1 日時 平成23年11月17日(木)午後7時~9時58
2 会場 狛江エコルマホール6階 展示多目的室
3 調整会請求者 近隣住民、事業者
4 出席者

狛江市まちづくり委員会委員
 大方委員長、佐々木副委員長、西田委員、久光委員、原委員

近隣住民 51人

事業者 13人

傍聴者 20人

事務局 
 松本建設環境部長、紺矢都市整備課長、馬場主任、池田主事、松井主事

5 議事内容(要旨)

委員長 :今回で10回目になるが、ただいまより(仮称)グランドメゾン狛江計画に関わる調整会を開催させていただく。既に建築計画については見解書を我々まちづくり委員会として出したところである。本日は土壌汚染問題の議論を行おうと考えていたが、見解にもあるようにルーフバルコニーの目隠しについての議論がまだ曖昧であり、事業者からの案や近隣住民から再度意見もあるので、この点の議論を行い、その後、土壌汚染についての議論を行いたいと思う。ルーフバルコニーの目隠しについての近隣住民から意見の主旨は前回の調整会で伺っている。

近隣住民:2点ほど追加で申し上げたいことがある。

委員長 :それでは、簡潔にお願いしたい。

近隣住民:私は狛江セントラルハイツの者である。前回の調整会で事業者から提示された案だが、確認すると計画建物B棟の10階から14階までの共用廊下目隠しが最も南側の住戸まで設置されていないように見える。計画建物B棟の最も南側の住戸まで、目隠しを設置することを求める。それから、狛江セントラルハイツ新1号棟ベランダの前に計画建物のルーフバルコニーが設置される計画なので、どのような状況になるのか大変不安である。本日も、ルーフバルコニーの目隠しについて事業者からも説明があると思うが、計画建物A棟、B棟東側面の詳細な図面を次回の調整会で提示していただきたい。その際、狛江セントラルハイツ西側棟との位置関係が高さも含めて明確になるようにしてほしい。以上2点が追加である。

委員長 :次回調整会が開催されるか否かについては、何とも言及できないが、目隠しについて事業者から説明をお願いしたい。

事業者 :計画建物A棟B棟の9~12階のルーフバルコニーの目隠し形状について説明を行う。これは、前回の調整会で問題となった、階下の屋根部分を、階上の居住者がバルコニーとして利用するルーフバルコニーの目隠し対策である。9階部分のルーフバルコニーから説明する。9階のルーフバルコニーは計画建物A棟東側にあり、狛江セントラルハイツに面しているため、高さ約1.8mの目隠しをルーフバルコニー北面から、狛江セントラルハイツに面する東面に設置する。東面に設置する目隠し延長の3分2程度までをルーフバルコニーの空間として計画した。続いて10階部分についてだが、計画建物B棟にルーフバルコニーが設置される計画である。前回の調整会で、このルーフバルコニーの目隠しを東面から南面の2m部分まで折り返す計画であることを申し上げた。南面2m部分まで折り返す計画を南面3.5m部分までに変更した。この基準は10階、11階、12階と同様であるが、ルーフバルコニー北側位置に立っても、狛江セントラルハイツ東面が見えない角度まで目隠しパネルを延長する計画になっている。11階部分についても同様に、ルーフバルコニーの端部に立っても、狛江セントラルハイツが見えないように目隠しを東側から折り返し、南側に延長している。そうしたところ、目隠しの雁行部分を含めてルーフバルコニー南側を8mの目隠しで覆うという形式になる。12階部分も同様に目隠しを設置する。12階のルーフバルコニー南側は雁行部分を含めて東西方向9mを目隠しで覆う形式にしている。これによって、狛江セントラルハイツの住戸が見えないというシミュレーションを行った。先ほど話があった開放廊下の目隠しパネルだが、計画建物B棟9階までは、開放廊下が計画建物A棟まで続いている。しかし、10階は、計画建物B棟のルーフバルコニー付き住戸の入口付近まで開放廊下を設置する計画であり、目隠しパネルはその位置までとなる。続いて、11階は最奥部の住戸の端部まで開放廊下が設置される。また、12階は、計画建物B棟のルーフバルコニー付き住戸の入口付近まで開放廊下を設置する計画であり、目隠しパネルはその位置までとなる。その先には、居室用にくもりガラスを設置する計画である。

近隣住民:窓に目隠しを設置するという考えはないか。

事業者 :窓の前に目隠しを設置することはご容赦いただきたいと思う。計画建物のルーフバルコニーの目隠しについての説明は以上である。

委員長 :この状態について、意見を出された方はいかがか。

近隣住民:計画建物B棟12階については、狛江セントラルハイツに向かって窓が剥き出しに設置されることになる。この窓についても目隠しを設置してほしいと思う。

委員長 :要するに要求内容は、個人宅の窓であるが、すりガラスの仕様にするだけでは不満で、目隠しを設置してほしいということでよろしいか。

近隣住民:はい。

委員長 :その12階の計画建物B棟のルーフバルコニー付き住戸の入口付近まで設置される開放廊下の先の居室用窓はどのような扱いになっていたか。

事業者 :狛江セントラルハイツに面する計画建物の居室用窓は、前回の調整会でも申し上げたが、全てくもりガラスにする計画である。更に、それらの窓に目隠しパネルを設置することはご容赦いただきたい。計画建物B棟のルーフバルコニー付き住戸の入口付近まで設置される開放廊下の先の居室用窓も同様の扱いにしていただきたいと思う。

委員長 :ということだが、いかがか。

近隣住民:共用廊下の目隠しパネルは、最奥部の住戸の端部まで延長できないのか。

事業者 :物理的な面で申し上げているのではない。前回の調整会でも申し上げたと思うが、共用廊下は特定多数の居住者の往来があるものである。開放廊下先の住戸の居室用窓は、その住居購入者の特定の住民が使用する窓のため、プライバシー対策として目隠しまで設置することはご容赦いただきたいということが結論である。

委員長 :屋上にしろ、廊下にしろ、不特定多数と事業者が言われたが、更に言えば宅配便等の業者が往来する場合も考えられるので、プライバシー対策として目隠しを設置することは理由があると思う。しかし、個人宅で主要な開口部ではない小さな窓だとすれば、そこまで目隠しを設置してほしいと要望しなくてもよいのではないかと思うが、いかがか。

近隣住民:他の階は最奥部の住戸の端部まで開放廊下が設置されるのに、なぜ12階のみ、そのような形状になるのか。計画建物B棟の12階は、狛江セントラルハイツの最上階と向き合うような高さ位置になる。その点で申し上げている。

委員長 :11階の同じような位置は居室にはなっていないのか。

事業者 :計画建物B棟の10階と12階が同様の形状になっている。11階の最奥部の突き当たりにはメーターボックスが設置されるため、開放廊下を設置させる。10階と12階には、11階に設置されるようなメーターボックスが、住戸入口手前に設置されるので、最奥部まで共用廊下を設置する必要がない。そのため、途中まで共用廊下を設置しているため、違いがある。

近隣住民:であれば、むしろ共用廊下を延長して目隠しも設置してほしい。

委員長 :わずかでも居室用の窓を設置したいという考えなのだと思う。一方で、計画建物A棟東側面にも同様に窓が設置されるので、その部分とは特別異なる扱いを求めるということは理屈が立たないとも思える。これ以上ここで議論しても平行線になるかもしれないので、どのように最終的な判断をするかをまちづくり委員会で引き取り、結論を出したいと思う。それでは、バルコニーの問題はここまでとしたい。

近隣住民:目隠しの件で、1点だけよろしいか。計画建物B棟等、共用廊下の突き当たり面は壁でよろしいか。例えば10階、11階、12階の共用廊下の最も南側の面は壁でよろしいか。

事業者 :はい。共用廊下の突き当たり面は壁になる。

近隣住民:了解した。以上である。

委員長 :さて、本日は文書で申し入れ書や窓についての質問が出ている。窓については、今の目隠しの問題とは違う内容か。

近隣住民:はい。計画建物A棟東側面に設置される窓の大きさを事業者に伺い、実際に確認したところ、意外に大きい窓になることがわかった。少し小さくしていただけるとありがたいと思う。また、その計画建物A棟東側面の窓は出窓になるのか伺いたい。もし、出窓になるのなら、視野が広がるため、窓の形状についても説明してほしいと思う。

委員長 :では事業者から説明をお願いしたい。

事業者 :計画建物A棟東面の窓については、出窓にすることはない。それから大きさについては、商品上や建築基準法の採光条件等があり、幅1.1~1.4m程度、高さ1.1m程度の大きさにしているので、小さくするということは無理だと思っているので、ご容赦いただきたいと思う。

委員長 :計画建物A棟東面の窓の形状寸法については、幅1.1~1.4m程度、高さ1.1m程度ということでよろしいか。

事業者 :はい。

委員長 :特別大きい窓なのか、それとも事業者で独自に設定されているものなのか。

事業者 :一般的なもので設定している。

委員長 :出窓にはしないということでよろしいか。

事業者 :はい。出窓にはしない。

委員長 :この内容について、少なくとも事実としては、ご理解いただけたと思う。それでは、この他に申し入れ書、意見要望が出ている。意見要望については建築計画に対するものだが、我々まちづくり委員会は建築計画についての見解を表明しているので、改めて繰り返しの要望は文書としては受け取るが、本日この場で議論する余地はないと思う。したがって、意見は承ることとしたいと思う。議題を変えて土壌汚染の話に入ることとする。

近隣住民:発言させていただきたいと思う。

委員長 :困る。発言したいのであれば、土壌汚染の議論の後にしてほしい。

近隣住民:見解に対する意見なので、発言させてほしい。

委員長 :それは、建築計画についての見解を出したので、終了したとお考えいただきたい。

近隣住民:他のまちづくり委員の意見も伺ってほしい。

委員長 :議事進行として、前回の調整会で議論が途中で終わった土壌汚染について、先決したいと思う。

近隣住民:我々の意見を封じることは受け入れ難いことだと思う。

委員長 :それは、もうよくわかっている。わかっているが、100%満足するまで何度も同じ意見を繰り返されても仕方がない。

近隣住民:まちづくり委員会の見解に対する意見がある。

委員長 :それは受け止める必要がない。我々まちづくり委員会は見解を変更する気はないので、意見として承る。そのような性質のものが、我々が提示した見解なのである。後ほど時間があれば承ることとしたい。先に土壌汚染の議論を行うこととする。

近隣住民:我々の発言を抑圧している。

委員長 :抑圧していない。議事の進行もあるし、建築計画については、既に調整会としての見解も出している。

近隣住民:前回の調整会まで、事業者の変更案について議論がされてきたが、本日第3の案を持ってきた。

委員長 :もうその件については、見解をもって終了ということになる。

近隣住民:第3案を出すように言われたから持ってきたのだ。

委員長 :そのように一方的に言われても困る。時間切れである。今まで、ご要望について他にないかということを何度も確認し、尽きた状況であったと思う。

近隣住民:誰が尽きたと言われているのか。

委員長 :この調整会の場で確認している。

近隣住民:一方的に尽きたと言われているのではないか。

委員長 :いつまでも議論を引き伸ばすような進行では困る。とにかく、本日は東京都多摩環境事務所からご専門の方々が来られているので、まず、土壌汚染について進めたいと思う。これまでの土壌汚染の議論の進行について市から説明をいただく。不適切に発言される場合は退席していただくことになるので、よろしくお願いしたい。

事務局 :ダイオキシンについて、調整会から助言を受けた。その助言に基づく意見交換会を今まで5回開催した。ダイオキシンについての追加調査として、深度方向に対する調査を行っている。それに対する処理方法について専門家の先生から見解をいただいたが、処理範囲についてまだ積み残しがある状況である。平成23年11月4日に前回の調整会が行われ、その時には提示できなかったが、専門家の先生からの見解をいただくことができた。その内容については、近隣住民団体代表者に送付しているところである。内容は、見解書と重複するところもあるが、今回の深度方向におけるダイオキシンの追加調査について、環境基準値1,000pgを超える値がなかったことから、汚染土壌の除去の措置を講じる必要はないものと考えるというものであった。しかしながら、前回行われた表層と地盤から深さ50cmの調査結果において、深い地点の方が高い値が出ていることや、3mまでの深度方向の調査において埋土層に調査指標値を超えるダイオキシン濃度も検出されていること、及び焼却灰由来と考えられるほぼ同一のダイオキシン同族体パターンであることから、周辺の土壌を掘削する際は、注意を払い、掘削時に土壌の色の変化等を確認しつつ、必要に応じて確認及び対処をするべきと考えるということである。こうした点を踏まえれば、要望としてだが、可能な限り埋土部分は掘削除去が望ましいと考えるというものである。つまり、要望の域は出ないが可能であればお願いしたいという内容であった。事業者へも、この専門家の先生の見解書を送付している。それに伴い、事業者は平成23年11月7日から250pgの汚染範囲については掘削、除去を行うこととし、現在、搬出を行っているところである。

委員長 :事業者は今の内容について何か補足することはあるか。

事業者 :話があった通り、追加で調査したのは前土地所有者の既存建物2号棟があった箇所なのだが、この付近の3箇所の追加調査を行った。その結果a4-8という箇所の、地盤から深さ50cm位置で550pgという数値が出た。その地点を深度方向に調査した結果、数値が下がっていったという状況もあり、前回の意見交換会では専門家の先生のあくまでも要望であるが、a4-5、a4-6、a4-8という箇所について地盤から深さ1.4mまでの位置の土壌を搬出、除去するという措置を行うことを決定した。深度方向の調査を行った際に、地盤から深さ1.4mの位置から下の部分でローム層が見つかっており、その地点から地盤までの土壌である埋土層を除去すれば、問題ないという判断をしたので、今申し上げた3箇所の土壌を搬出、除去することとした。実際の作業は、今週の月曜日から行い、本日掘削作業を完了している。

委員長 :このダイオキシンの調査及び措置について近隣住民から何かあるか。

近隣住民:まず本日の会について質問したい。調整会から助言が平成23年5月24日に出た際に、環境問題については調整会で議論するのはふさわしくないという理由で切り離した経緯があるが、ここに至って、再度調整会の場で第三者的専門家が出席しないままに環境問題を扱うことになった経緯を市に伺いたい。

委員長 :これは、調整会の一環として我々の進行の采配ということで、本日はこの調整会で土壌汚染の問題を議論しているわけである。要するに、専門家を交えた会で再調査を行い、結果が出た後に、その内容を調整会に報告してもらうことになっていたので、結果及び措置について報告を受けたということである。第三者の専門家ということだが、必ずしも会にご出席いただかなければならないわけではなく、文書やメールでご意見をいただく場合でもよいと思う。第三者の専門家が出席していないから意見交換会が終了しないという認識はしていない。いずれにしろ前回の調整会で、この土壌汚染問題は時間切れで議論が途中となってしまったので、その続きを本日行っているのである。

近隣住民:本日出席している近隣住民はそのような考えではないと思う。専門家に意見交換会の場に出席していただいて、毎回というわけにはいかないと思うが、その場で質疑応答の時間を十分に確保していただくことが真の意見交換会だ。本日は東京都の職員の方がお見えになっている。市には第三者の専門家が出席されるのか確認したところ、東京都の職員に出席していただくということであった。東京都の方々は専門知識をお持ちかもしれないが、第三者的専門家とは言わない。専門家の先生の見解は文書で示された。しかしながら、それに対する質疑応答の機会はいただいていない。むしろ健康リスクについて、調査が終わった段階で疫学的見地からの見解を求めなければならない。疫学的な専門家の先生からの見解は未だない。リスクコミュニケーションについては、本日東京都の職員がお見えになっているが、東京都では平成14年から10年程度の期間でリスクコミュニケーションの意識を根付かせるべく、モデル事業というものを行ってきているはずである。アメリカ等で行われているリスクコミュニケーションというものに、少しでも近づける目的で行っている事業だと思うが、それに照らしても、意を対していない。

委員長 :具体的な要求を言っていただきたい。

近隣住民:本日ここで環境問題について話し合うという条件が整っていないということである。

委員長 :どのような条件があれば話し合えるというのか。

近隣住民:事業者、近隣住民、行政、第三者的専門家の方々での意見交換会を行うことが条件を満たすと考えている。このことについては、事前に市へも話している。そして、今はダイオキシンの話をしているが、井戸水の問題も別に行いたいと思う。私は、今週に東京都本庁の環境局ダイオキシン類対策部局の方々とお会いしてきた。そこで、計画敷地の来歴等を提示して説明した。その中で、マンション建設後に汚染問題が明らかになって大きな問題となる前に十分な土壌、地下水調査を行ったうえで、進めるべきという点についてご理解していただき、合意できている。

委員長 :伺いたいことは、専門家がいらっしゃらないと質疑ができないと言われたが、具体的に質問があれば後日でも可能だと思う。先ほどの専門家の見解書について具体的な疑問というものは、どういった点か。

近隣住民:敷地北部の平成23年10月3日の深度調査について、地盤から1mの箇所で490pgという調査指標値を上回る汚染が再度確認された。当日の調査に立ち合わせていただき、その箇所が基礎梁、地中梁の周囲の埋戻し土から汚染が出たという状況が確認できた。我々としては、基礎梁は既存建物周囲の地中に配置されるものであるので、同様に埋戻し土の中から汚染が確認されないという保証はない。専門家の先生に伺いたいのは、なぜこの場所のみ深度方向の調査を行うよう助言されたのか、計画敷地全体、第一小学校、万年塀の下の深度調査を行う必要がなぜないのかということである。専門家の先生が意見交換会に出席されなければ、そのような質疑応答ができないわけである。一方的に見解を示されても、それは通告に過ぎないものである。諸外国でも1年にわたるリスクコミュニケーションがなされることによって利害関係や意識がすり合わされていくので、それに倣ってほしい。我々はこのようなことに慣れていないため、この程度の調査を行えばよいと言われれば、大半の住民はそれでよいものなのかと思ってしまう。しかし、諸外国ではそんなものではない。広く諸外国の状況も見て、客観的な判断をしてほしい。先ほど、時間切れという言葉があったが、調整会についても具体的な期間や基準が定められていないので、何をもって時間切れと言われるのか明確な理由を教えていただきたい。

委員長 :時間切れという言葉は2回使っているが、土壌汚染については、前回の調整会では会場の使用可能時間が切れたため、時間切れとなったという意味である。また、この建築計画については、昨年の平成22年11月29日からこの調整会を始めている。事業者の事業説明や、事業意見書、事業回答書提出期間を含めれば、相当の長期にわたってまちづくり条例に基づく手続きが続いているわけである。それから、話題が逸れるため後ほど説明しようと思っていたが、何回か前の調整会にて論点整理を行い、他にないか確認もしている。そして、その次の調整会でも論点整理の確認を行い、その前に事業者が相当大幅に譲歩された建築計画の変更案を提示された。その時になって、近隣住民からも細かい要求の代替案のようなものが出てきた。それについても、前回の調整会でかなり長く議論を行った。そして、その議論も平行線に至ってしまったので、これで議論は打ち切りという意味で時間切れと申し上げたのである。とにかく土壌汚染のことは、今質問があった深度方向の調査箇所をなぜ限定できるのかということについて、事業者はわかる範囲で回答は可能か。

事業者 :意見交換会に専門家の先生が出席された際に言われた内容であると思う。基本的には追加の調査結果が調査指標値を超えている箇所もあるが、全て環境基準値以内であった。日本の制度では環境基準値を100pg単位で超えた箇所、つまり1100pgを超えた箇所についての土壌を除去するという基準であるとのことなので、その値を下回っていることもあり、あえて除去を行うのであれば、汚染の値が高かった既存建物2号棟付近のa4-8という箇所の土壌を除去すればよいだろうと言われたと記憶している。それに基づいて調査を行った。我々としてはその意見に特段の意義等を申し述べることもせず、専門家の先生の指示に従ったということのみである。

委員長 :その話は、専門家の先生や住民が同席している場でのことか。

事業者 :はい。

委員長 :事業者の発言に対して、何か事実と異なるか。

近隣住民:専門家の先生が既存建物2号棟付近のa4-8という箇所の土壌のみを除去すればよいと言った理由を聞きたい。

委員長 :近隣住民の代表と事業者と専門家の先生と市の職員がいらした場で、既存建物2号棟付近のa4-8という箇所の深度方向の汚染調査を行えばよいと専門家の先生が言われた際に、なぜ近隣住民の方々は理由を伺わなかったのか。

近隣住民:それは、その場所の調査を行うのが最後だという明言がなかったからである。

委員長 :議論にならなかったのか。

近隣住民:既存建物2号棟付近のa4-8という箇所から汚染が確認されたので、調査することになった。我々としては、他の場所も調査してほしかったが、汚染が出た場所をまず調査しなければならないということになった。そして、深度方向の汚染調査を行っていただいた。汚染がなければ再度調査方法等を考えなければならないと思っていた。調査の結果、490pgの汚染が確認された。そのため、更なる追加調査を要望しようと思っていた。ところが、実際に490pgのダイオキシンが発見されたにもかかわらず、意見交換会が開催されない。危険なので、対策を講じなければならないのに、何も行われない。490pgの汚染が確認されたのだから、もっと調査を行わなければならないのだ。

委員長 :しかしながら、専門家の先生としては、今回の深度方向の調査の結果、490pgの結果が出たが、念のため除却すればよいという判断を見解書で示している。事実として、その文書が出ている。それに対して近隣住民の方々は、本当によいのか理由がわからないから、専門家の先生に理由を伺いたいということでよろしいか。

近隣住民:はい。もっと広範囲を調査しなければならないと思っている。

委員長 :意見はわかった。

近隣住民:アメリカで環境基準が見直されている。東京都にお聞きしたい。ダイオキシン類対策特別措置法の附則の中で検討事項というものがある。この中ではどのようなことが今後この法律で検討すべきかということで施行時に定められているか教えていただきたいと思う。

委員長 :そのことも含めて、ダイオキシン類調査の方法、この深度方向の調査結果でそのように判断すべきなのか専門の立場から発言をお願いしたい。

東京都 :東京都多摩環境事務所から出席している。附則というのは、今後新たな知見が得られた場合に見直していこうという内容であると思う。そこのところでよろしいか。

近隣住民:はい。

東京都 :我々は行政であるのでダイオキシン類特別対策措置法を運用していく立場ではなく、今後国会で審議されるべきものだと思う。

近隣住民:模範的な回答かと思う。我々が心配しているのは、その時点において到達されている水準の科学的知見に基づき、環境基準等も見直されるべきであるということである。その見直しがアメリカで行われている。我が国が一番規制の参考にしているアメリカでは、土壌汚染の環境基準値1,000pgを72pgにしようという動きがある。パブリックコメントでは、3.7pgまで環境基準値を引き下げる案もアメリカの環境保護庁では考えたということである。しかし、経済的に企業に与える影響等を鑑みて、環境基準値を72pgとしたとある。アメリカでは、科学的理由が背景にあり、この基準が出てきたのであるから、法律で決められているからこのままでよいということではなく、法律を越えて調整を行う調整会の場であるから、わかっていることに目をつぶらずに対応してほしい。

委員長 :学術的な議論や制度的な議論をこの場で行っているわけではないので、具体的にお願いしたい。

近隣住民:環境基準値を72pgとした場合に、490pgの結果は桁が違うわけである。問題ないと言われているのが、370pg、550pg、490pgである。ここで目をつぶってはいけないと思う。

委員長 :どうしろということか。

近隣住民:490pgという結果が出た以上、継続的に調査を行っていくということを強く求めたい。

委員長 :継続的にということは時系列的なものではなく、範囲についてということか。

近隣住民:はい。計画敷地全域の調査を一度行っていただいてはいるが、表層及び地盤から深さ50cm位置の調査のみのため、深度方向の調査も全域で行ってほしい。そして、保育所の建設が白紙となったため、その場所についても調査ができるはずである。その場所の調査は市が責任をもって行うとか、近隣住民にも調査をさせるとか検討しなければならないと思うし、近隣住民側としても、その調査を行う費用を負担する覚悟はある。

委員長 :事実確認として、公園部分と保育所部分の土壌の調査は行われていないのか。

近隣住民:調査はしているかもしれないが、その2箇所は提供用地となるので事業者の土地ではなくなる。

委員長 :今回の専門家の先生の話の中では、そこは対象外だったかもしれないが、基本的には場所は関係なく、全域の調査は行われていると思う。

近隣住民:解体工事を行った後、土壌調査を行うことが明記されている。しかし、事業者は何もしていない。このまま進んでよいのか。

委員長 :解体工事を行った後、土壌調査を行うというのはどこに明記されているのか。

近隣住民:調整会における助言に明記されている。

委員長 :我々まちづくり委員会は、解体工事後でよいので、土壌の調査を行うことを助言したものである。それに対して、近隣住民、専門家の先生、事業者、市が入った意見交換会で解体工事の前から土壌調査を始めることになったと認識している。調査について、近隣住民が不満であると言っていることもわかっている。解体工事後についても、実際に解体工事を始めている中でも目視で灰等が確認されれば、適切に処理することを事業者と約束している。それから、本当にこれ以上の調査が必要であるということであれば、当然、解体工事の後になるかもしれないが、調査を行うことになるだろう。いずれにしろ今の調査で十分なのか否かについては、専門的な判断が不足であるということが近隣住民の意見であると認識した。それについて、ダイオキシンの専門ではないかもしれないが、調査方法等について東京都の所管の立場として何か発言があればお願いしたい。

東京都 :おそらく専門家の先生も言われたと思うが、ダイオキシンについては、曝露経路が非常に重要なわけである。アメリカがどのような基準を作成し、今後どのような基準を作成するのかということもあるだろうが、日本としてどうなのかということが非常に重要であると考えられる。日本人は魚を食すため、海産物経由のダイオキシンの摂取量が非常に多い。例えばアメリカの国民性や考え方の差が出てくると思う。アメリカの土壌汚染の環境基準値72pgという値はおそらく日本でいう環境基準ではなく、処理基準ではないかと思う。曝露経路を考えて話さなければならないことであると思う。

委員長 :本件についてはどうか。

東京都 :本件のダイオキシン類の調査については、土壌汚染対策法に準じた形式で5地点混合の測定がされているので、ここで何か指摘があれば、例えば140pg地点の深度方向の調査を行ってみるといった話もあったかもしれない。法的にも科学的にも、これ以上の調査が必要であると我々は考えがつかない。

委員長 :何かあればどうぞ。

近隣住民:アメリカは魚の摂取量が少ないと言われたが、それはアメリカに住んだことがない人が言うことである。私はアメリカにいたことがあるが、沿岸部に住んでいる住民はアメリカでも魚をよく食べる。だから、それはおかしい。

委員長 :公的な机上の話をここで議論しても仕方がない。

近隣住民:ダイオキシン類特別対策措置法に基づいて調査が行われているという意見だったが、ダイオキシン対策特別措置法の欠陥は専門家であれば誰で指摘することであり、意見交換会の場に専門家の先生が出席された際にも同様な内容のことを言われていた。法的なことが守られているから安全であるということでは納得がいかない。

委員長 :本日は東京都の職員の方々に出席いただいているが、この後に時間の制約があるとのことなので、ダイオキシンの話を中断し、先に井戸水の問題について説明をお願いし、ダイオキシンと合わせて議論したいと思う。では、井戸水の問題について説明をお願いしたい。

東京都 :本日、我々がこの場に参加した理由は、都が行った第一小学校の井戸の調査結果について説明するためである。都は今回、水質汚濁防止法という法律に基づき、都内全域の地下水の水質の概況を把握するために、今年度は60地点を対象に、これまでも毎年調査地点を変えながら地下水の調査を実施してきた。今年度、狛江市内においては第一小学校の井戸を調査候補としたので、平成23年9月15日に調査を実施したところである。調査結果の速報値は、以前から皆さんのお手元や耳に入っていると思う。平成23年11月2日に確定値が示され、その数値は速報値と同様であった。ヒ素の基準値が0.01mg/ℓに対し0.024mg/ℓ、1,2-ジクロロエチレンが0.04mg/ℓの環境基準のところ0.079mg/ℓという数値であった。それぞれの物質について少し説明する。ヒ素は、微量だが人間にとって必要な必須元素でもある。海に蓄積している海藻等の有機ヒ素が上総層として存在している。また、火山性のローム層の中にもヒ素を多く含む層がある。東京においてヒ素が入ってくるルートは、これらの自然由来がある。それから、ヒ素を工業的に抑える段階で土壌を汚染してしまう場合がある。ヒ素の工業的使用というものは、農薬が多い。また、かつて歯医者で神経を消去するため用いられていた薬品にヒ素が含まれていた。毒性でいうと亜ヒ酸というものが強く、有機ヒ素は毒性が弱い。ヒ素の調査そのものは、ヒ素元素そのものを取り出して調査するので、違いはないが、大概は有機ヒ素になるという違いがある。狛江の地形だが、狛江通りや、野川、多摩川に向かって表層の地下水が流れていると言われている。もう一つの経路として、府中や調布から多摩川の伏流水という形で狛江に流れてくる。府中や小金井には有名な上総層があり、経験的には野川公園付近のおよそ深さ20~30mの位置に厚い上総層があり、ヒ素の土壌中の含有量も基準値以上となる。それから、工場由来がある。しかし、狛江市内にはヒ素を生成するような農薬工場等もないし、ヒ素を農薬として実際に作っていることも非常に少ないので、工場由来にはあてはまらないと考えられる。もう一つ特異な例では、奥多摩の温泉が出るような場所で、温泉水にヒ素が含まれて井戸水を汚染するという事態がある。ジクロロエチレンは揮発性有機化合物と言われるものである。沸点が80℃程度である。揮発するのだが、水の中に入ると、水より若干重いので沈殿する性質がある。使用用途だが、ジクロロエチレンそのものは、ほとんど報告はされていない。トリクロロエチレンは前土地所有者でも使用されていた履歴がある。脱脂洗浄剤やドライクリーニング溶剤としてのテトラクロロエチレンが土壌中で細菌に分解されて生成している例が多く見られる。なお、今回調査をした際の環境基準だが、人の健康を保持する上で維持することが望ましい基準という位置づけであり、毎日人が必要としている水分2ℓを生涯にわたり飲み続けても健康に影響を及ぼさないと理由で定められた基準である。今回の調査結果では、二つの物質が環境基準値を超えているが、超えている範囲は基準の2倍程度である。特にジクロロエチレンについては分解生成物であるので、今後の様子を見ながら濃度が下がっていく状況を追っていきたいと考えている。それから、第一小学校の保護者の方々が非常に心配されていると思うが、井戸水を子どもが誤って飲んだ場合はどうなるのかということについては、基準の2倍程度の濃度ということを鑑みると、間違って飲んでいる程度で何かリスクが高くなるということは考えられないと思う。また、この井戸水については災害時雑用水であるので、飲用に供しているということではないと聞いている。したがって、今後も健康被害が生じることはないと思う。なお、速報値が出た段階で保健所にも連絡し、半径500m以内の飲用に用いる井戸の調査を実施したということである。汚染等については、いずれも検出されていない。保健所が飲用に使っている井戸については、既に調査を行っている。保健所は飲用の井戸を6本把握しており、聞いたところ飲用として利用されていないということであったので1本の井戸の調査を実施したとのことである。今後、法律に基づき、第一小学校周辺の井戸調査を行いたいと考えている。今、いろいろな情報等を総合しながら、調査する井戸の選定を行っている状況である。この周辺井戸調査を行った結果、他箇所汚染が確認された場合はその付近の調査、汚染が確認されなければ第一小学校の井戸を持続調査として、毎年あるいはヒ素は時期によって濃度の変動があるので少し回数を増やしながら調査を続けていきたいと考えている。それから、この周辺井戸調査は都を含めて汚染源の解明ができるように努力していきたいと考えている。地下というものは何層にも分かれている。第一小学校の井戸には、おおよそ表層から深さ10mの位置に粘土層がある。粘土層は不透水層である。その粘土層の下30mの位置に厚さ5m程度の粘土層が存在する。第一小学校の井戸は深さ40mあり表層から深さ10m位置までの水を表層水という。表層水は自由水のため、わりと土壌表面から汚染が侵入するが、汚染はこの位置とは異なる深さから確認されたように思われる。実際に、今回の測定結果でも硝酸性窒素という調査項目があるのだが、これが検出されなかった。表層水については、場所によっては狛江市内でも10という基準を超えるものがあるのだが、大体5~7程度の間で推移しているものと考えると、第一小学校の井戸は浅井戸ではなく深井戸に分類されると考えられる。表層水の流行方向の話をしたが、深井戸の場合はこれに従わないことが多い。ジクロロエチレンやトリクロロエチレンの汚染があったとすると通常は地盤から深さ10m位置の表層水を汚染する形で汚染物質が留まる。このことから、関連性についてはかなり薄いと思われる。また、このことを補完するように土壌ガス調査も行っている。ジクロロエチレンやトリクロロエチレンは揮発性有機化合物であるので、汚染がある場合は、ガスとしてわずかながら地表に向かって上がってくると考えられるので、相当感度よく地下の様子がわかる。ガス調査の結果、ジクロロエチレンについては全て問題なかった。トリクロロエチレンについては1箇所、表層で汚染が若干確認されたが、基準値を超えていなかった。それから、ボーリングを4箇所行っている。調査する穴に、坑内水という井戸水が侵入してくる。坑内水についてトリクロロエチレンが3箇所、ガス調査でわずかに確認されたが、基準値内であったので、少なくともジクロロエチレンの汚染については考えにくい。

委員長 :1つ質問したい。地下水がその程度でも汚染されていると、その土地の土地利用については何か制約を考えるべきものなのか。第一小学校で地下水の汚染が確認されたので、その場所は小学校として利用すべきではないとか、住宅を開発すべきではないとか、そのような話になるのか。

東京都 :大きな話になってしまった。土壌汚染対策法でもダイオキシン類対策特別措置法でもそうだが、汚染の経路が非常に重要であり、井戸水を使用するか否かという判断と、その土地を利用するか否かという判断は別のものと考えている。より深い井戸の汚染の場合は、かなり遠方から侵入してくるものが多い。例えば、昭和56年に府中の武蔵台にある井戸がテトラクロロエチレンに汚染されている事態があった。この時も、相当広範囲に調査を行ったがわからなかった。深さ100m程度で水脈が深い井戸だと、かなり遠方から汚染が侵入されることがあると推測される。汚染された井戸水が、ある敷地の下を通ってその先の井戸に汚染が発見されるということも十分起こりうるわけで、汚染された地下水が地中を流れていること自体を、健康リスクとは捉えていない。出てきた井戸水をどのようにするかが重要な課題であると捉えている。

委員長 :了解した。それでは、何か質問があればどうぞ。簡潔にお願いする。

近隣住民:東京都の話を伺っていると、何か気になる。問題ないという話だが、都として周辺井戸を調査するのは、平成24年の2月と聞いている。既に保健所として調査を行っていると思う。それについては、何も出てきてないということである。汚染源が周辺にないということである。上総層ならば、深さ10m付近でヒ素が確認されるということは多々あるとのことだが、深さ40m付近で確認された。ジクロロエチレンとヒ素が一緒にあるということだ。計画敷地の前土地所有者は操業時にヒ素も使用していた。健康リスクに関する専門家の先生も計画敷地が発生源である疑いがあると言われている。ジクロロエチレンとヒ素が一緒に存在していると危険である。それなのに、簡単に片付けてよい問題なのか。行政の管理者として簡単に言ってよいのか。

委員長 :ご回答があればお願いしたい。

東京都 :誤解があるようだが、上総層は深い層なので、浅い井戸からはほとんどヒ素が出ることはない。

近隣住民:では、深さ40mではどうなのか。深さ150m程度の井戸であれば問題ないのか。

東京都 :狛江の場合は深さ40m程度の井戸があまりない。

近隣住民:狛江は水道水と多摩からの水とこの地域からの水を吸い上げて、我々は飲んでいる。だから、それらがもし汚染されているのであればどうなるのか。

東京都 :飲用水として利用される上水については、特にヒ素の検査は毎月とは言わないまでも、かなりの間隔で水質検査を行っている。狛江の水源井戸からは、そのような物質は何も出ていない。

近隣住民:そうなってくると、なぜ第一小学校の井戸だけヒ素が出ているのかということになる。

東京都 :ジクロロエチレンについては浅い位置での汚染ではない。ここだけはご理解いただきたいと思う。狛江市は平成6年頃には収まったが、かつて高濃度のトリクロロエチレン、テトラクロロエチレンの汚染があった地域であった。当時、狛江通りの調布市境界付近でも、そのような汚染が確認された。それから、岩戸南の地域では、かなり高いトリクロロエチレンの汚染があった。東京都環境局や狛江市が協力して汚染源調査を行い、その土壌を撤去した結果、現状は非常にきれいになっている。だから、浅いところの水は他の地域と比較しても相当きれいになっている状況である。それから、深さ150m、200mという深い位置の水源は、狛江については一切問題ないし、水質検査は何度も行っている状況である。そこには不安を持つ必要はないと思う。

近隣住民:先ほども申し上げたが、この地域の周辺は非常にきれいなのに、なぜ第一小学校の井戸は汚染されているのか。

東京都 :汚染源の解明ができていないので、それは明言できない。

委員長 :次の発言をお願いしたい。

近隣住民:私は、狛江セントラルハイツに住んでいる者である。土壌汚染や井戸についての長々な説明をいただいたが、土壌汚染については意見交換会という場に一旦議論の場が移された。我々近隣住民は、全ての議論の場に時間を潰して出席することが非常に困難である。実際に、専門家の先生の見解の文書はいただいているが、その意見交換会の場でどのような議論がなされた結果なのかは、意見交換会に出席していない近隣住民にはわからず、置き去りになってしまっている。それなのに、土壌問題の議論を本日の調整会で行われても、わからない部分がある。市のホームページで意見交換会の議事録を確認したが、途中までしかない。調整会の議事録も同様に途中までしかない。それらの議事録が手元にある状態で本日の調整会に臨みたかった。意見交換会に出席していない我々には、内容が全くわからない。議事録を出し尽くした状態で、井戸水汚染に関しても近隣住民の井戸水調査を行った地点等、今たくさん説明をしていただいたが、もう少し掻い摘んだ資料を用意していただきたい。素人が汚染物のよくわからない物質の問題に向き合うのに必要な資料、あるいはデータを出していただいて、調整会の場に意見交換会で出た見解等の結果を持ち込み、そこで説明をしていただきたいと思う。

委員長 :要望は承った。質問はよろしいか。せっかく東京都の方がお見えになられているので、意見よりも説明についての質問を優先したいので、質問をお願いしたい。

近隣住民:私は狛江セントラルハイツに住んでいる。都に伺いたい。井戸水についてだが、今の説明を聞いて汚染については深さ40mの井戸から汚染されているということは、深さ10m程度の浅い井戸から出たヒ素より深刻であると思う。つまり、その汚染が、かなりの広範囲にわたって起きているということである。一番心配なのは、井戸の水がどの水脈からのものなのかという情報がないので、井戸の設計がわからない。それから、その周辺の地質調査や土壌状況の情報もない。したがって、その汚染が自然由来のものなのか等の判断ができない。自然由来のものなのかを調査するために、周辺に調査用の井戸を掘り、井戸の設計を把握して調査しなければならないと思う。どのような調査を行うのか提示してほしい。

委員長 :平成24年2月頃に調査される際は、ボーリング調査等を行うのか。

東京都 :いいえ。既存の井戸を調査する予定である。

近隣住民:その調査では不安である。

委員長 :データを出してほしいということか。

近隣住民:少なくともボーリング調査を実施してほしい。

東京都 :ボーリング調査を行う用意はない。

近隣住民:それはなぜか。そうしない限り、この件は明確にならない。

東京都 :それぞれの井戸が柱状図を持っているので、その柱状図を見ながら調査していくことになる。

近隣住民:第一小学校の井戸の柱状図もあるのか。

東京都 :ある。

近隣住民:では、井戸水はどの位置の地層部分からのものか明確になっているのか。

東京都 :先ほど説明した通りである。

近隣住民:浅い井戸ではなく深い井戸のものか。

東京都 :そうである。井戸の柱状図は市所有のものなので、我々から提示することはできない。

近隣住民:そのようなデータを提示した上で議論したい。自然由来はヒ素の場合についてだが、土地の売買にあたり、汚染物質が自然由来のものか人工の工場由来のものかは極めて大事である。そこは曖昧にしないでほしいと思う。

委員長 :調査はこれから行う予定とのことである。

東京都 :これから調査を行う。ヒ素については自然由来が多いという説明を行ったのと近隣にヒ素を使用、製造している工場がないという事実だけをお伝えした。

近隣住民:計画敷地の前土地所有者がヒ素を使用していたのではないか。

東京都 :計画敷地の前土地所有者のヒ素使用用途はない。

近隣住民:やはりボーリング調査をしない限り明確にはならない。

委員長 :ご意見は承った。特に質問でもないと思うので次の方お願いしたい。

近隣住民:今回の井戸水調査は多摩地区で行われたわけだが、東京都の本庁の所管であると伺っている。東京都としては、平成24年2月頃に本調査を行って、その調査結果を平成24年3月末までに公表する予定であるので現時点では何も言えないということだったと思う。東京都では、リスクコミュニケーションについて様々な事例をまとめている冊子を出されているが、その中にはいろいろと諸外国の例も引用されており、狛江と非常によく似た例が掲載されていた。1998年にアメリカの井戸でトリクロロエチレンが検出された。それで、公共汚水道が整備されていたために、汚染水飲用による心配はなかった。しかしながら、当時井戸水を家庭菜園に使っていた世帯では、家庭菜園で採れた野菜に汚染物質が蓄積されていたのではないかという心配があった。また、ないと思うが、洪水時の汚染物質拡散の問題等、どこでどのように汚染が拡大しているかということが確たることが言えないことに対する不安等についてもアメリカでは非常に心配されているようだった。

委員長 :質問をお願いしたい。

近隣住民:その中で重要な点というのは、当初、利害関係者間の問題が非常に深刻だったが、専門家が加わる形で行ったリスクコミュニケーションを粘り強く行った結果、次第の相互が歩み寄るようになり、関係が改善されたということである。そこに中立的な立場の第三者的専門家が加わることによって、双方が建設的な議論を行えるようになったとのことである。そのリスクコミュニケーションの期間の長さだが、1年半かけていた。

委員長 :質問をお願いしたい。

近隣住民:拙速なことはせず、これから段取りしたスケジュールを経て、汚染源の特定を行ってほしい。汚染源が発見された場合には、その浄化を行って市民の健康不安を取り除くことが極めて大事である。東京都の本庁へはこのように申し入れている。都は、これからもリスクコミュニケーションを通じて、一参加人となってアメリカの事例のような方向に進めてくれると期待している。

委員長 :意見としてはわかった。

近隣住民:東京都の話ばかりしているが、この場になぜ前土地所有者を出席させないのか。都へも出席させるように要望してきた。そうしない限り、事業者だけが出席しても問題の解決にはならない。

委員長 :この場は調整会であり、本来井戸水の汚染物質の話をする場ではない。しかし、本日、近隣住民の方々が井戸水の問題も知りたいようなので、あえて東京都にお越しいただいたわけである。何度も言うように、調整会は地下水汚染を主題的に検討する場ではない。あくまで事業者の開発等事業について調整をする場である。とにかく質問をお願いしたい。

近隣住民:専門家の先生は、一度出席された意見交換会にて、前土地所有者が調査を委託した業者に、自ら意見聴取してみたいと言われた。しかし、その後どうなったかについての情報がない。

委員長 :東京都に井戸水に関する質問があればお願いしたいのだが、なければ他の出席者の質問に移りたいと思う。

近隣住民:発言する機会が次にあるかわからないので、今申し上げておきたい。東京都が意見交換会に出席されることによって、専門家の先生が行おうとしていたことを後押ししてほしい。法律の責務を負っている東京都が学識経験者を後押しすることによって、いろいろなことが実現していくと思うのでお願いしたい。

委員長 :ご要望内容はわかった。質問をお願いしたい。質問がなければ次の話に移りたいと思う。それから、事業者からは今の問題について質問や説明することがあればお願いしたい。

事業者 :特にはない。

委員長 :では、質問をお願いしたい。時間も経過してきたので、簡潔にお願いしたい。

近隣住民:この問題は三多摩だけの問題ではなくなってきている。本庁の議会でも話題になったということである。

委員長 :質問をお願いしたい。

近隣住民:都の行政の一機関として、どのような態度を取るかが問題になってくる。既に本庁や環境省でも問題になっている。市にも問い合わせがきているはずである。もはや調整会だけで議論する領域を超えてきている。

委員長 :意見として承る。質問ではない。それでは、おおよそ質問は尽きたと思うので、今度は少し意見を伺いたいと思う。ダイオキシンのことを含め、このような状態について事業者としては、これからどのような対応をするとお考えか。

事業者 :ダイオキシン類特別措置法、土壌汚染対策法の一定の手続きは完了している。したがって、これ以上の対応は考えていない。

委員長 :近隣住民の方々は先ほども言った通り、もう少し専門家の先生の意見を伺った上で更に調査を拡張したらどうかということがご意見ということだが、その他の意見があればお願いしたい。

近隣住民:事業者は既に計画敷地の掘削を始めているようだが、まだどの地点を調査するか明確にしないまま平成23年11月14日に土間コンクリートを撤去し、掘削除去工事を開始されているのではないか。また、そのことを市は知っているのか。

委員長 :事業者は、どのような工事をされているのか。

近隣住民:汚染土壌の除去工事を始めているのではないか。

委員長 :それは当然ではないか。

近隣住民:なぜか。

委員長 :汚染調査を行ったからである。近隣住民の方々が370pg、550pg、490pg等の数値が高い箇所については除却するよう要求されたからだと伺っている。

近隣住民:いつ判断されたのか。

事務局 :先ほど説明したが、専門家の先生の見解書を平成23年11月4日に受け、近隣住民団体の代表に送付したので平成23年11月7日にはお手元に届いたと思う。その後、事業者にも文書を送付しているので、平成23年11月9日から3地点の深度方向深さ1.4mまでの土壌を除却する報告を受けている。

近隣住民:3地点の土壌を除却するという合意はしていない。できるだけ盛土部分の土壌を除去しようということが専門家の先生の見解である。それは、我々も納得している。どのような範囲で土壌を除却するかのついては、まだ合意していない。事業者が3地点の土壌の除却をするとは聞いているが、我々はそれでよいとは思っていない。専門家の先生の意見も聞き、除却する土壌範囲をどうするかが懸案事項である。

事務局 :それに伴って平成23年11月4日付けの専門家の先生の見解書が出ていると認識している。見解書の中では、あくまで要望としてだが可能な限り埋土部分は掘削除去が望ましいと考えるとある。要望に対して、どこまで対応できるかだが、できる限り対応するということで深さ1.4mまでの埋土部分の調査指標値250pg以上が確認された地点において、土壌を除却するという話である。

近隣住民:3地点の除却でよいと判断されたのはなぜか。専門家の先生は可能な限り除去することが望ましいとしか言われていない。

委員長 :よいとは言われていないが、少なくともその3地点は除却すべきだと思ったので除却したということである。他にも除却すべき地点があるかもしれないが、この3地点は早急に除却した方がよいだろうと専門家の先生もご判断されるだろうし、これを受けて事業者も除却を行ったということだと思う。これで終わりかとうかは、また別の問題だと思うが、3地点の土壌を除却することについては何の問題もないと思う。何か問題があるのか。

近隣住民:土壌除却工事に着手するということは、いつ決定されたのか。

委員長 :決定されたというよりも、汚染が見つかった時点で直ちに除却するのがよいと思う。この考えは間違っているか。

事務局 :汚染土壌という言い方ではないと思う。また、専門家の先生の考えとして、この地点の除去がよい等、除去範囲を限定することはできないと思う。

近隣住民:計画敷地は事業者の所有している土地であるから、専門家の先生も遠慮されているのだ。だから、見解書ができるだけ除却することが望ましいという表現になっているのだ。

委員長 :事業者の所有している土地であるからということではなく、法的な根拠がないから望ましいという表現になるのは当然である。それは、我々まちづくり委員会の調整会での立場でも同様である。法的な根拠があれば、いろいろな措置を強制することができる。

近隣住民:行政は市民を守る立場であるのに、なぜ強制的な指導を行わないのか。

委員長 :よい悪いという判断もしていない。他に何かあるか。

近隣住民:非常に汚染された場所を、近隣住民を交えて、現地の土壌を採取してデータを専門家の先生に確認していただくことを望んでいた。そのような行為が近隣住民を納得させることである。市の行政も納得させることでもある。何度も申し上げていたことである。除去が必要な土壌は既存建物2号棟ではなく、1号棟ではないか。

委員長 :事実の確認だが、どの地点の土壌を再調査するのかは、専門家の先生を交えた意見交換会の場で決められたのではないか確認したい。調査地点の選定はどのように行われたのか。

近隣住民:調査地点の選定は事業者の判断で行われたのではないか。

事業者 :今言われているのは、土壌汚染の方の問題で、専門家の先生には主にダイオキシンについて見ていただいている。

近隣住民:同じことである。

事業者 :同じではない。言われていることは土壌汚染の話である。それについては土壌汚染対策法と東京都の条例に基づいて一定の調査を行い、その報告を東京都多摩環境事務所に行っている。

委員長 :それは、今年の2月頃と昨年の12月頃に行った調査の話でよろしいか。

事業者 :はい。

委員長 :最近行い、本日話があった深度方向に調査を行う箇所については、専門家の先生が出席されて意見交換会の場で決定したということでよろしいか。

事業者 :先ほどの話はダイオキシンのことである。また、汚染されているというのは、化学物質を過去に使用していた場所を特定しているわけであり、事前に汚染されていることがわかっているわけではない。だから、汚染されている可能性が高いということで、それら3地点の調査を行ったということである。

近隣住民:私は、どの場所が汚染されているかはわからない。汚染されていると思われる場所の調査をせずに、あまり汚染されていないと思われる箇所の調査をして、それでも、汚染が確認された。汚染されていると思われる場所の調査をしないのは、納得できない。市は汚染された土壌を採取したことを確認されたのか。

事務局 :意見交換会の場で、土壌ガス調査において既存建物1号棟と4号棟の部分で土壌汚染の存在が比較的多いと認められる土地を含む単位区域の詳細の調査を行うこととした。単位区域とは、通常であれば30m四方のところ10m四方で調査を行うものと認識している。再三、調査について話をいただいていた。調査地点には、大きい穴と小さい穴が確かにあり、確認している。

近隣住民:私も実際に確認している。

委員長 :とにかく土壌汚染、ダイオキシン含めて再調査を行うということになり、そのために事業者と近隣住民と第三者的専門家と市を交えた会を設けて、どのような調査を行うのか、またはある程度の汚染が確認された場合にどのように対処するかを検討してほしいとこの調整会では見解として既に示した。だから、我々としては、そちらの会で専門家の先生を交えて適切な場所の調査が行われ、その結果がここに報告されていると思っているわけであるが、今話を伺うとまだまだそうでもないようなので、これについては再度そちらの意見交換会で議論を続けて調査を続行するのだろうと思う。

近隣住民:それで、前土地所有者から依頼されて汚染された土壌を除去すると計画敷地入口に設置された看板に書いてある。

事業者 :今の話は鉛の搬出作業の件か。

近隣住民:鉛かは知らないが汚染されたと明記されていた。

事業者 :それは、前土地所有者が土壌汚染対策法に基づいていろいろと調査を行った結果、鉛が環境基準値を超えていた場所が特定され、それを除去するという作業である。そして、その作業は既に完了している。これは、何度か説明した通りである。

近隣住民:それは聞いていない。

委員長 :看板があると近隣住民が言われているが、その時の看板が今も残っていると理解すればよろしいか。

事業者 :今現場に掲げているものは解体工事の進捗状況を常にお知らせするものであり、土壌汚染対策法に基づく作業を行っていることをお知らせするものではない。

委員長 :了解した。

事業者 :訂正する。以前のお知らせ看板がまだ設置されているとのことである。既に土壌汚染対策法に基づく除去作業は完了しているので、看板は撤去する。

委員長 :単純に撤去するのではなく、除去作業を完了した日程を書き加えて、しばらく経過してから看板を撤去した方がよろしいのではないか。

事業者 :はい。

委員長 :それでは、次の発言をお願いしたい。近隣住民の方々の主張を伺わなければならないので、簡潔にお願いしたい。

近隣住民:先ほどからはっきりしないのだが、既存建物2号棟付近の3地点の土壌をいつどのように除去されたかという報告が、我々が質問するまでなかった。調査の説明だけではなく、まず除去の報告をすべきである。

事業者 :先ほど、既存建物2号棟付近の調査地点a-4-5、a-4-6、a-4-8で、深さ1.4mまでの土壌を除却したと申し上げたが、先ほどから申し上げているように専門家の先生の見解書にある通り、汚染土壌という位置付けではない。本来、普通の土壌という位置付けでの取り扱いである。ただし、近隣住民の方々から、調査指標値を超えている部分について不安なので除却してほしいという要望があったので、その観点から自主的に除却したので、特に法的に規制を受けているものではなく、市に除却する旨の通知を行い、今週の平成23年11月14日月曜日から3地点の土壌を掘削除去した次第である。

近隣住民:法的に規制を受けないということはわかっていることであり、汚染が調査指標値を超えた土壌は除却しなければいけないのではないかと我々は再三言っているのだ。だから、事業者の判断だけで実施してよいものではない。近隣住民と無関係の範囲ではない。近隣住民との話し合いを経て、除却を実施するべきである。それを、一切我々にも報告せずに事業者の判断のみで作業を行ってしまうのは非常にいいかげんなやり方だと言わざるを得ない。また、市も事業者の行為を黙認しているのはおかしい。

委員長 :その点について何か市として発言はあるか。

事務局 :土間の解体等について立会いを行った。ローム層等の土壌を除却する報告も受けた。先ほども話があったが、汚染が環境基準値を超えていない範囲の土壌のだが、除却する報告は受けている。ただ、近隣住民へは周知していなかった。

委員長 :除却作業開始3日後に本日の調整会があり、周知が足りなかったのだと思う。

近隣住民:本来であれば、調整会で土壌を除却する報告が行われるべきである。

委員長 :土壌汚染に限らず、既に解体工事や樹木の移植等の作業が行われていると思うので、逐一本日の作業内容を掲示でもよいので看板等で近隣にお知らせするのがよいと思う。

近隣住民:計画敷地を更地にした後に、土壌調査をするように言われていたと思う。

委員長 :そのように言った。しかし、更地にする前から土壌調査に着手している。つまり、解体工事前から調査を開始したのは事業者の誠意だと思う。

事務局 :調整会の助言を受けて、計画敷地が更地になった後に土壌調査を実施すればよいのではないかという内容だったと思う。その助言を受けて開催した意見交換会において、計画敷地を更地にするためには、土間コンクリート等を撤去することになり、仮に汚染されていた場合、拡散する可能性があることから、近隣住民との話し合いの中で土間コンクリート等を撤去する前に土壌調査を実施することとなったと認識している。

委員長 :近隣住民の方々の要望に応じて、解体工事前から再調査を実施したということである。それに対して近隣住民の方々が怒る必要はないと思う。何が言いたいのか。

近隣住民:再調査した結果、土壌から490pgという値が確認された。だから、市はすぐに専門家の先生を呼び、意見交換会を開催しなければならなかった。なぜ今日まで何もしないのか。

委員長 :何もしなかったわけではなく、専門家の先生の都合もありできなかったのだと思う。

近隣住民:市に申し上げたい。市に要求したい。専門家の先生は、もはやこのような会に出席するのは嫌なのだ。お忙しいということもあり、会に出席されない。出席されなければ、いかによい先生でも会が成立しないだろう。

委員長 :それは意見として受けている。専門家の先生もいろいろと都合があるのだと思う。

近隣住民:他の専門家の先生と交代していただくことも考えなければならない。意見交換会に出席していただける先生と交代させるのも市の役目だ。

委員長 :意見内容はわかった。

近隣住民:市は、意見交換会を開催することをこの場で宣言してほしい。

事務局 :計画敷地の土壌に不安があるという話があり、調整会の助言を受けて意見交換会を開催したところである。汚染があると考えられる箇所についての土壌調査を行い、今のところ環境基準値を超える数値が確認された箇所はない。どのような対応が必要かということは、近隣住民の話を聞きながら、また、専門家の先生の意見を聞きながら検討してきた。調査方法について、専門家の先生から一定の見解は出ていると認識している。

近隣住民:どうして、事業者の立場で物事を話すのか。

委員長 :発言を待ってほしい。さもないとご退席いただくことにもなる。とにかくこの場は、建築計画に対する調整会である。もちろん、敷地の土壌汚染問題についても議論しなければならないため、今まで議論を重ねてきた。そして、調整会としては、繰り返しになるが、近隣住民、事業者、市、第三者的専門家を交えて、適切な再調査を実施し、安全を確認するものとするという見解も出している。それを今後も安全が確認されるまでは続けていただくということになると思う。これは、調整会での結論である。

近隣住民:市は、意見交換会を開催することをこの場で宣言してほしい。

事務局 :今申し上げた内容と重複するが、どの水準で第三者的専門家の意見を伺えばよいのかという話もあると思う。近隣住民と環境問題に関する話し合いを、市を含めた中で行っていければと思う。

委員長 :待ってほしい。ただ、これも事業者の立場もあれば、近隣住民の立場もある。そこの仲裁に入るのが第三者的専門家であると思うが、近隣住民が100%満足しなければ、その会が終わらないということではないと認識してほしい。だから、この中立的な立場となる第三者的専門家の判断が最終的な判断となることは受諾していただきたい。そうでなければ、おそらく永遠に会が終わらなくなる。

近隣住民:委員長の発言はわかるが、市の発言内容の意味がよくわからない。

事務局 :専門家を会に呼んで議論を行うか否かを含めて、検討したい。

近隣住民:専門家が会に出席しなければ意味がない。

委員長 :常に専門家が出席できなくても、場合によっては文書等のやりとりでも可能であるということであると思う。

近隣住民:それでは東京都が推奨しているリスクコミュニケーションのあり方に反する。

委員長 :それも含めて、意見交換会で議論してほしい。では次は建築計画についての発言をお願いしたい。

近隣住民:計画敷地の西側に住んでいる者である。計画敷地西側に関して午前10時の日影になる位置を教えてほしい。

委員長 :それでは、後日事業者から提示してほしい。次の発言をお願いしたい。

近隣住民:平成23年10月16日に開催された第8回調整会において、事業者から建築計画の変更案が提示された。これは、専ら狛江セントラルハイツに配慮した変更案であった。西側の戸建の近隣住民の要求には一切応えていなかった。

委員長 :一切応えていないわけではないと思う。

近隣住民:そんなことはない、一切応えていない。

委員長 :日照については一切応えていないと思うが、樹木を移植する位置や駐車場等の配慮はしていると思うので、正確に言っていただいた方がよいと思う。

近隣住民:我々が、前回お願いした要望というのは、計画敷地西側の戸建に対して日照の配慮がほとんどされていないので、計画建物F棟の一部を2m後退させて、少しでも日照を確保してほしいというものであった。それから、一番大きな問題は計画敷地西側に関しては、第一種低層住居専用地域に対して、準工業地域に建設される巨大なマンションということである。我々に対して、圧迫感や景観的に非常に大きな問題を及ぼしているのである。だから、法的に合法であっても、少しでも我々の住環境に対して緩和をしてほしい。現在、幅4.5mで計画されている歩道状緑地を幅6mに拡張してほしい。計画建物を2m計画敷地内に後退させれば、計画敷地周辺の歩道状緑地の幅を6m確保することは可能になる。それを非常に強く要望しているのである。同時に、計画建物A、B、C棟の上層階を後退させれば、計画敷地西側に対する日照も緩和されることができる。非常にわずかな要望なので、対応してほしい。それから、計画建物A棟を敷地内に6m程度後退させれば、既存樹木のヒマラヤ杉を現状の位置でそのまま保全することができる。現況位置でヒマラヤ杉を残すことが、いかに大事であるかを認識してほしい。また、それによって狛江セントラルハイツに対する日照も更に緩和できる。ヒマラヤ杉が現況位置に残ることによって、景観的な問題が非常に緩和されるのである。現状の雰囲気が、あまり変わらずにヒマラヤ杉の部分に計画建物A棟が隠れることになれば、非常に条件としてよくなる。同時に狛江通りの景観も保たれる。このような変更は、事業者に大きな負担を与えることがなく、若干の設計変更で対応できるものと考えている。

委員長 :今言われた内容は、前回の調整会で話された内容と同様と理解してよいか。

近隣住民:はい。今回は、なぜこの要望に対応できないのかということについて、特にこの建築計画が、調整会としての受忍限度であり、法的に満足しているという理由で、簡単に裁断されるということに納得がいかない。本来、事業者と近隣住民との間で話し合って、少しでも緩和してほしいと言っているのだが、調整会の尺度で決められるのはおかしいのではないか。住環境は、個々の建物の事情、個々の立地条件、景観関係によって違いがあるので、一律で調整会の見解で決められることはないのである。

委員長 :総合的に勘案した上で、このあたりが妥結するべき位置であり、容認すべき線だろうと申し上げたわけである。

近隣住民:重要なのは、我々が案を提示した時に、既にまちづくり委員会から、この建築計画の変更案は受忍限度であるという発言があったため、事業者が、これ以上の変更の必要はないと判断してしまったことである。

委員長 :建築計画全体が受忍限度であると申し上げたのではなく、第一種低層住居専用地域にお住まいの近隣住民の方々の日影規制が受忍限度内であるという意味で申し上げたのである。だから、狛江セントラルハイツについては準工業地域であるので、もっと影が当たっても法的には問題ないところ、午後2時までは日が射すということが重要であろうと考え、それは法的な範囲を超えて譲歩をお願いしたわけである。いずれにしろ、前回、前々回の調整会にて、近隣住民の方々から、計画敷地西側及び北側の戸建に対する日影の緩和という要望は、何度も出ていることはよく認識している。それに対して、事業者側の回答は基本的にゼロであるということで議論が進んできているというわけである。だから、改めてもう一度事業者側の意思を伺いたいと思うが、前回も提示された近隣住民からの提案について、ある程度譲歩する気持ちは事業者にはあるのか。

事業者 :いろいろとご意見を承っているが、前々回の調整会で最終的に更に37棟削減する案を提示した。その案で、調整会から計画敷地東側の狛江セントラルハイツの午後2時までの日照を通年確保するという要請を受けたので、事業的に非常に厳しい中、要請されたことまでは私的に対応したいと考え、計画を変更した。計画敷地西側、北側の戸建の近隣住民からの意見もいただいているが、日影図で提示した通り、午前10時過ぎぐらいまでの範囲で日影に関する迷惑を軽減する。狛江セントラルハイツに対しては、年間を通じて一定の日影の配慮を行った状況と比べ、計画敷地西側、北側の戸建住宅に関しては、冬至を基準に春から夏にかけて全体の日影の量が減少していく状況が見られている。今回の配置計画は、前々回の調整会で提示した最終として計画戸数524戸の計画案であるが、これが、我々が対応できる限界である。本日でこの調整会は10回目を迎えている。土壌汚染等いろいろ意見もあり、調査等行っているが、一連の対応の中でやり尽くしている状況であるので、大変申し訳ないが、これをもってご了解をいただきたい。これ以上の要請を近隣住民だけではなく、まちづくり委員会の委員の方々からいただいたとしても、これ以上は対応できかねるというところまできている。強制的に勧告等があるかわからないが、今回までの対応をもって了解いただきたい。

近隣住民:計画建物計画は、狛江セントラルハイツに対してはかなりの改善がなされた。それによって計画戸数の減少等、かなり事業的にも影響があったと思う。ただ、計画敷地西側に対しては、今までほとんど配慮がされていない。我々が前々回の調整会で提示した要望は、事業的にはほとんど大きな影響がない改善案である。これが本来の調整会というか事業者と近隣住民との間で最もよい解決方法だと我々は考えている。つまり、事業者はちょっとした努力で対応が可能なのに事業的な問題という理由で我々の提案を拒否される。それに対して我々は非常に不満である。

事業者 :今の話では2つの観点があると思う。当初計画から改善されないという点、できる範囲であろうと考えられる点から申し上げる。当初の計画の段階から、周囲への影響の度合いを見ると、確かにまちづくり委員会から指摘があったように、計画敷地西側、北側の戸建に与える影響よりも、狛江セントラルハイツに与える影響の度合いの方が非常に大きかった。これは、まぎれもない事実であると認識している。では、どこまで対応するのかという1つの判断基準を、まちづくり委員会からご提示いただいた。かなり厳しい対応となったが、そこまでは了解し、計画を変更した。当初計画からの変更という度合いではなく、先ほども申し上げたが、周辺への影響を考慮している。日影については年間を通じて、狛江セントラルハイツに対する影響が大きいという現状が残っていること、計画敷地東側の隣地境界から計画建物までの離隔、計画建物の高さに関しても、当初に計画した際に、法的な規制もあるが、狛江セントラルハイツ側の計画建物は同じような高さとして計画した。それに比べて、戸建の住宅側の計画建物は、その高さの半分程度として一定の距離を保ち、なおかつ計画敷地周辺に緑道等を配置し圧迫感等の影響の緩和に努めたという計画を進めた。その点で、変更の有無ではなく、実態の計画内容でご理解いただきたい。

近隣住民:狛江セントラルハイツに対する配慮はかなりされたと認識している。しかし、計画敷地西側、北側に対してはほとんど配慮されていないということを申し上げているのである。計画敷地周辺に配置される計画の緑道に関しても実態とほとんど変更されていない。

事業者 :変更したか否かではなく、実際の今の計画から発生する影響の度合いが、戸建と狛江セントラルハイツでは異なる。

近隣住民:それはわかっている。

委員長 :事業者の肩を持つわけではないが、計画敷地西側及び北側については、当初の計画から配慮していたつもりだということだと思う。だから、これ以上改善する必要はないということを言われているのだと思う。よい機会なので、我々の判断の根拠を少し説明したいと思う。前回も前々回も、何度もこの調整会で申し上げたが、計画敷地西側と北側の用途地域は第一種低層住居専用地域、第一種高度地区で日影も一番厳しく、5mを超える範囲3時間以上、10mを超える範囲2時間以上という規制がかかっている。従来、この調整会では、何度もいろいろな案件を扱ってきた。その間も第一種低層住居専用地域で一番厳しい日影規制を超えて、更に日照を確保してほしいという近隣住民の要求は、これまで一度も通ったことはない。それは、我々まちづくり委員会としても、その第一種低層住居専用地域の一番厳しい日影規制3時間、2時間という基準というものは、最低限受忍しなければならないものなのだろうと考えたわけである。もちろん、例えば今回のマンションが東側だけでなく西側からも影が落ちる等の特殊な事情があれば、それなりの配慮が必要だと思う。あるいは、計画敷地東側の狛江セントラルハイツのように西側にも窓面があるため、その面にまともに日影を落としては問題であるということがあれば、それなりの配慮をし、譲歩を求めることになると思う。しかし、そのような特段の事情がないまま、第一種低層住居専用地域における日影規制5mを超える範囲3時間以上、10mを超える範囲2時間以上が守られているとすると、それ以上の環境の向上を要求するということは、調整会の行事役であるまちづくり委員会委員長としては、申し上げかねる。したがって、建築計画に関する見解をあのように示したわけである。それに対して、別の考え方も当然あるだろう。あるいは、近隣住民の個人的な要望としては、もっと日当たりがほしいということは当然だと思う。しかし、この一番厳しい第一種低層住居専用地域における日影規制3時間、2時間という基準が1つの仕切りのラインだろうという判断を、この調整会が始まってから6年から7年経過しているが、一貫して保持しているわけである。だから、この判断は、いかに近隣住民の方々がいろいろ意見を言われても、動かないとお考えいただきたい。

近隣住民:6、7年前からそのような判断をされてきたということだが、それはほとんど日照の問題の1点についてである。今の日影規制というものは、20年程度前に起きたマンション問題でようやくできた法律なのである。我々の住居に対する砦はそれだけなのである。事業者の計画案は、その範囲の限界内で行われている。当初から譲歩してきていると言われたが、制限の限界内で計画されているのだ。時代は変わってきている。景観や住環境等の問題がいろいろある。特にこの計画の場合は、都市計画上の不備によって巨大なマンションができてしまう。行政上の問題もそこにはある。しかし、今現在、我々は近隣住民と事業者が話し合って、少しでも緩和してもらう方法しかない。それが、この調整会の役目だと思っている。

委員長 :この案件についての調整会を10回も行ってきた。それから、近隣住民の方々の日照に対して、特別にこの計画によって大きな迷惑が生じることはあるか、理由は何かと、何度も何度も聞いてきた。それに対して、明確な回答はなかった。それから、時代は変わっているというが、それはいろいろな方向に変わっているのであり、一般的な建築規制等は規制緩和で環境を悪化させる方向に動いているわけである。我々は、あくまで憲法の精神に則り、基本的には法令の定めるところに依って、財産権を保護しなければならない立場でもある。だから、特別な事情があって、非情な迷惑が生まれる、非情な困難が生じるというのであれば、それらを根拠に譲歩をお願いする立場であると思う。用途地域が第一種低層住居専用地域の日影規制については、日照の基準を保持し、満足すれば、最低限の受忍すべき限度であると本件の場合は判断するわけである。もし、どうしてもそうは思わないということであり、例えば日影は1.5時間しか当ててはいけないというような特別な事情があるならば、これまで調整会が10回も開催されたのだから、そのことについて発言して然るべきではないか。仮に、もっと日が当たってほしい、当初計画から何一つ変更されていないというのは、改善を要求する理由にはならない。

近隣住民:私が住んでいる場所は、南側が近隣商業地域の用途地域で高い建物が建っている。正午を過ぎれば日が当たらなくなる。更に計画敷地にマンションが建設されれば、午前10時になっても日が当たらなくなる。その結果、1日1時間半程度の日照になってしまう。これは、計画建物と狛江セントラルハイツの位置関係同様、特別な事情だと思う。私の住んでいる戸建同様、他にも東向きの住宅があるので、それらも特別な事情があると思う。

委員長 :事情はわかるが、敷地境界から5m、10mの範囲の影が長いということの結果である。それはやむを得ない事情だと思う。敷地境界から5mの位置にも影を落とさないことや10mの範囲も影が当たるのを2時間にしてほしいということは過剰な要求と判断せざるを得ないと思う。

近隣住民:それは、今の法律的な数値だと思うがよろしいか。

委員長 :そうである。それが、一般的に裁判所が認める基準である。

近隣住民:法律だけを判断基準とするならば、調整会は不要となってしまうのではないか。

委員長 :そんなことはない。我々の判断の基準は、建築基準法、都市計画法の基準だけではない。例えば、この計画がいろいろな環境上の被害や日照上の被害があるということになって、裁判所に話を持って行った時に100%勝てるかわからないにしろ、十分な勝因として成立して場合によっては勝訴できるかもしれないというレベルのものについて調整を図っているわけである。裁判所に話を持って行っても、絶対に勝訴できないというような話については、この調整会で要求してもあまり意味がないと思う。つまり、狛江市まちづくり条例は、今の段階では強制力の非常に弱い調整の協議であり、お願い型の条例である。だから、今我々が事業者にお願いしていることは、あくまで任意の協力に基づくお願いなのである。それでも、裁判を行えば勝訴できることがあるかもしれないということがあれば、事業者もできるだけ応じてくれると思うが、あまり過大な要求をすると、これ以上協議は続けられないと言われることになり、協議は打ち切りとせざるを得ないということが日本の法構造である。まちづくり条例については、今後更に議会を通じて強化すべきだろうと思うが、それはまだ成立していないので、現段階ではあまり強い要求はできない。そのことも含め、建築計画に関する見解を表明したわけである。

近隣住民:私も、この調整会は話し合いの場だと思っている。だから少しでも近隣住民の要望を聞いて、事業者はどのように対応できるのかという協議をしているのだ。しかし、判例だとか、法律だとかの話があると、それだけで話が終わってしまう。

委員長 :そうではない。近隣住民の要求が、事業者が対応できる範囲を超えていれば、どの辺で妥結すべきかという調整の目安を示すのが、我々まちづくり委員会の役目であり、ここにいるのだ。そうでなければ、近隣住民と事業者だけで話を行えばよいことになってしまう。近隣住民から調整会開催請求がなされたことを忘れてしまっては困る。調整を要請されたため、我々はまちづくり委員会としての判断を示したということである。

近隣住民:我々は調整を要請したわけではない。

委員長 :現に、調整会開催請求書が提出されているのではないか。

近隣住民:先ほど話があった、南側が近隣商業地域の用途地域で高い建物が建っている住宅について発言する。この場合は複合日影と言って、午後は南側からの建物による日影によって事実上午後からはもう日が当らない。そうすると午前中しか日照がないことになる。

委員長 :どの部分にどのように日が当たらないのか。

近隣住民:その前提を申し上げたかったのだが、うまくコミュニケーションができなかった。

委員長 :10回もこの調整会を開催しているが、そのような具体的な説明はなかった。今さら言われても手遅れだと思うが、どこにどのように日が当たらないのか。

近隣住民:手遅れではないだろう。私の家は、計画敷地南西の三角地から3軒目である。狛江通りから3軒目で、その前に3階建てのマンションがあり、実際に冬至の時は午後0時になれば完全に日が陰ってしまう。午前中しか日が当たらない。私が住んでいる住宅の南側に隣接している建物がある場所の用途地域は近隣商業地域で、そこの3階建てのマンションが建っているため、冬至の時は午後12時になれば完全に日が陰ってしまい、午前中しか日が当たらない。

委員長 :完全にというのは、どのあたりの位置までか。窓面まで日が当たらないのか。隣地境界は路地部分でよろしいか。

近隣住民:はい。

委員長 :そこから5mの範囲は日影になってもやむを得ない。

近隣住民:屋根の上まで日影になっている。

委員長 :そうかもしれないが、それが日本の法律の構造になっている。

近隣住民:今言ったように2時間以上日照を確保したいと思っている。午前10時でも日が当たっていない。

委員長 :先ほどから言っているように、日影規制では計画敷地境界から10mの距離までは、3時間まで影が落ちてもよいとなっているので、どうしてもそうなる。

近隣住民:狛江セントラルハイツに対しては2時間以上と言っていたではないか。

委員長 :それは敷地境界から20m以上離れた場所であるからだ。敷地から5m以内というのは、大体お隣の塀や平屋でも相当影が落ちてしまう。それはやむを得ないことだ。

近隣住民:2階まで日が当たらない。

委員長 :敷地境界から10mまでの位置はある程度影が落ちても仕方がないということで、第一種低層住居専用地域の場合でも3時間まで影を落としてよいとなっているわけである。それがこちらの計画建物と南側の3階建てアパートの両側から影が当たるため、影が長く続くということは事実だと思うが、南側から影が落ちるというのはこの地区一帯、共通していることだと思う。例えば、お宅様の影も、おそらく北側のお宅に昼の2時間か3時間あるいは4時間落ちていると思うので、そういう点から敷地境界から5mの範囲は日影になってもやむを得ないということになるわけである。それをもって、こちらの計画建物の影を落とすなというのは、やはり過剰な要求と通常は判断される。

近隣住民:実際に私が住んでいる住宅は1時間半しか日が当たらないと言っているのだ。

委員長 :言いたいことはわかった。しかし、このような戸建住宅の場合やある程度敷地の小さい住宅の場合はやむを得ないと思う。その代わり屋根には日が当たる。

近隣住民:屋根にだけ当たってどうするのか。

委員長 :屋根に日が当たることも重要なことだ。場合によっては天窓を設置する等、いろいろなことができる。いずれにしても、そのような仕組みで日本の日影の基準はできており、それが裁判に持って行った場合の一つの判断基準になっているわけである。だから、これではだめであるということを事業者に要求することは難しいだろうと思うが、この点若干改善する余地が事業者はあるか。どこの部分の影を減らせばよいのか。

近隣住民:おそらく、計画建物G棟の角からの日影が影響している。

委員長 :同じような事情は他の近隣住民にもあることだと思う。

事業者 :計画建物G棟の角からの日影になると思う。全体的に見て、計画敷地南西側角付近の戸建から計画建物までの距離をかなり確保しているが、時間の方位的に少し日影が伸びてしまっている状況である。

近隣住民:計画敷地南西側角付近の戸建住宅周辺の日影図を拡大して、20分おきにどのような影になるか教えてほしい。図面をいただけないか。

事業者 :個人的に提示することは、問題ない。

委員長 :少なくとも、日影図のデータとして10分おきは厳しいかもしれないが、15分おき程度で作成は可能か。

事業者 :20分おきとのことなので、作成できないわけではない。

委員長 :では、20分おきで作成し、個人的に郵送等で対応願いたい。

近隣住民:実際にこの付近に印をしてほしい。事業計画の完成形態が説明を受けた内容と異なっていても事業者は保証しないだろう。

委員長 :そんなことはないと思う。間違っていれば、当然、竣工検査の時に引っかかるし、それは是正することになる。ましてこの問題は、建築確認で審査して通っていく話になるので、もし違っていれば最終的に取り壊し命令まで出る場合もある。

近隣住民:では、印をお願いする。

事業者 :20分おきの日影図を作成する。

近隣住民:私だけの問題ではなく、計画敷地西側の問題全部である。全体の状況を拡大して作成できないのか。

事業者 :要は20分おきの日影図は、近隣住民の住宅が全て写っているので、結果的にはそうなると思う。

委員長 :データの補足ということで提示していただければよいと思う。

事業者 :はい。

委員長 :相当時間も経過している。午後9時半には、この会場を引き上げないといけないので、どうしても発言したいという方は手を挙げてほしい。意見を述べたい方はできるだけ簡潔にお願いしたい。

近隣住民:狛江セントラルハイツに住んでいる者である。発言したいことは2点ある。1点は要請、1点は質問である。前回の調整会で風の説明を受けた。微風、弱風の説明を受けたが、風の向きによってはゼロにはならないが、相当風の力が弱まると説明を受けた。夏には最近、段々、暑くなっていて連日30℃以上の熱帯夜、日によっては35℃以上の日がある。風が弱くなったことによって、計画建物CD棟と狛江セントラルハイツとの間の中庭の温度がかなり上がるだろうと思う。日照による建物の焼け、土地の焼け、温度が高くなるとクーラーからの排熱も益々高くなると思う。中庭の温度上昇が、風が弱くなったことによって、どの程度上昇するのか。風の話を聞いたが、最終的にはどの位温度が上昇するかが一番の関心事である。だから、どの程度温度が上昇するかを示していただけないか。クーラーについては、各戸が大体10畳程度対応のクーラーが各戸1台付いているという平均で結構なので示してほしい。これが一点目である。二点目だが、これから計画マンションに入居される方々も我々と同じく狛江の市民になられることになる。前回も話したが、計画建物C棟とD棟の間はわずかな幅しか開いていない。したがって、上空で15m/sとか20m/sの風が南方向から吹くとかなり強い突風になると考えられる。

委員長 :簡潔に要点をお願いする。温度上昇のデータと何か。

近隣住民:もし、突風による事故が発生した場合、責任は事業者が取るのか、市民の事故ということで市が取るのか。

委員長 :それは、その場所の管理者の責任になると思う。

近隣住民:場所の管理者というと設計、施工を行った人の責任はないということか。突風が吹くとわかっていながら、設計して販売する事業者には責任はないのか。

委員長 :それは転んだ原因によると思う。

近隣住民:突風が原因で転んだ場合である。

委員長 :今、一概に判断はできないと思う。何をどうしたいと、はっきり要求を言ってほしい。時間もないので、一般論を言われても困る。

近隣住民:計画建物C棟D棟の間をもう少し広くし、突風が吹かないような状態にした方がよいのではないか。

委員長 :計画建物C棟D棟の間隔を広げる方が突風は吹くかもしれない。風害について注意してほしいということを言いたいのか。

近隣住民:事故が起きないような形状にしてほしい。

委員長 :風害の問題でよろしいか。

近隣住民:はい。

委員長 :それについては、ほとんど問題はないという説明が事業者から以前あったと思う。

近隣住民:もし、被害があった場合には、誰が責任を取るのか。

委員長 :それは、個別の事故と同じで、原因によるのではないのか。

近隣住民:突風が原因で事故が発生した場合である。

委員長 :突風がなぜ発生したかということやどのような被害が発生したかという個別の事情による。

近隣住民:突風のシミュレーションもされていない。

委員長 :そんなことはないと思う。事業者は、風の問題についてはどうか。

事業者 :風のシミュレーションについて、前回の調整会で説明した。今の指摘は計画建物C棟とD棟の間のことだが、エキスパンジョイントで建物を繋いで一体的に造るというのは一般的な計画になっているので、突風が発生することについては考えていない。今、委員長が言われたように、風が強かった原因が何だったのか、設計上、構造上の欠陥がそこにあるのであれば、それは設計責任という形になると思うが、ただ通行人がつまずいて、風の影響で倒れたということであれば、その時の状況の判断になると思う。それと熱の温度のシミュレーションについては、非常に難しいシミュレーションになると思うので、今回は申し訳ないがそこまでは対応しかねる。

近隣住民:今、エキスパンションジョイントの話が出たが、それは一団地認定の件だと思う。東京都多摩建築指導事務所に連絡を取ったところ、一団地認定の申請を取り下げさせたと言っていた。事業者は、この調整会が開かれる度に関係機関の了解は得られていると説明されている。しかし、東京都多摩建築指導事務所が平成23年8月上旬に出ている一団地認定の申請を取り下げさせたということは、非常に重いのではないかと思う。

委員長 :時間もないが、事業者から説明をお願いしたい。

事業者 :言われているように、建築基準法第86条の一団地認定の申請を行っていた。以前の調整会で、近隣住民の方々に説明したように計画を変更した。その計画変更によって、申請していた建物形状も変わるので、申請を取り下げ、新たに申請しているということである。

委員長 :取り下げさせられたということではなく、事業者が取り下げたということでよろしいか。

事業者 :はい。それは、東京多摩建築指導事務所と相談し、計画の変更を行うことを伝えた。大幅な変更になるので、新たに計画が固まった段階で、再度申請をしてもらわないと審査のしようがないということであった。非常に常識的な話だと思うので、申請を取り下げ、新たに申請をしているところである。

委員長 :申請途中の変更ではなく、申請を取り下げて再度申請をしたということでよろしいか。

事業者 :はい。

近隣住民:今の事業者の発言を、そのまま受け止めればその通りである。しかし、私は平成23年11月24日に多摩建築指導事務所に伺う約束をしており、そこに真偽についても直接確かめるまでは調整会を続けていただかないと困る。それと、本計画の抱える防災、減災面の問題点については、消防当局に当方から、周辺に第一小学校や狛江セントラルハイツが建っており、オープンスペースが少ないという状況を説明している。地元の消防署は、最近事業者や狛江市から全く情報が伝わってこないと言っておられる。これはいかがなものなのかと思う。地元の消防署だけでなく、都下の建築計画として、東京消防庁の本庁にも、詳細を説明している。実態は十分に理解していただいている。

委員長 :要点をどうぞ。

近隣住民:結局、同庁の立場もできるだけ防災、減災の計画に図られるべきというものである。そこは平成23年3月11日に東日本大震災を受け、これから建つ大規模な建物については、そのような観点が必要だろうということである。これを尊重するのが、この調整会のあり方だろうと思う。これを踏まえて、今日、委員の方々それから事業者の方々にも提示しているが、第一小学校と計画建物E棟の離隔を十分に取って、防災、減災の観点から安全を確保し、狛江セントラルハイツ側から見ても、現在の計画を尊重させて頂いた上で雁行型にし、計画建物を少しずらすことによって、圧迫感が軽減できる。計画建物F棟を雁行させたように計画建物B棟C棟も同様に雁行させることは可能だと思うので、検討願いたい。

委員長 :これについて、事業者は何か意見はあるか。

近隣住民:重要なことを言い忘れた。ボリューム感を全体的に減らすということは、最初から一貫して言い続けていることで、建物の最高高さは30m以下にしてほしい。

委員長 :それは繰り返しになるので結構である。要するに、計画建物E棟をもっと後退してほしいということだと思う。これは、これまで何度も議論をしたように思うが、事業者は発言をどうぞ。

事業者 :計画建物E棟と第一小学校との離隔を確保した場合、駐輪場、駐車場等の施設が設置できなくなる。また、第一小学校脇の計画建物D棟1列10階まで削減するという提案であり、先ほど申し上げたように、これ以上の規模の縮減は非常に難しい状況のため、大変申し訳ないが対応しかねる。

近隣住民:戸数の削減という意味で対応できないと言われていると思う。しかし、駐車場についてはこの建物が狛江駅から至近距離にあることと、新しく建つマンションではカーシェアリングというのが非常に行われるようになってきている。そのようなことを活かすことによって、駐車場の台数自体をもう少し削減することはできると思うので、前向きにご検討できないか。駐車場の箇所がなくなる部分もあるが、戸数を大幅に縮減させるものではない。

委員長 :事業者は、駐車場の台数について、どのような考えで設定されているのか。

事業者 :現状でも、計画戸数の約6割の設置率で計画している。一般的な設置率と比較しても、決して多い数字ではないと考えている。したがって、商品上も、駐車場についてこれ以上の削減はできかねる。

委員長 :意見として、要望は承った。では、次の発言をお願いしたい。午後9時半を経過しているので、なるべく簡潔にお願いしたい。

近隣住民:先ほど聞き漏らしたのだが、建築確認申請はもう行われているということか。

事業者 :建築確認申請はこれからである。

近隣住民:まちづくり委員会の方々に伺いたい。先ほど、安全、安心な生活環境を考える会の近隣住民に対して、計画敷地西側、北側に対して建築計画は受忍限度であるということを言われていたが、その根拠が法律論にしか聞こえない。だから、根拠をお示しいただきたい。市長が言われていたし、まちづくり委員会の委員の方々も何度も言われているが、法律論ではどうにもならない問題を、調整するためにまちづくり条例があるのだ。そのための話し合いとして、我々は調整会に期待して参加しているわけである。

委員長 :わかっている。

近隣住民:それで、調整会の運営方法を見ていても、委員長が委員長としての発言なのか、司会者としての議事進行なのかわからないままに調整会が進んでいる。

委員長 :両方である。

近隣住民:運営の仕方にも疑問を持つ。他の委員の方々も、まちづくり委員になられて住民の声に耳を傾けておられると思う。

委員長 :時間がないので、要点をお願いしたい。

近隣住民:調整会の終盤になり、近隣住民は慣れない中で、ようやく委員長の指摘内容がわかってきて、時間切れというのが非常に衝撃である。最初に、調整会の期間を平成23年11月の何日で終わらせる等のスケジュールも聞かされていない中で、いつ開催されるのかわからない、次回はいつなのかわからない、どのような議題で行われるかわからないので、もう少し納得がいくような運営の仕方をしていただき、本日で調整会を打ち切るのではなく、調整会を継続してほしいと思う。

委員長 :要望として承った。次の発言をお願いしたい。もう時間がない。

近隣住民:時間の配分についてだが、住民は、発言を打ち切られ、途中で焦らされると言いたいことの半分も言えない。

委員長 :それは、要領よく発言していただきたい。

近隣住民:委員長は、きりがないといわれるが、用途地域が第一種低層住居専用地域の場所に隣接して準工業地域があり、その場所が工場であったならまだしも、これだけ大きなマンションを建てるということであれば、きりがないほどのいろいろな問題がある。

委員長 :きりがないということではなく、もうそれはこの場で何度も議論した話であるので、何度も繰り返しても意味がないということである。

近隣住民:委員長がなぜ途中で近隣住民の発言を切るのか。

委員長 :結論を言ってほしい。

近隣住民:最後まで発言させてほしい。

委員長 :他にも発言したい方々がおられる。

近隣住民:このような意見であれば、次の方は待って下さる。

委員長 :すでに午後9時45分であり、この会場も退場しなければならない。

近隣住民:では、次回の調整会を開催してもらえるか。

委員長 :それは何とも言えない。とにかく言いたいことを簡潔にお願いしたい。どうしてほしいと言うことか。

近隣住民:事業者は、このような形で今までマンション紛争を起こしてきているわけである。だから、近隣住民がどれほど不満を言うかということを全部わかっているわけである。先ほど、委員長が今の時代はよくはなく、むしろ悪くなっていると言われていた。事業者は、その時代に合わせた要求でよいと思ってしまう。

委員長 :そのようには言っていない。

近隣住民:そのように聞こえた。

委員長 :そのような意味ではない。

近隣住民:それならよい。

委員長 :そのような逆風に逆らって一生懸命に行っているのが、この狛江のまちづくりなので、そこはご理解いただきたいと思う。先ほど受忍限度は法律論と言われたが、受忍限度は法律論だと思う。ただし、法の基準通りならばよいという法律論ではなくて、この調整会は何度も繰り返し申し上げているが、法の基準だけでは守りきれない大きな被害を何とか防ぐため、調整しているわけである。

近隣住民:はい。それに期待する。

委員長 :狛江セントラルハイツに対して、事業者は随分譲歩した。それから景観上の問題は、十分ではないにしろ、計画建物のボリュームについてもある程度減らしてきた。住居系斜線制限内に一応納まっている。北側斜線については、ほぼ二種高度に納まっているわけだ。ただ、日影規制については、どうしても計画敷地西側、北側の部分については法律通りの基準を呑まざるを得ないのではないかということが、我々の意見であり、説明したわけである。

近隣住民:ここまできたので、もう少し調整会を継続してほしい。

委員長 :この先どうするか、これから委員会で協議する。

近隣住民:もう少し継続して調整を行っていただきたい。

委員長 :要望としてはわかった。次の発言をお願いしたい。

近隣住民:セントラルハイツに住んでいる者である。先ほどの近隣住民から提案されたように、狛江セントラルハイツ新1号棟も1号棟の一部も午後3時の時点では影になっている。狛江セントラルハイツ新1号棟には、高齢の方が住んでおられ、この調整会に1度も出られず、意見も提出できず、我慢してこの計画案がどうにかならないかと悩んでおられる。これは要望ではなく、要請である。狛江セントラルハイツに午後3時以降も日が当たるように計画建物を必ず10階以下にしてほしい。

委員長 :ご意見として承った。発言は他にあるか。

近隣住民:先ほど話があった風害についての続きになるが、以前、私が風害について2点質問した。風がなくなってしまう心配と、ビル風みたいに風が吹き荒れるのではないかという心配の2点である。事業者から回答をいただいたのが、そよ風程度で心配ないというものであった。それだけの回答であり、風が強い時の回答がなかった。そのシミュレーションを次回の調整会の時に出してほしい。

委員長 :風が強い時のものは出されているのではないか。

近隣住民:出ていない。

事業者 :風が強くなる部分というものは、8方向で出している。前回、前々回の調整会で提示している。風速2m/sの風が吹いた場合の風の状況を提示している。色が濃くなっている部分の風が強くなる部分であり、主要8方向でシミュレーションを行っている。

近隣住民:強い風が吹いた場合のシミュレーションは出されていないのではないか。

事業者 :強い風が吹いた場合のものは提示していない。ただし、これはコンピューターシミュレーションで行っており、一定の風が部分的に1.1倍、1.2倍、1.3倍になっているという考え方なので、例えば5m/sの風が吹いて建物の東側が1.1倍や2倍になるということは風が急劇に吹いたことと同じに見ていただけばよいと思う。

近隣住民:風の流れが変わると思う。

事業者 :風の流れは変わらない。影響の出る範囲が広がっていくという形になってくると思う。

近隣住民:広がるということは、風の流れが変わることではないか。

委員長 :風が物体から剥離して乱流が起きるとどうなるかというシミュレーションは難しいと思う。相当大きな模型を作って、風洞という人工的な空気の流れをつくるための装置で風を流せば、ある程度はできるとは思うが、今の技術ではうまくいかないということが実態である。一般論として、これだけの開発等事業では相当大きな突風は起きないと経験上は判断ができると思う。

近隣住民:風速5m/sや10m/sのシミュレーションはしていただけないか。

委員長 :それは、されていたと思う。

事業者 :はい。それは提示している。

委員長 :1回目に強い風のシミュレーションを提示され、2回目に弱い風のシミュレーションが行われていると思う。

事業者 :最初に提示したのが、地上から高さ10mの地点で風速5m/sの風が吹いているシミュレーションである。

近隣住民:風速5m/sというものは、そんなに強い風ではないと思う。

事業者 :年間平均風速は2m/s前後なので、それ以上の風速である。

近隣住民:いつも平均風速の風が吹くわけではない。

委員長 :先ほど意見もあったが、要するに風害や突風の問題はどうなのかという心配だと思う。事業者は、このような理由で問題ないということが言えれば説明をお願いしたい。あるいは必要ならシミュレーション行うことになると思う。

事業者 :先ほどから、申し上げているように一定の風のシミュレーションを行い、風が強くなる部分、弱くなる部分は提示した。計画敷地周辺の地表部分付近については、建物周囲と計画敷地道路境界周辺等に風対策を兼ねて植栽を行っている。これ以上の対策が出来ないほど、植栽計画を行っているので、以上をもって一定の風対策を完了していると思っている。ただ一点、地上から上空24m等の高い部分については対応がしきれず、具体的な対応策はないので、風のシミュレーションという形の中で、この程度だろうと予想し、出しているが、基本は地表部分を歩く通行人を検証対象としているので、現計画のシミュレーションでご理解いただきたいと思っている。

近隣住民:地表で突風が吹いた時にどの位の風になるか等、建物のポイントで風速のシミュレーションをされていたと思う。最初の近隣説明会の時に事業者がシミュレーションを提示されていた。あれと同じようなものを出せないか。今出ているシミュレーションは、極めて曖昧ではないか。

事業者 :近隣住民の方々の要請に基づいて、計画建物が建築された場合、風がどうなるのか、吹く方向がどうなるのかという観点からシミュレーションしている。目的が違っているので曖昧ではない。近隣説明会の際の資料は風環境評価のものである。

委員長 :わかった。突風については、もう少しシミュレーション等を念のためにしていただければと思う。またもう一つ、実際に建ててみないとわからないという面が大きいと思うので、実際に建物が建っていろいろな問題、特に風の問題が生じた場合は事後的な対策であってもできるだけの対策を取るということは予めお約束していただくということでよろしいかと思う。それでは、本当に残り時間がないので、次の発言をお願いしたい。

近隣住民:本日、ルーフバルコニーの話が出て、これについての協議がまだ終わっていないと私は思っている。だから、前回も、前々回も調整会に意見を出したが発言すらできなかった。本日は井戸の話もあり、東京都の話を30分も聞かされるとは思っていなかったので、まだ発言できていない近隣住民がたくさんいる。このまま見解が出たから調整会を終わりにするのではなく、もう一回時間配分を決めた上で開催してほしい。それから先ほど申し上げた議事録の確認や、意見交換会の議事録を手元で読んだ後に、もう一回調整会を行ってほしい。事業者は何度もこちらがいろいろ提案しても対応できないとこの場では必ず言う。でも、今までの状況から見て、社内に持ち帰って協議をするということをいつもやられて、その結果、計画案が変わった場合もある。私の提案としては、本日提案された近隣住民の案についての協議を社内に持ち帰って行っていただく他に、私は基本的には反対だがルーフバルコニーを、とにかくもう少し後退させて屋上緑化をし、面積を減らしてほしい。ルーフバルコニーをもう少し狭くした上で圧迫感をなくしてほしいと言ったにも関わらず限界まで屋上を利用しようとされている。それから計画建物A棟をもう少し北側に寄せてほしい。これはできないことではないと思う。おかしな廊下を付けずに、計画建物A棟とB棟がある程度隣接していても、日照確保は採光システム等の導入をすればよい話なので、その辺の検討を会社に持ち帰って行ってほしい。そして見解が出たからということではなく、もう一度私達に時間配分がわかる中で、この調整会の場をいただきたい。

委員長 :ご意見として伺った。次の発言を最後にお願いしたい。

近隣住民:今回の事業規模の必然性の根拠を述べてもらいたい。計画戸数524戸にならなくてはならないといけない根拠を述べてもらいたい。まちづくり委員は根拠を聞いたのか。

委員長 :根拠というものは、いろいろあるだろうが、事業者はなぜこの建築計画にしたのか。

事業者 :この計画については、本来600戸の戸数で計画をしていたところ、調整会開催前の近隣住民の方々との話し合い、この調整会に入ってからの近隣住民からの意見、まちづくり委員会からの要請に基づいて、先ほど申し上げたように計画戸数74戸を削減した。根拠というものは、率直に申し上げると事業として成り立つか否かという部分のボーダーラインである。現状の計画案が、そのボーダーラインを割り切ったくらいの状況となったが、変更したという自負をもって前々回の調整会で提示したものである。

近隣住民:それは表面的なことであって、利益計画はどのようになっているのか。目標利益はどの程度なのか。収益はどの程度見込んでいるのか。資金はどの程度なのか。この計画の収益と費用の損益分岐点はどの辺で出るのか。計画150戸なのか。200戸なのか。300戸ないと出ないのか等を言ってほしい。

事業者 :そのような内容は、対外的に話をしていない。

近隣住民:すべきだと思う。プライベートの問題ではない。何千人の人間を相手にしているのだ。

事業者 :事業として、成功するか否かは、こちらの責任で行う範囲である。例えば、近隣住民の方々と共同事業で行う計画の場合は、その計画の内容を知らせた中で、一定のリスクを共有しながら事業を進めていくことになる。しかし、この計画は我々の事業であるので、そこまではしかねる。企業秘密的な部分もあるので、申し訳ないが、そのような対応はできない。

近隣住民:簡単に出せるはずだ。このことは、前回の調整会でも近隣住民から提案されているものだ。その際も答えなかった。

委員長 :それは無理だと思う。

近隣住民:無理だとは思わない。プライベートの問題ではない。

委員長 :それは無理だと思う。事業者は回答されないという返事だろうから、それはやむを得ないと思う。強制的に出していただくわけにはいかないと思う。さて、当初の約束の時間を過ぎてしまったので、終わりにしたい。

近隣住民:発言させてほしい。

委員長 :先ほど説明を伺ったと思う。

近隣住民:待ってほしい。

委員長 :午後10時になるので、簡潔にお願いする。

近隣住民:行政に伺いたい。計画建物と第一小学校との関係は結論が出ていない。どうするのか。

委員長 :結論は出ている。

近隣住民:出ていない。計画敷地から100㎡の土地が提供されると聞いているだけである。

委員長 :第一小学校側の建築については何も結論が出ていないが、計画敷地の建築計画については結論が出ている。

近隣住民:計画建物E棟を造った場合、第一小学校との離隔の問題が出てくる。

委員長 :それは別の問題である。

近隣住民:この場に行政がいるので伺いたい。

委員長 :第一小学校についての計画は、まだ決まっていないということである。

近隣住民:そんなことで結論が出せるのか。

事務局 :提供用地の部分については、前回の調整会での説明と同じ内容になるが、今後市において、どのような形で造るか検討することになると思う。

近隣住民:それと、提供公園の件である。この調整会には市長は一切関与せず、調整会に一任すると言っていた。それならば、なぜ提供公園のことに急に市長が介入して、保育所は造らず、公園として整備するということになるのか。介入しているではないか。それならば、第一小学校の件にも介入すべきではないのか。

委員長 :介入の意味が違うと思う。

近隣住民:調整会を無視している。

委員長 :そんなことはない。

近隣住民:丸投げである。

委員長 :計画敷地南西側角の土地については、提供用地として提供を受けるということになり、公園として利用するか、保育所として使用するかは市の判断に委ねるということが調整会の判断である。市の判断として、保育所をやめ、公園にするという決断がされたわけである。だから、何ら介入ではないと思う。

近隣住民:市の判断でできるなら、第一小学校も市の判断でできるのではないか。勝手だ。いいところだけ摘んでいる。

委員長 :要点は何か。

近隣住民:学校行政との関係もあるので、この問題をよく市で検討しなければいけない。

委員長 :具体的に、どのような要求なのか。第一小学校部分に受ける提供用地部分の計画を早く決定してほしいということか。

近隣住民:そうである。その部分が決まらないのに、どうやってここの話が進むのか。

委員長 :意見はわかった。さて、それでは午後10時になってしまったので、今日の調整会はここで閉めさせていただく。今後どのような形で進めて行くかは、我々が委員会に持ち帰って、少しじっくり議論をして結果を出したいと思う。本日はここで散会とする。