市長対談コーナー

第3回 大澤 真一(おおさわ しんいち)さん(調布警察署長)

 市内の各分野においてご活躍されている方(躍動人)に、市長がお話を伺うコーナーです。
 今回の躍動人は、調布警察署長の大澤真一さんです。いつも狛江市民の生活をお守りいただく心強い存在の調布警察署ですが、大澤署長から詐欺被害に遭わないために私たちにできることなどについてお話を伺いました。

特殊詐欺について~被害に遭わないための心掛け~

市長 いつも狛江市民の生命、身体、財産をお守りいただきましてありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
署長 こちらこそどうぞよろしくお願いいたします。
市長 おかげさまで狛江市の刑法犯認知件数は都内で少ない方ですね。
署長 そうですね。令和元年8月末現在で狛江市の刑法犯認知件数は223件です。昨年と比べると23件減っています。また、特殊詐欺の件数は昨年と同じく24件でした。
市長 特殊詐欺の被害額は増えているのでしょうか。
署長 特殊詐欺の被害額は昨年とだいたい同じくらいです。ただ、毎日のように特殊詐欺の電話がかかってきて被害が出ています。その反面、ご協力いただいているコンビニエンスストアや郵便局、銀行で高齢者が振り込もうとする際に声を掛けて詐欺被害を防止している件数も非常に多いです。これは未然防止と言って、警視庁管内では調布警察署の未然防止数が一番多くなっています。
市長 検挙数はどれくらいなのでしょうか。
署長 検挙数は警視庁管内で5本の指に入ります。今年の6月までは毎月10~12件ほど発生していたこともあり、被害の抑止と検挙を兼ねた特殊詐欺専門のプロジェクトチームを署内で立ち上げました。その結果、発生件数が月に3~4件に減り、被疑者の検挙も増加しています。
市長 特殊詐欺被害防止の対策としては、市でも自動通話録音機の貸し出しをしていますが、やはり電話の相手を信用しないということが重要ですか。
署長 まずは相手と話をしないことだと思います。話をしてしまうと、どんどん特殊詐欺グループの思惑通りになってしまいます。詐欺の手口も非常に巧妙化していますので、安易に話をしないことです。そのためには、先ほどお話にありました自動通話録音機が極めて有効だと思いますので、これからも活用していただきたいと思います。
市長 自分の所にはかかってこないだろうという思い込みがあると危険ですね。特殊詐欺の被害防止に向けて、市としても啓発をしていきたいと思います。

防犯カメラの重要性~犯罪抑止に向けて~

市長 最近物騒な事件も増えていたりしますが、その中で防犯カメラが有効ですよね。
署長 犯罪が起きた際の捜査では、防犯カメラが非常に効果的です。それによって犯人が捕まるケースも非常に増えています。犯人の足取りを追う際なども、防犯カメラの映像を活用したりしています。
市長 市でも防犯カメラ設置に対して助成を行っています。犯罪の抑止力になると思いますので、市としてもしっかり対応していきたいと思います。
署長 設置した後も、引き続き稼動していただければと思います。
市長 市では今年からランニングコストに対しても補助金を予定しており、設置に対する負担軽減を目指しているところです。
署長 防犯カメラは犯罪抑止と犯人検挙の両面で絶大な効果を発揮しますので、計画的な設置運用を、ぜひよろしくお願いします。

自転車事故の防止~自転車運転マナーについて~

市長 最近は自転車事故なども増えていますね。
署長 市内で自転車が関わる事故の割合が高くなっています。道路幅が狭かったり、曲がりくねっている道路もあり、自転車を運転しづらい箇所もあると思います。
市長 電動アシスト付き自転車も増えていますが、スピードが出て危ない場面もありますね。
署長 自転車の乗り方のマナーの問題もあると思います。特にスピードの出し過ぎ、携帯電話等を見ながらの運転、イヤホンを付けながらの運転については、警察官が積極的に注意を呼び掛けるようにしています。
市長 ありがとうございます。警察署と市で密接な連携を取らせていただきながら、お互いに顔の見える関係で非常に心強く感じます。これからも狛江市民の生命、身体、財産をお守りいただきますよう、よろしくお願いいたします。