〔提出日〕平成17年12月6日
〔提案したテーマ型まちづくり協議会名〕まちづくり・市民会議
〔テーマ〕歩きたいまち

提案内容

上和泉通り整備構想-1 都市計画マスタープランで位置付けられた生活幹線道路の具体案(図面はこちら) [181KB pdfファイル]

1 立案上の目標

● 緑野小学校開校にあたっての安全な道の整備

● 周辺地域の日常生活の幹線整備

● 多摩川と野川間の環境空間整備

2 現況条件

●自動車交通量が多く、歩行者・自転車利用者にとって危険

 生活幹線道路の本来の機能は地域の日常生活が安全で快適な環境を整備することにある。現況の日量交通は1,700台を超えており、かつその大半が通過車両であって、こどもの通学路としてきわめて危険である。

●狭断面幅員による危険性

 現況幅員は6.5メートル前後であり、安全な歩道幅員は小学校前のみであり、危険あり。

●大型宅地が多く高木樹林がある自然環境に恵まれる。

 道沿いの土地利用は造園樹園地・農地・屋敷地等大型宅地が多く、狛江市内では貴重な環境が残されている。

3 提案

3-1 現計画改善案

●片側歩道充実案

 拡幅可能と予想される部分について歩道部の充実を図る。小学校側を重点的に整備(標準図面:別図参照 歩道幅員2.5メートル)する。対面はマーキングのみの表示とし、用地確保後、歩道(上記同幅員)を整備する。

●両面交通の車道幅員と速度制限策

 通行車両の実態から小型車両復員とし、5.5メートルとする。当面、この内部に歩道用のマーキングを行う。この車道は現道幅員と同じであり、歩行者等への安全性確保のため、縦断図に多くのハンプ等を併設し、速度制御を行う。

●辺面の蛇行線形による速度制限策

 平面線形は拡幅可能と予想される2箇所につき、蛇行させ、速度制御を行う。

●交差部処理

 歩行者・自転車の安全性に配慮し、交差部にはハンプ、街角広場等を設ける。

●植栽

 極力歩道内の植栽を充実させる。特に小学校前とプール前は高木並木とする。低木植栽と蔦等小スペースを活用し、視覚的な環境整備を意図する。

3-2 環境充実案

本案狛江の将来像への環境空間の主軸として位置付け、全域構想の足掛かりとする。

●市内の環境軸整備

 多摩川と野川を結ぶ広域の環境空間として整備する。

●みち沿いの環境活用

 市内の優良な環境地域を活かし、より充実させるため連続した環境軸を整備する。

●歩道充実環境型の断面構成

 現在の通過交通を排除し、地域の生活としての整備を図るため、車道の一方通行として歩道を連続した並木による環境空間とする。

●車道線形

 徹底した速度制御のため、蛇行線形とハンプを整備する。特に細街路交差部は明確に表示し、歩行者等への安全性を意図する。

●小広場

 変化のある道空間を意図し、小学校前とプール沿い空間に広場を設け、まちの結節点とする。街角には小さな広場を設け、高齢者にも配慮した空間を各所に設ける。狛江通りとの交差部にあるJAは街角の小公園とする。

●まちの印象性

 道並木、広場、街角等各場所を印象付ける空間整備と植栽を施す。

●植栽

 植栽は多摩川から野川を結ぶ環境空間としての季節の変化や果実種等を植える。

●空間の充実

 広場や広幅員歩道部は水空間等多様な整備を行う。

市の見解

 狛江市都市計画マスタープラン(平成132月策定。以下「都市マス」)では、この路線は将来都市構造の中で、「南と北の水の軸を結ぶ緑の軸」として、都市の骨格を担う、重要な路線として考えている。また、野川と多摩川を結ぶ重要な多機能型の生活幹線道路として位置づけている。そして、将来歩道やポケットパーク・休憩ベンチの設置を図り、街路樹や沿道宅地の緑化促進による緑のネットワークの一部としての機能を受けもつ路線として整備を進め、また、高齢者等にもやさしい交通環境づくりを進めるとしている。

 現在、狛江市では市道32号線の一部については平成18年度から24年度までに整備をする計画を立てており、本提案の箇所も含んでいる。本提案は都市マスを特に意識し、検討されたものと思われ、市の道路整備計画に対し、一定の参考になるものと評価する。

 

「現計画改革案」

 この提案の特徴は、車道の幅員は現況と同様の5.5mを確保し、歩道は当面の間、拡幅して両側歩道にできる箇所を除き、市立緑野小学校(旧第二小学校)側のみとする、そして用地確保後に両側歩道化させる、というものである。

一方、市では車道の幅員は5.5mのままとし、歩道を両側に2.5m確保する計画にしている。この道路は緑野小学校と隣接しており、児童の安全を守るためにも両側に歩道を確保する必要があり、両側歩道の確保が可能ならばマーキングのみの表示は不用となる。また、ハンプや蛇行線形による通行車両の速度制御については、市で計画している道路には考慮していない。車にとっても狛江通りとの交差点から、公園通りとの交差点までを繋ぐ幹線道路であることに変わりはなく、ハンプに伴う振動、騒音や、速度制御による渋滞発生の懸念もある。しかしながら、都市マスには歩行者・自転車利用優先の路線として路面整備の工夫や交通規制等を組み合わせながら整備を図る(都市マスP52)としており、可能なものは参考にしたいと考えている。

また、植栽について、緑化の推進をした方が望ましいが、歩行者(特に小学生)の通行量が多く見込まれるため、歩道の有効幅員やバリアフリー構造等が十分に確保ができるか、緑やポケットパークの管理をどのように行うか、道路構造令との規格照査、ランニングコストを含めたトータルコストの検討、また、市民プール前の植樹の際には、防犯対策をどのように確保されるか等を今後検討していく必要があると考える。

「環境充実案」

 この提案の特徴は、車道を一方通行とし、幅員を十分確保した歩道を両側に設け、他の道と分岐する箇所には緑を多用した空間を整備する。また、現況JAが建っている場所は小公園として整備し、全体的に歩行者をメインとした、環境空間の象徴となるような整備を目指している。

 この提案の実現には多くの障害があると考えられるが、このようにあってほしいという発意、希望は強く感じられる。しかしながら、車両の通行は一方のみとし、排除した交通をどのように解消するのか、検討する必要があった。環境空間を作ることにより、他の地域の住環境に悪影響を及ぼす事態は避けるべきであり、どのように解決するか、今後の検討に期待したい。