〔提出日〕平成18年6月1日
〔提案したテーマ型まちづくり協議会名〕和泉多摩川緑地都立公園化話し合い会

〔テーマ〕歩和泉多摩川緑地の都立公園化を目指す諸活動

提案内容

   和泉多摩川緑地の都立公園化に関して去る2006年3月に提出した報告の経緯と趣旨から、以下の提案をします。


1.和泉多摩川緑地を防災拠点に

1-1 広域避難場所の指定から更に広域的な救援・復興拠点へ


1)水道局用地を「広域避難場所」として指定しよう
 大規模災害・火災発生時にまず狛江市民が生き延びるための場所として使用す

  るため、狛江市、狛江市議会、狛江市民から東京都総務局、水道局に相談し

  て、水道局用地を狛江市地域防災計画における「広域避難場所」として指定し、

  地域防災計画を充実させる。
2) 広域的な救援・復興拠点として位置づけよう
 災害後の救援・復興のための拠点として、多摩川と小田急線・世田谷通りとの交

  点にある当緑地の立地条件を生かす。水道局用地が空閑地であることを活かし

  て多摩川の水の浄化施設の設置や水道施設の復旧作業基地などに活用する。

  周辺都市との連絡のため、仙川通りと多摩川河川敷内の「緊急道路」を活かす。

  帰宅困難者への救援施設としての機能も(赤十字エイドステーションほか)配慮

  する。
3) 2)の趣旨を実現するため関係機関と防災協定を締結し、協力を得よう
 広域避難場所の機能を生かすために、関係行政機関で防災協定を締結し、協

  力して趣旨の実現を図る。関係機関としては、国土交通省・東京都・防衛庁共済

  組合・日本赤十字社・周辺都市(世田谷区、調布市、川崎市、ほか)が考えられ

  る。

1-2 狛江市内の防災空間をネットワーク化しよう


1) 防災空間をネットワーク化
 公園、緑地、学校、大規模住宅団地のほか、官民の大規模施設などのネットワ

  ーク化。 これを都市計画マスタープランや地域防災計画の中に位置付け、市民

  に知らせる。 国土交通省防災公園計画基準で指定する施設に対応する狛江市

  内の空間は表のとおり。

防災公園区分   対応する狛江市内の空間
広域避難地 都市基幹公園
広域公園など
10ha以上
周辺の空地と一体となって10ha以上となるものを含む
和泉多摩川緑地内の公有空間
一次避難地

近隣公園

地区公園など

1ha以上
周辺の市街地等と一体となって1ha以上となるものを含む
トンボ池公園ほか
避難路  緑道(緑地) 幅員10m以上 野川緑道・岩戸川緑道ほか


2) 関係市民に情報提供、市民の意見を収集し、協力を依頼しよう
 下記の分野でさまざまな知識の蓄積があるため、それを生かす
①歴史に学ぶ=これまでの狛江の災害経験と市民の対応、空地の果たした役割

   =狛江市ホームページ「語り継ぐ昔」「ぎょうせい時模様」記事、印刷資料「身近

   な歴史」参照。
②環境問題の視点=緑・水・エネルギー・ゴミと災害、
③学校教育の視点=学校用地・施設の災害時の位置付けと学童・生徒の保護、

1-3 地域ネットワークづくり


 施設のネットワークづくりを活かすために、下記のような各団体に働きかけて地

  域組織のネットワークづくりを
①防災関係団体:防災会、消防団など
②体育、環境関係団体:体育協会、環境問題市民グループ、公園管理市民グル

   ープ→緑のネットワークづくり構想
③各種団体:町会、自治会、学校関係団体など

1-4 直下地震問題で関係団体の参加するシンポジウムの開催


 1-3の地域組織のネットワークを活かしたシンポジウムの開催し、市民の参加

  をひろめてよう。


2.行政と市民とが連携して公園事業化の筋書きづくりを
 わたしたち和泉多摩川緑地都立公園化話し合い会の目的ために以下を提案し

  たい。

2-1 公園事業化の筋書きづくりを始めよう


 和泉多摩川緑地の今後10年間の事業化は見送られたが、狛江市の方針である「和泉多摩川緑地については、引き続き都立公園として活用できるように要請して」行く方針(2006年5月策定の狛江市アクションプラン第2章)実現のため、筋書きづくりを始めることを提案する。
 そのために、以下の状況を配慮する必要がある。


1)まず、東京都の「都市計画公園・緑地の整備方針」のなかで、「優先整備区域

   の設定を含む事業化計画は、概ね10年ごとに更新し、…整備の促進を目指す」

   としていること。
2)2020年のまちの姿をめざして2000年度に策定された狛江市の都市計画マスタ

   ープランで描かれている各種事業の中で、最大面積和泉多摩川緑地の実現の

   スケジュールと筋書きづくりが必要。
3)多摩地域で都立公園の事業化例のなかで、武蔵野中央公園(武蔵野市、旧中

   島飛行機工場用地・米軍将校家族宿舎用地、10ha、1989年開園)の事業経緯

   を見ると、昭和40年代に払い下げと公園事業化の運動が行政・議会・市民から

   おこり、昭和50年代の都市計画決定・事業着手につながり、昭和60年代に開園

   にこぎつけたものであり、20年がかりの地元の努力が評価される。
4)西東京市の東大農場跡地を都立公園化する運動が行政と議会とで10年以上

   にわたり続けられているように、都立公園誘致運動の「対抗馬」の存在を考慮せ

   ざるを得ない状況。

2-2 都市計画の手続きにおける「将来管理者」問題を整理


 東京都との都立公園化の相談で問題になっている最初の事柄が「将来管理者」のことで、次の二つの対応案のなかから選択を考える。


1)「将来管理者」を東京都に変更してもらう
 1.で提案した広域的な防災拠点の位置付けにより、将来管理者を東京都にす

  る理由が充分あると考える。
2)施行だけでも東京都に肩代わりしてもらう。
 事業実施(公園建設)に関する都市計画法の以下の条文の適用。
(施行者)
第59条 都市計画事業は、市町村が、都道府県知事(第1号法定受託事務として施行する場合にあつては、国土交通大臣)の認可を受けて施行する。
2 都道府県は、市町村が施行することが困難又は不適当な場合その他特別な事情がある場合においては、国土交通大臣の認可を受けて、都市計画事業を施行することができる。

2-3 都市計画の内容について


1)都市計画道路(仙川道路)区域と公園区域との調整:1:緑地の東端を区切る

   境界線は、都市計画道路の昭和37年までの道路境界線をそのまま使っていた

   が、道路が変更になったあとこの線の現地での決め方の検討。
2)北側区域境界線の整理:2:既存の市立公園のうち、緑地区域外に出ている区

   域の取り込み。
3)住宅地の位置付け:3:住宅地を緑地区域から外す場合の対応措置の検討。
4)「緑のネットワーク」の考え方の導入:別図: 野川・岩戸川緑道、伊豆美神社+

   玉川碑、六郷桜通りなどをつなぐ。面積減を補う方策のひとつとする。

2-4 都市計画道路事業の影響評価


 以下の状況を考慮し、早めに狛江市として仙川通りの和泉多摩川緑地内事業の評価と対応を行い、周辺住民に周知させることを提案する。
1)数年後には和泉多摩川緑地内の事業が完成する
  開通後の仙川通りは甲州街道と世田谷通りとをつなぐ幹線道路として機能し、

   この関連で道路交通の体系が大きく変わる可能性がある。
2)完成後の沿道住宅地の状況が変わる
  和泉多摩川緑地の区域については緑地指定のため、商業用の利用が制限さ

   れ、道路の断面構成もほかの区域と異なる。一方、それまでの住宅内通過交通

   問題はなくなるはずだが、周辺住民にそのことを周知させる必要がある。

2-5 公園事業具体化の筋書きづくり
1)東京都都市整備局が2006年1月16日に公表した「みどりの新戦略ガイドライン」

   は、みどりづくりの目標を掲げ、目標実現に向け、公共と民間の役割分担を示

   すとともに、以下の新たな4つの施策を推進することとしている。
① 「都市計画公園・緑地の整備方針」の策定
② 豊かなネットワークに寄与する「環境軸」の形成
③ 民間事業者による「みどりの計画書」の作成
④ 民間による公園づくりのしくみの検討
 この考え方を和泉多摩川緑地の公園事業化に活かことを考える。
2)公的用地を中心とした10ha+αの規模の公園実現の現実的な筋書きづくりの

   模索。
3)これまで狛江市がすでに実施した公園緑地事業を評価し、東京都にも理解して

    もらう
 表に示すとおり、狛江市は和泉多摩川緑地内(一部区域外だが接している)に2.7haの公園を開設し管理している。また、野川・岩戸川緑地公園は和泉多摩川緑地に接してはいないが、和泉多摩川緑地が23haから20haに変更になった際に減少分を振り替えたものであり、ネットワークとして関連付けるべきである。

園名 位置 面積㎡ 開園年月日
田中の池児童公園 元和泉2-17-1 1,096.41 S48.8.7
西河原公園  元和泉2-38-1 16,070.61 S50.3.28 
和泉多摩川児童公園 元和泉3-6-11 1,383.62 S49.10.14
元和泉公園  元和泉2-12-7 985.79 H1.4.1 
西河原自然公園 元和泉2-34-20 4,918.34 H3.4.15
市立古民家園  元和泉2-15-5  2,782.95 H14.4.27

 公園面積計

27,237.72  

 

園名 位置 面積㎡ 開園年月日
野川緑地公園 和泉本町・東・西野川 23,355.65 S50.3.28
岩戸川緑地公園 岩戸南・猪方 12,380.54 S55.3.31

 緑地公園面積計

35,736.19  

(資料は狛江市ホームページから)

4)さらに周辺を見れば、伊豆美神社と玉川碑、泉龍寺と弁財天池緑地、六郷桜通りとイチョウ通りなど、「水と緑の住宅都市」狛江とその歴史を象徴する施設が

連続している。
5)20haを一挙にあるいは段階的に事業化することにすれば、住宅地の存在は都市計画上は問題にならないりが、約10haの住宅地を緑地区域から外そうとすれば、以前の変更のときと同じように公園・緑地の面積減少分の代替分の確保が問題になる。しかし、狛江市内にほかに振り向ける場所ない以上東京都の「ガイドライン」の考え方を導入して柔軟に対処する可能性を探るべきである。
以 上

 狛江市防犯マップ検討図をダウンロード [215KB pdfファイル]

市の見解

   平成18年6月1日に、狛江市まちづくり条例(平成15年条例第12号)第24条第1項に基づき、テーマ型まちづくり協議会「和泉多摩川緑地都立公園化話し合い会」よりテーマ型まちづくり活動の成果として提案書が提出されました。
本協議会は調布第2号和泉多摩川緑地(以下「和泉多摩川緑地」)を都立公園として実現化するための諸活動を行うことを目的としている市民団体です。提案の内容は、当該地の公園化のため、防災拠点としての位置付けを行い、公園事業化への足がかりとしていこうとするものであると理解いたしました。
これに対し、下記のとおり見解を公表します。


                            記


提案1 「和泉多摩川緑地を防災拠点に」について 

提案1-1について
ここでの記載は、和泉多摩川緑地が防災拠点として必要な土地であるとする提案である。
1) について
提案には和泉多摩川緑地内の水道局用地(東京都水道局所有)を広域避難場所として指定することが挙げられている。
広域避難場所は大規模災害や火災の際に市民が最終的に避難する場所であり、当該地は狛江市にとって貴重なオープンスペースであるため、広域避難場所として指定していきたいという考えは、以前から変わっていない。
また、広域避難場所としての指定には、土地の所有者である東京都水道局の意向が前提となる。その可能性について東京都水道局へ確認したところ、次のことが判明した。
・ この土地は普通財産(※1)であり行政財産(※2)のように目的が決まっている土 

 地ではないこと。
・ これからどのように利活用をしていくかを現在、検討中であり、現時点で広域避

 難場所指定を行うことは収益も含めた利活用を検討する上で重大な支障となる

 ことから困難だと考えていること。

以上のことから、当該地を広域避難場所として指定することは現状では困難と考えている。
また、平成18年度中に作成・公表を予定している多摩川のハザードマップでは、この地域が浸水区域となる。浸水区域内において避難場所の機能をどのように補完していくか、この点についての整理も必要である。
水道局用地の周辺に空地が多いことから、近隣に広域避難場所として指定している箇所があり、市としては水道局用地の指定による広域避難場所の配置的偏りについて、市域全体として確認していく必要も生じる。
しかし、市域の中で、他に広域避難場所として利用できる場所の確保は難しいことから、今後も指定に向けて努力していきたい。

※ 1普通財産とは・・・地方自治体の所有する動産・不動産及び権利を公有財産という。地方自治法

             上、公有財産は、行政財産と普通財産に分けられる。普通財産とは、行政財産

             以外の一切の公有財産をいう。
※ 2行政財産とは・・・行政財産とは、地方自治体において公用又は公共用に供し、その目的を妨げ

             ない範囲で使用を許可することができる公有財産のことをいう。

2) について
周辺都市との連絡のため、仙川通りと多摩川河川敷内の緊急道路としての確保は既に実現している。その他、広域的な救護・復興拠点としてどのような位置づけ方があるのか、さらに検討が必要と考える。東京都水道局は、現在、当該地の利活用について検討中であり、今後も情報交換を行っていきたい。
また、広域避難場所の様々な活用方法として、市では平成18年3月に帰宅困難者への一時救護施設(赤十字エイドステーション)を世田谷通り際「和泉多摩川児童公園」に設置済みである。
3) について
 市では、行政機関のみならず市内の民間事業者等とも連携を図ることが必要であると考えている。しかしながら和泉多摩川緑地を広域避難場所として指定することを前提に(指定前に)公共機関や民間機関と防災に関する協定を締結することは困難と考えている。
 なお、他行政機関との災害時の協力協定は、多摩地域では包括的な協定が締結されており、世田谷区とも既に結んでいる。またいくつかの民間企業とも各種災害応援協定を締結している。協定を締結した場合は、広報に掲載するなどして市民に周知している。


提案1-2について
ここでの提案内容は、公園化に向けた手段の一つとして、市全体の現状を踏まえて防災の観点から提案が行われている。
1)について
防災空間をネットワーク化するという提案である。
市では現在、災害時に避難する場合、まず一時避難所に避難し、そこで災害の拡大状況等の情報を得ながら広域避難場所に避難するという避難方法を採用している。この手法も防災空間のネットワーク化の一つと考えている。
防災施設の管理については、現在はネットワーク的な方法では行っていない。市ですべてを管理し、避難所の開設などもすべて市職員が行うことになっているが、それでは対応に時間がかかり土・日曜日及び祝日の対応をどのように行うかも課題となっている。今後の研究課題といたしたい。
今回の提案書では、「ネットワーク」そのものについての具体的な記載がなかったため、イメージの具体化と共通認識の形成に向けた整理が必要と考える。また、前述の通り、東京都水道局は当該地の利活用を検討しているところなので、具体的にどのようなネットワーク化の考え方ができるか等、情勢に応じて検討を進めていく必要がある。
 都市計画マスタープランは、平成23年度頃から改訂作業に着手する予定である。その際に、市民意見などを尊重しながら改定内容について検討していきたいと考えている。
 地域防災計画は、平成18年度中を目途に現在、改訂作業中である。
2)について
各種の視点から市民への情報提供、意見収集、協力を依頼するという提案である。
狛江の災害経験の資料を活用して語り継いでいくことは大切だと考える。市でも、今後庁内的に検討を重ねていきたい。

提案1-3について
前項同様、公園化に向けた手段の一つとして、防災の観点から地域組織によるネットワークをつくるという提案については、大規模な敷地などで防災関連の施設が整備されれば、地域組織(自治会など)によるネットワーク形成は有意義なことだと考える。
また、そのような施設の有無にかかわらず、ネットワーク作りは重要との認識からも、前述のような災害支援協定を締結しているところである。ただし、ネットワークとしての機能を発揮していくには、その具体的な役割をはっきりさせるとともに、それぞれの施設にどのような能力があり、どのような機能が期待できるかといった被災時の対応計画を立てると同時に、市立公園などの施設整備にも一定の目途を立てる必要がある。また、自治会他各団体の目的やそれぞれの役割分担や関係、必要経費の負担方法など、整理すべき課題も多く、さらに検討を深める必要がある。
現在は、消防団、防災会などの組織を協力機関として、地域防災計画で規定し防災訓練等で連携強化を図っている。

提案1-4について
前項同様、公園化に向けた手段の一つとして、直下型地震を念頭に防災の観点でシンポジウムを開催し、公園化についての市民への関心を促すという提案である。
切迫性が指摘されている直下型地震についての啓蒙活動は、非常に有意義なことである。市民の手でこのようなシンポジウムが開催されることの価値は大きいと考える。行政としてもこの趣旨に賛同する。

提案2 「行政と市民が連携して公園事業化の筋書きづくりを」について

提案2-1について
1)~4)について
公園事業化に向けた筋書き作りを「始める」ことを提案し、その際の考慮点、配慮事項を提示している。ここでの内容は「提案」ではないので感じたこととして述べたい。
行政の立場からは『「筋書き」ができた』状態とは、その方向性について東京都を始め関係機関の概ねの了解が得られた状態、と考えている。ここをクリアしない限り、その後の「筋書き」は「絵に描いた餅」になってしまうからである。市では、機会を見ながら都立公園化(将来管理者の変更)の可能性について、今後とも都と協議を継続していくこととしている。また近年の経済・社会情勢や都市づくりに向けた制度上の状況変化などから、「都立公園」“化”という手法以外にも、実質的な公園的空間化に向けての選択肢は若干ながら広がってきた感がある。
都市計画上、市施行の計画緑地としての位置付けにある厳しい条件下での作業だが、市民からの提案にも期待しつつ、今後も公園化に向けた可能性を探っていきたい。

提案2-2について
都市計画上、都市計画を事業化するのは将来管理者の位置付けにあるものが行うこととなっている。和泉多摩川緑地の将来管理者は狛江市である。これまでも西河原公園を始め、市による公園事業を積み重ねてきたところだが、市の財政規模からも当該地全体の公園緑地事業遂行は非常に難しい。
ここではこの「将来管理者」の問題解決を念頭に2つの方向性を提示している。
1)について
防災拠点として位置付けていくためには、その適切性をさらに精査し検討する必要がある。その後、それを理由として将来管理者の変更が可能と判断した場合には、都に対して、防災拠点としての位置付けの提案を行った際に将来管理者を変更してもらう理由として十分かどうか、また十分であった場合に変更するかどうかについて、協議し、都の判断を待つことになる。
2)について
都市計画法第59条第2項にある「施工が困難又は不適当な場合その他特別な事情」とはどのような事情が相当するのかを整理する必要がある。本条は「できる」規定であることから、標記の事情に対する認識に双方が同意し、かつ相手方(この場合東京都)が何らかの事由により自らの事業として行いたいとする意思が発生するなど、双方の意向が一致した場合に成立することとなる。
この件については以前から都の意向を確認しているところだが、昨今の都の公園事業の予算状況からも、市施行を前提としている和泉多摩川緑地の整備を都の事業として行うことは、現時点では考えていないとのことである。

提案2-3について
和泉多摩川緑地の計画線は、現況の地形・地物と整合しないところがある。都市計画区域線の整理に関する提案である。
1) について
 東側の計画線についてである。この件については、以前から都と協議を行っているが、他の大規模な都市計画施設の決定があるときなどを除き、単独で都市計画の境界線を変更することは、これまでの建築制限による財産権制約の経緯などもあることから、当該地権者の方々から都市計画変更の提案などがない限り、単独では困難である。
2) について
提案図の2の地区は、現状で安定した公共の緑地でありながら都市計画公園・緑地の線外になっているところもあるなど、容易な整理の可能性が期待できるなど有意義な提案であると評価する。この点について、市でもさら検討し関係機関との協議を深めてみたい。
3) について
計画緑地を外す場合、その代替地確保が必要となる。候補となる野川緑道及び岩戸川緑道は、既に都市計画公園緑地に指定済みであり面積減を補えない。また他の敷地を買収し確保していくことも財政的には非常に困難な現状にある。将来的に事業化の目途が立った時点で、住民の意識や意向の調査なども含めて、現地における基礎調査が必要になる。
4) について
 狛江市内には、緑豊かな空間が多い。これらを連続した緑の空間としてとらえてそのつながりに着目するという提案である。
考え方として参考にしていきたい。しかしながら、民有地を公園緑地の代替地として新たに都市計画指定する場合、突然に当該財産への権利制限が発生することから、地権者への対応など大変慎重な扱いが必要となる。また、供用中の道路を公園・緑地として都市計画指定するのは制度上難しい。

提案2-4について
 調布都市計画道路調布3・4・17号線の開通により、通過交通が生活道路から都市計画道路へ移行するなど安全面や環境面での効果が期待されている。
調布都市計画道路調布3・4・17号線整備に関する住民への周知、説明については事業者である東京都が主体的に行ってきており、整備促進に向けて狛江市も側面から協力してきた。今後も東京都との連携を図りながら周辺の住民へ情報提供が行われるものと考える。また市としても、都からの適切な情報提供を求めていく予定である。

提案2-5について
和泉多摩川緑地内に整備した市立公園については都も把握している。また「みどりの新戦略ガイドライン」については、市でも主管課を中心に認識しているところである。
1)について
①東京都及び市町村による公園整備計画や公園整備手法について、優先順位付

 けを行いながら整理されたものである。
②道路等を中心として良質な緑の環境を確保しようとする考え方である。
③については該当するような大規模の開発行為の届出は今のところない。
④制度としては行政サイドでも注目しており、今後も研究を進めていきたいと考え

 ている。
あげられている4つの考え方をどのように活かすかについては、今後も市民からの前向きな提案があれば、情報交換を行いながら探っていきたい。
2)について
市民からの提案も含めて、研究してみたい。
3)について
これまでの市での公園緑地事業の経緯については、東京都でも既に理解している。
野川・岩戸川緑道を市内における緑のネットワークの一部を構成する要素としてとらえることは意義深いと考える。既存の緑地をどのようにネットワーク化させていくか等、図柄などによる提案を含め、より具体化されることを望みたい。
4) について
市民からの提案も含めて、研究してみたい。
5) について
いろいろな可能性を検討しているが、結論にはまだ至っていない。