1 日時 平成23年8月5日(金)午後7時2分~8時45
2 会場 狛江市役所小田急線高架下分室103・104会議室
3 調整会請求者 近隣住民
4 出席者

狛江市まちづくり委員会委員
 大方委員長、西田委員、久光委員、原委員、楠本委員、片岡委員

近隣住民 5人

事業者  2人

傍聴者  3人

事務局 
 紺矢都市整備課長、遠藤係長、馬場主任、池田主事、松井主事

5 議事内容(要旨)

 委員長 :定刻を過ぎたので、東野川4丁目宅地造成工事に係る調整会を開催させていただく。初回のため、我々も含め簡単に自己紹介をお願いしたい。

(委員会委員、事業者、近隣住民の順に出席者自己紹介)

委員長 :この調整会の主旨は、狛江にもいろいろな開発があるが、建築基準法や都市計画法その他関連法令に合法的であればどんな計画でも構わないというわけではなく、実質的に近隣住民の方々の居住環境に甚大な迷惑が及ぶ場合は、それを未然に防ぎたいということである。そして、可能であれば、なるべくよい開発等事業を近隣住民も含めて、実現したいということを願い建設的に協議をする場がこの調整会である。あまり敵対的、感情的にならずに、双方最善の答えを見つけるようなお気持ちで話合いをしていただきたいと思う。では、この事業計画について調整会開催請求書から意見を伺いたい。

事業者 :質問がある。この調整会は、調整会開催請求書に記載のある請求理由以外のことについても話合うのか。

委員長 :話合いの中で、関連していろいろな事項が出てくることもあるため、必要に応じて話合うことになる。いずれにせよ、この事業計画に対する近隣住民の意見ということになるので、その点はご承知おきいただきたいと思う。ただ、近隣住民からの要求に可能な範囲でお答えいただきたいが、全て答えなければならないということではない。

近隣住民:まずは、行政に対して要望したい。事業計画に伴い、道路が拡幅されるということだが、拡幅された道路の部分に白線等を引くことはできないのか。

委員長 :では市からお答えいただきたい。

事務局 :今回の事業計画では道路後退が発生するが、道路の路線に着目すれば、部分的な拡幅となる。そして、部分的に外側線を引くことは考えていない。外側線を引くのであれば、路線全体で考えることになる。

近隣住民:計画敷地東側の6区画の縦横比率が大きく、壁状の住宅しかできないと考えられる。日照も影響があるが、通風がなくなってしまう。

委員長 :では、どの程度の奥行きの敷地が妥当であると考えられるか。

近隣住民:計画敷地北東側にある既存住宅の敷地形状のような奥行き、区割りにしてほしい。

委員長 :その理由はあるか。

近隣住民:計画の区画形状では、風の通り道がなくなってしまうためである。

委員長 :計画敷地北東側の既存住宅の敷地と同様な奥行きの区割りに計画することによって、敷地境界から抜ける風を妨げないように既存住宅と同様な敷地境界位置にしてほしいということか。

近隣住民:はい。

委員長 :ただ、そのように区割りを変更することとした場合、旗竿形状の敷地が増えることになる。他にはあるか。

近隣住民:南北の接道部緑化を要望したい。また、計画敷地の東西は既存住宅敷地であり、すでに塀が存在している。その塀と隣り合うように、新たに塀を建てることはやめていただきたい。もし塀を建てるのであれば、隣接する近隣住民と協議して行ってほしい。

委員長 :近隣住民との敷地との間の塀を協議して構築してほしいということである。以上の3点でよろしいか。

近隣住民:はい。

委員長 :では、事業者から今の要望について、考えがあればお答えいただきたい。

事業者 :一点目の、6区画の縦長敷地の見直しについては、当社では異常とは思っていないので計画しているわけである。1室の居住建物での幅はおよそ1.5間(2.73m)を最低として計画し、廊下、階段部分はおよそ1間(1.82m)確保するということで、合わせて2.5間(4.55m)の間取りを幅で確保していれば、販売できるという判断を当社では行っている。また、旗竿形状の敷地にした場合、敷地延長通路ができる分売価が下がってしまうため、申し訳ないがこの区割りの事業計画で実施したいとは思っている。

委員長 :接道部の緑化については何かあるか。

事業者 :接道部の緑化は、建物配置が決まっていない中で、明確にお答えすることはできないが、車や人の出入りに支障のない範囲であれば、道路面の緑化は対応可能である。敷地延長がある部分については、庭先緑化になってしまうと考えられるが、できる範囲では対応可能である。

委員長 :塀の件はいかがか。

事業者 :新規に分譲するということもあり、既存住宅敷地との隣接境界については明確にしておきたいため、塀は造っておきたいと考える。また、土圧の影響による、隣地への迷惑も考慮し、塀は造っておきたいと思う。

委員長 :どのような塀を建てる予定か。

事業者 :ブロック塀2段の上に高さ60cm網状のフェンスを設置する予定である。ブロック2段の高さと合わせて、おおよそ1mの高さになる。

委員長 :では質問させていただく。これは基本的には土地を分譲されるのか。それとも建売等の建築条件付きで販売されるのか。

事業者 :基本的には、建売分譲である。

委員長 :建築物も事業者で建築して販売するということか。そうすると何が建つかはわかるということでよろしいか。

事業者 :はい。

委員長 :もう一点質問させていただくが、計画敷地北東側の既存住宅に隣接する区画が最も条件が厳しいものとなっていると思われる。6区画の中で間口も狭く、面積も最も狭くなっている。もう少し余裕のある区画にされた方が、隣の既存住宅にたいして配慮したものになると思うのだが、なぜ面積も小さく、間口も狭い区画にされるのか。

事業者 :この区画については、計画上縦長のものになってしまうのだが、この区画面積を小さくすることによって、販売価格を抑えるという狙いがあるためである。

委員長 :計画敷地北東側の既存住宅に隣接する区画を最も狭くするのではなく、その区画の隣等の区画を最も狭くするといったことはできないのか。

事業者 :計画敷地東側の区画は、敷地の形状上、南北が短くなっているため、極端な縦長の敷地にならないため、面積を小さくしやすいからである。

委員長 :南北が短いのであれば、間口はもう少し広くとれるのではないか。

事業者 :土地の面積が大きくなってしまうと、売価反映というものがあり、商品的にいろいろな形状の計画、価格帯を設定できなくなるため、このような計画にさせていただいている。

委員長 :南北が短いのであれば、むしろ間口を広くとり、面積を多めにした方が隣の既存住宅に配慮することになると思う。

事業者 :他の区画を狭くすると、建物の規格が収まらなくなってしまう。

近隣住民:事業者はいいわけばかりしているが、これを要望しているのだから聞いてほしい。そのための調整会である。なぜ26区画もの区割りで計画したのか。このような計画はどのような概念でなされたのか。

事業者 :当社としての概念は、先ほども申し上げたが、建物の横幅2階建てが2.5間(4.55m)、3階建てであれば2.25間(4.095m)が最低基準になっており、これを考慮して建物を計画している。

委員長 :100㎡程度の住宅を供給したいということはわかる。やむをえないということもわかるが、そのような中でも、最も条件が悪い区画を既存住宅の隣に配置すること等は配慮が不足しているのではないかと思う。事業としてはこのような計画の方がやりやすいとは思う。

委員  :隣地境界部に塀を造るということだが、既存住宅の塀は境界のどの位置に建てられているのか。

近隣住民:境界の内側に塀を建てている。

委員  :敷地境界内側に塀を新たに造ると境界から10cmの塀の厚みが発生し、そこから民法上、建物の外壁までの水平距離50cmを確保すると計画敷地東側の区画は幅が最も小さいので厳しくならないか。

事業者 :境界線から建物の外壁面まで、50cmの離れは確保できる。

委員長 :塀は建てるのか。

事業者 :全区画の境界上に塀は建てる計画である。建物は2階建てで計画している。

近隣住民:ということは建物間の距離は1mしかない。これでは、火災の際に延焼してしまう。

委員長 :延焼する前に消火活動を行い、避難をさせるというのが前提で日本の市街地はできている。たとえ建物間の距離が4mあっても時間が経てば延焼してしまう。だから、そこをあまり論じても仕方がないとは思う。ただ、近隣住民の方々が地区全体でもう少しよい環境を維持したいということであれば、例えばこれを機会に建築協定を結ばれるとか、地区まちづくり計画を決める等を検討する道はないとは言えない。そういった形で質の高い住宅を建売で造って分譲しようというお気持ちはあるか。

事業者 :事業計画的には、時間を要することとなるので考えていない。

委員長 :建築協定の場合は1ヵ月程度で結ぶことはできると思う。ただ、この地域はぎりぎりの敷地面積で、建ぺい率40%、容積率80%の第一種低層住宅専用地域であるから、それほど改良する余地はないと思う。

事業者 :当社としては、縦長の敷地は庭先が広く確保できるという長所があると思う。

委員長 :それは近隣住民に対してではなく購入者にとっての長所となる。

近隣住民:近隣に対する話が一切出てこない。

委員長 :ただ、別に非合法というわけではない。

近隣住民:建築基準法に則っていることや、事業計画の都合の話で、周辺住民に対してどのような影響を与えるかという話が事業者からない。

委員長 :計画敷地北東部の区画については、敷地面積が狭いこともあるが、第一種低層住居専用地域の北側斜線制限が影響するので、その区画の北側は車庫にはなるかもしれないが建物は配置されないと思う。建ぺい率40%であるから、ある程度のゆとりある住宅建物が建つと思う。半地下にして、3階建てにするといった計画はないか。

事業者 :計画はない。

委員長 :とは言っても、住まわれた方が改築や転売したらわからない。だからこそ、建築協定があればと申し上げたわけだ。しかし、計画が進行している中で、時期的に建築協定を検討するのも難しいか。

事業者 :当社は建築協定を考えていない。

委員長 :計画敷地東側の6区画の縦長の区画を旗竿形状の区画に変更しても、また別の影響を及ぼすことが考えられるため、やむをえないとしても、建築協定等、事前の検討案等、近隣住民は何かあるか。

近隣住民:土を表面に残してほしい。コンクリートで地面を覆うのではなく、ガレージ等に土を多く残してほしい。

委員長 :緑地の確保ということでよろしいか。

近隣住民:はい。この敷地は、南北に既存道路があったため、道路を新設せずに区画割ができた。南北に道路が新設できれば、共有部分として利用することもできたと思う。ただ、事業計画を考えると道路の新設はないとのことなので、残念だと思う。

委員長 :他にあるか。

近隣住民:基本的にまちづくり条例というものは、建築基準法等の法令を守っているという言葉の前には全く無力なのか。

委員長 :いや。そのようなことはない。冒頭申し上げたように建築基準法等を守っていればよいというだけではなく、実際に敷地や開発等行為の特殊な事業によって、著しく近隣住民の方々に迷惑がかかるようではいけないため、迷惑がかかる部分については改善していただくという主旨で調整会を行っているわけである。しかし、今回の計画では、それほど甚大な被害が予想されるといった話は伺っていない。

近隣住民:我々が、なぜいろいろ申し上げているのかというと、元々この敷地は立派な雑木林があった。開発してほしくないという気持ちがあったのである。

委員長 :元々生産緑地であった土地を都市計画決定まで行い解除し、宅地化した時は、ある程度緑は失われてしまい、やむをえないことだと思う。

近隣住民:おっしゃるとおりだと思う。しかし、思い入れのある土地というのが前提にある。それに対して、この事業計画の区画割を見た時に、周辺環境も考慮して計画できたのではないかと思う気持ちがある。もっとよい選択があったのではないかとも思う。それを事業者に問うても、事業者は売りやすいように計画を行うであろうし、それ以上のことを事業者に求めることは無理があるのかもしれない。ただ、どこかでこの事業計画に歯止めをかけたいと思う。そうなると行政側が歯止めになるのではないかなと思う。

委員長 :行政側もそういった権限があるわけではない。

近隣住民:そして、既に区画割も決定し、ある程度工事も進行した段階で、歯止めをかけるのが本日のこの調整会の場では遅いと感じる。

委員長 :この調整会は、そこまでの歯止めがかけられる場ではない。例えば、日照上、甚大な被害や、交通上の危険が生じる等があれば、改善を要求するということが、この調整会の主旨である。そして、協議する中で、もう少し商品価値の高いものに規格を変更してもらえないか等の話はないわけではないと思うが、それはあくまでもお願いというか交渉の範囲になってしまう。強要することは難しいと思う。日本は法治国家で、憲法上も財産権の内容は公共の福祉に適合するようにとはあるが、法律でこれを定めるとなっているので、その場の事情で簡単に変更することはできない。決まった基準等に準拠せざるをえないと思う。もちろん、最低限の改善の要求はしてもよいとは思う。例えば、区画面積を100㎡から140㎡にしてほしいといったお気持ちはわかるが、難しいと思う。

近隣住民:この宅地の区画割では環境が悪いという意見である。

事業者 :事業を行ってみないことにはわからないが、当社としても最善を尽くして事業を行ってはいるところである。

委員長 :近隣住民にとっては、この土地は立派な林があったのに、住宅地になってしまうことが残念であるという気持ちがある。これによって、周辺の景観は悪化するが、かといって狛江市というそれなりに便利な地域にお住まい状況としては、ある程度我慢せざるをえないかもしれない。100㎡の住宅地ではいけないということであれば、早めに市と協議し、もう少し水準の高い最低敷地面積を設定しておいたほうがよかったのかもしれない。

近隣住民:行動に移すのが遅かったというのは事実である。しかし、我々は素人であり、狛江市まちづくり条例の存在も知らなかった。この調整会に市の職員はいらしているのか。

委員長 :もちろん出席している。

近隣住民:お願いしたいのだが、狛江市まちづくり条例も何も知らなかった。だから、届出が出された段階で現地にどんなものが、どんな状況で計画されているのかを認識した時に、その周辺の環境を保護するような積極的な動きというものを行政は何もされなかった。それをとても残念に思う。事業計画を確認した段階で、狛江市まちづくり条例に鑑みて行政から指導をいただけなかったのか。

委員長 :もちろん行政も事業者への指導はしており、この事業計画は狛江市まちづくり条例の基準には従っている。最善ではないかもしれないが、狛江市まちづくり条例の基準には全て合っており、100㎡ではいけないという理由もない。

近隣住民:しかし、その計画には周辺住民の気持ちは入らない。

委員長 :入らないわけではく、それを含めて市として狛江市まちづくり条例という基準を定めているのである。法的な手続きとしては、都市計画の用途地域等について、住民に対して説明会も行い、住民から意見書を提出する機会も設け、手続きを踏んだうえで、都市計画決定をしているわけである。この地域も最低敷地100㎡という基準があるわけである。これを満たしている計画である以上、残念ながら市としてはこれを認めないわけにはいかない。残念ながら。だが、よりよいものを創ってほしいというお願いは可能である。

近隣住民:でも、残念ながらという言葉はいただけた。

委員長 :それは私の個人的な見解である。

近隣住民:狛江市も高齢者が増えていき、これから生産緑地の相続も増えていくと思う。これは狛江市が直面する問題であると認識している。その前段として本日の調整会があると思う。これに対して市の考えを伺いたい。

事務局 :狛江市まちづくり条例は平成15年に策定したものである。その他、現在都市計画マスタープランを一部改定しているところである。これは、狛江市をどのようなまちにしていくかという構想で作成しているものである。この都市計画マスタープランも参考にして、狛江の将来像を考えていくこととなる。

委員長 :例えば、狛江市の第一種低層住宅専用地域については、現在基準となっている敷地面積の最低制限が100㎡であるが、面積が小さいという考えがあれば、130㎡に上げる等の提案をし、それが都市計画マスタープランにも反映されることになれば、最終的に都市計画基準にもなり、将来的には今回の計画のようなものはできなくなるという可能性もある。あるいは、狛江市まちづくり条例においても評価を行う等のことも考えられる。本来であれば、これだけの規模の事業計画であれば、東京都から開発許可を取った方がよいと思うが、今の法令上はこの計画でも合法であるので、狛江市まちづくり条例の基準を強化し、このような計画も開発許可と同等の基準を適用させる等の方法も考えられる。市として、今後いろいろ改善すべき点はあると思う。しかし、この計画は、現在の制度上は合法であるということで事業者は計画している。市への手続きも最終段階まで進行している状況であるが、事業者は何か協力できることはあるか。

事業者 :規模が比較的大きいため、緑のまちづくり協力金を支払う考えを持っている。それをもって、狛江の緑の保全等に努めるといった協力は可能である。

委員長 :緑のまちづくり協力金とこの地域の緑地化とは別問題である。それよりも、これから建物を建てるわけであるので、より質の高いものを建てていただければと思う。実際に建物を建てる際に、建ぺい率40%であるので、道路沿いに庭もある程度できると思う。その庭のデザインに最善の努力をしていただくようなことをお願いすることが考えられる。事業者から、何か方針を申し上げていただければ近隣住民の方々も安心すると思う。

事業者 :庭や植栽等の外構工事についてはまだプランがない状況である。

委員長 :緑化率はどのような基準によって決めているのか。

事務局 :狛江市まちづくり指導基準に基づき、事業区域面積が1,000㎡以上の開発等事業については、東京都と事前相談をすることと、事業区域面積が1,000㎡以上3,000㎡未満の開発等事業については、事業区域面積の6%以上の緑地を確保するよう指導している。

委員長 :その指導により、植栽を計画しているようだ。近隣住民からの要望にもあったが、道路沿いに木がたくさんあると工事をしにくいとは思うが、今後の計画として、高木を植樹することや、生垣を採用する等の努力をしていただきたいと思う。これだけでも、住宅の質が変わると思う。ブロック塀は道路沿いには設置しない等の配慮があってもよいと思う。それらは、今後結ばれる事業協定に、定量的な基準ではないまでも、接道面の緑化に努める等、一文書き入れることは可能か。

事業者 :それは、当社としては努力できるところではある。

近隣住民:ブロック塀は、区画割のとおり設置されるのか。

事業者 :はい。ブロック2段積みのうえ、フェンスを設置する。

委員長 :ではそのことも協定書に書き入れることとしたい。しかし、既存住宅との境界の塀が二重になることについて近隣住民が反対している。

近隣住民:見栄えが悪くなるので塀が二重になるような計画はやめてほしい。

委員  :計画敷地東側と西側の境界には既存の塀があって、その境界線のところに新しくブロック2段とフェンスの塀が既存の塀に並んで設置される状態になるということか。

事業者 :計画敷地西側の方は事業敷地境界内側には既存のブロック塀がある。このブロック塀をそのまま残すかは検討中である。計画敷地東側については事業敷地内側にブロックを2段積んで、フェンスを設置しようとは考えている。

委員長 :要するに事業敷地境界には塀が並ぶことになるということで、既存の塀はどのような形状なのか。

近隣住民:駐車場部分は低いブロック塀で、その上に木製のついたてが設置されている。その他は網状の低いフェンスである。

委員  :伺いたかったのは、例えば区画の間の境界に設置する塀はどのような形状になるのかということだ。

事業者 :境界の中心に塀を設置するのではなく、境界内側にブロック2段積みで、その上にフェンスを設置する計画である。

委員長 :では、その塀の形状を原則とし、あまり極端な高さのある塀の設置をしないようにしていただきたい。

事業者 :了解した。

委員長 :既存の塀と並んで塀が二重になることについて、どのようにすればよいか希望はあるか。

近隣住民:既存の塀を生かしてほしい。

委員長 :ということは、既存の塀の部分には新たに塀を建てないでほしいということか。

近隣住民:はい。

事業者 :既存の塀の部分だが、ブロックの根入れというか基礎がない状態の上に木製のフェンスがあるため、新たに塀を建てることはさせていただきたい。

近隣住民:土留めという意味でブロックのみを設置することは問題ないが、そのブロックの上にフェンスを設置することはやめていただきたい。

事業者 :当社の所有している土地を購入した方とのトラブルを避けるためにも、境界を明確にしたい考えを持っている。一旦、既存の塀を除去し、ブロックの根入れ確保し、塀を作り直す行為をさせていただければ問題ない。

近隣住民:それは困る。境界が明確でなくてもよいと思う。

委員長 :この地域は、塀を一切なくそうという協定を結んで、塀をなくすならばともかく、あるいは事業者が言われているように、一旦、事業者の方で既存の塀を除去し、ブロックの根入れ確保し、塀を作り直す行為をするのはどうか。

近隣住民:それは承認できない。

委員長 :では仕方がない。そのあたりは細かい内容なので、今後建築を行う際に少し協議していただくのはどうか。

近隣住民:質問がある。調整会が本日行われたが、その前になぜブロックを積む等、いろいろ工事のような行為を事業者は行ったのか。

事業者 :当社の事業計画予定や事情があった。

近隣住民:調整会が行われてから着手するのが筋ではないか。

委員長 :調整会を開催する前というよりも、厳密に言えば協定締結前に工事着手することは条例違反である。今は工事を停止されていると思う。

近隣住民:何故工事に着手したのか。

事業者 :事業意見書が提出された時に、近隣住民の方々の何人かにお会いさせていただき、合意形成に努めたが、話をまとめることができなかった。そのため、当社の事業計画の関係で行ってしまった。

委員長 :工事着手は条例違反になると認識して行ったのか。違反にはならないと思っていたのか。

事業者 :条例違反になることは認識していた。

委員長 :これは確信犯である。

事業者 :工事着手はしてしまったが、区画面積、浸透施設の設置、緑化基準等、狛江市まちづくり条例に則って計画はしていた。

委員長 :しかし、条例違反には変わりない。その点は注意いただきたい。

事業者 :はい。

委員長 :それでは、大体の話は出尽くしたと思うので、10分ほど休憩を取ることとする。我々委員会も別室に移動し、この件について協議したい。10分後に再開する。

 

(休憩)

 

委員長 :では、再開する。この区画割の形状については、現状が最善とまでは言えないと思うが、だからと言って計画敷地北東部の最も狭い100㎡の区画を105㎡等に広くしても、決定的な改善にはならないと思う。そして、このような計画の区画形状であることが、どれほど近隣住民に迷惑を及ぼしているのかは明確に判定し難いので、敷地形状について、この計画でやむをえないと判断するというのが、我々狛江市まちづくり委員会の結論である。ただ、一方で近隣住民の方々の要望もいろいろあるので、先ほども申し上げたが、沿道の緑化には努力する、塀についてはブロック2段積みとし、その上にフェンスという形状を遵守する、全体の建築のデザインあるいは外構のデザインについてもできるだけ質の高い、景観上も豊かなものとするよう努力する、もう一点、計画敷地東側については、実際に建築を行う際に、塀だけでなく、窓の位置や目隠し等について協議する必要が生じると思うので、その時に、十分協議してお互い納得できるような形で建築されるようにするということを、この事業の協定書に盛込むこととしてほしい。そして、この事業の協定の締結とするというのが我々の結論というか見解である。近隣住民の皆様はご不満かもしれないが、事前にいろいろ定まっている法律だけではなく、狛江市まちづくり条例の基準等に照らしても、必ずしも最善とは言えないが基準に反しているものではない。また、本日話を伺ってみたが、実際に耐え難いというほどの被害が生じているということは認められなかったため、以上のような内容をこの調整会の結論としたいと思う。

近隣住民:確認したいのだが、緑のことについてはどのように言われたのか。

委員長 :沿道の緑化に努めることと申し上げた。事業者も計画するにあたり、豊かな住宅を建築し、よいものを売りたいという考えであろうから、事業者をある程度信用し、極力緑化に努めるよう要望したいと思う。生垣を原則にする等、加えるか。

事業者 :生垣を作ってしまうと車の出入りが難しくなる。

委員長 :全て生垣にするという意味ではない。道路沿いについてはブロック塀を建てないという文言では可能か。

事業者 :道路沿いにブロック塀を設置しないということは可能である。

委員長 :では、道路沿いに塀を建てる場合には生垣にするよう努めるという文言でいかがか。本来であれば、事業計画敷地だけでなく、道路を挟んだその周辺の近隣住民の方々も同様な協定を結ぶのが望ましいと思う。だから、努めるという文言に留めるのでいかがかというのが我々の考えである。

近隣住民:計画敷地東側の境界部分も生垣を採用するということはできないのか。

委員長 :そこは、道路沿いではないので、生垣を要求するのは難しいと思う。ましてや、隣のお宅の塀も生垣になっているわけではないので一方的な要求となってしまう。

近隣住民:狛江市まちづくり条例第43条に調整会報告書を出さなければならないとあるが、これは委員長が出してくださるのか。

委員長 :はい。今申し上げたような内容を文書にして、市長に提出することとなる。

近隣住民:協定書案を見たところ、狛江市環境管理課へ緑化についての確約書を提出するようにとあったが、これはどういうことか。

委員長 :事務局で何か説明があればお願いしたい。

事務局 :狛江市の環境管理課環境整備係へは、事前協議申請書に添付する緑化計画図を提出することになっている。また、実際に緑化計画図のとおり植栽を行うという約束をする文書として確約書の提出を事業者へ求めている。

近隣住民:植栽の管理については問わないのか。

事務局 :植栽の管理については協定書に盛込むのだが、事業者または購入者が植栽の管理をすることになる。

委員長 :今回の案件は、敷地分割である。実際には、これから建売住宅として工事を行い、その上で植栽を行うという場合が多い。だから、本日の段階では沿道のどの部分を緑化するのかということを決めてみても、実行性はないと思う。今後、個別に建物が建つことになると思う。その時は、狛江市まちづくり条例に該当する規模とはならないと考えられるので、近隣住民として個別に事業者に協議を申し入れることは可能であると思う。その時、具体的に緑の位置について協議すればよろしいかと思う。事業者は、建物を建築される際は近隣住民に説明をされるのか。

事業者 :建物の建築工事着手という形の説明は行う。

委員長 :建物の形状についての説明も事業者はされると思うので、その時にまたご要望されればよろしいかと思う。

事業者 :一点だけ質問よろしいか。景観的な配慮というのは奇抜な色を用いないといったことでよいか。

委員長 :精神的な規定で、具体的にどうこうというわけではない。とにかく地域のまちづくりに貢献し、できるだけよい住宅を建築していただきたいと思う。ただ、本日の案件は造成の話であり、今この時点で建物のことまで議論してみても、建物計画が出ているわけでもないので、景観上配慮すると申し上げたのである。それで、この案件については終結したいと思う。あとは建築を行う際に、何か問題があれば、事業者は誠意をもって周辺の住民とお話をされるようお願いしたい。既に工事着手したという件についてだが、狛江市まちづくり条例の規定に従って、最終的に協定が結ばれるまでは、工事を停止するようにしていただきたい。そうでないと、工事を停止するよう勧告を出すことになり、それにも従わない場合は事情聴取行い、その上で、事業者名を公表するという所定の手続きを踏まなければならない。そこはぜひお願いしたい。事業者は話をこじらせないように注意してほしい。今後も、近隣住民の方々は建物が建築されて販売されるまでは事業者と何らかのお付き合いがあると思うし、販売後は購入者が居住者となって、ご近所付き合いをされることになると思う。その間その後も住宅リフォーム等でも事業者も関わってくると思うし、ここで敵対的になると、むしろ事業者の会社名に傷がつくと思う。質の高い建物を建築してほしい。

近隣住民:事業意見書に対する事業者からの回答に、工事の時間帯が午前9時から午後6時までとあったのだが、午前8時から午後6時までに行われていた。工事着手している時点で話が違うのだが、回答も違う。

委員長 :工事協定は結んでいるのか。

事業者 :まだ結んでいない。

委員長 :では、これから結んで、工事協定内容に従って工事を行ってほしい。誠意をもって規則を遵守するようにしていただきたいと思う。

近隣住民:今後、私たちがまちづくり委員の方々に何かお願いしたいことがあれば、どのような手続きが必要か。

委員長 :どのような内容についてのお願いと考えられるか。

近隣住民:建物の建築が進んでいく中で、私たちが事業計画区域について何か問題を感じた場合である。

委員長 :狛江市まちづくり条例の手続き上は、この調整会をもって協定が結ばれると要望等の提示を我々にする機会はない。ただ、一般的な陳情とか苦情については市の方におっしゃっていただくことは可能である。協定内容に違反があるのではないかということであれば、直接市へ連絡をしていただければ、市が対応する。

近隣住民:了解した。調整会を開催していただきありがとうございました。

委員長 :都市計画マスタープランも検討中であり、今後、具体的に都市計画も改定されることもあるであろうし、狛江市まちづくり条例もまだ改定の余地があると思われる。この案件はこれで終了するが、今後も狛江のまちづくりに積極的に提案していただきたいと思う。また、繰り返しになるが、事業者も敷地面積を100㎡は仕方がないとしても、極力質の高いものを建てて、多少狭い住宅だったとしても悪い家とは限らないといったことを見せていただき、狛江のまちづくりにご協力いただきたいと思う。悪い方に取らず、前向きにお互い協力して、これからもまちづくりを進めていきたいと思う。この案件の調整会はこれで終了とする。

近隣住民:ありがとうございました。