相談事例

 一人暮らしの母を訪ねたところ、光回線とIP電話の申込書を見つけました。母の話では、大手電話会社の代理店から電話があり、現在使用中の固定電話は今後使えなくなるので、光回線への切り替えを勧められたというのです。「工事費は掛からない。料金もこれまでとほぼ変わらない」と言われ、後日届いた申込書に指示通り記入して返送したとのことでした。母の家にパソコンはなく、IP電話も理解できないので、母はやめたいと言っています。申し込み日は3日前です。申込書に書かれていた代理店に家族が電話をしましたが、担当者からの返事はありません。どうしたらよいでしょうか。

アドバイス

 IP電話はインターネット回線を利用する電話のことです。大手電話会社は令和6年以降、固定電話のIP網移行を予定しています。これは固定電話の契約数の減少や、現在の交換機の維持に限界がきているためと説明されています。
 設備の切り替え工事は電話会社内で行われ、移行後も現在使用中の電話機や電話番号はそのまま使えます。切り替えに伴う手続きや宅内工事も不要です。IP網移行に便乗して、固定電話が使えなくなるなどと事実と異なる説明をして、回線工事や電話機交換を勧誘する行為が見られます。
 事例では、相談者から大手電話会社に申し出るよう助言をし、その後、代理店と連絡がつきキャンセルできました。
 内容がよく分からなければ、その場で返事はせず、家族や周囲の人に相談しましょう。
 心配なことがあれば、消費生活センターへ。

〔問い合わせ〕地域活性課地域振興係