1 日時 平成25年3月21日(木) 午後7時から8時まで
2 場所 小田急線高架下分室103・104会議室
3 出席者

参加者 13人
狛江市 都市整備課長、都市整備課長補佐、都市整備課企画計画係職員5人

狛江市まちづくり委員会委員長                                                                              

4 議題  狛江市まちづくり条例の一部改正等について
5 提出資料 ・狛江市まちづくり条例の一部を改正する条例素案
6 説明会内容  

 1 狛江市まちづくり条例の一部改正について、都市整備課長補佐より説明

 

2 質疑応答

参加者

 説明の中の長屋について、「長屋」の定義を教えてもらいたい。また、大規模開発等事業の手続きフロー(案)について説明をしていただきたい。併せて大規模開発等事業の構想段階での協議という形を他自治体で導入している事例があれば教えていただきたい。最後に、「特定承継」の説明をお願いしたい。

 

狛江市

 「長屋」の定義についてお答えする。一般的なマンションは共同住宅といわれ、廊下、階段といった共用部分がある。長屋は共同住宅とは異なる建築物である。よく見かけるものとして、1階に玄関があり何戸も連なっているような建物のイメージだが、階段や廊下を共用していないものが長屋である。重層長屋と言って2階建ての長屋というものもあるが、それは2階に行くために1階玄関が直接階段とつながっている。特定の住戸のためだけの階段や廊下を有している物を長屋と言っている。

 

参加者

 最近よく見かけるものか。

 

狛江市

 最近多く建築されている。長屋は規制が緩く、例えばベランダ側の避難経路となる窓先空地の規制がなかったり、接道の規制も緩い。隣地との境界線からの距離の関係で紛争になったりもする。現状、15戸未満の長屋は狛江市まちづくり条例対象外で、ゴミ置き場の設置等の協議ができず規制が緩くなってしまっているので、狛江市まちづくり条例の一部改正で規制をさせていただこうという考えである。

 

委員長

 補足すると、出入り口が直接地面に接していれば長屋となる。部屋が2階にあっても専用の階段があり、専用の玄関が地面に接していればよいという定義となっている。これを認めると見た目はほとんど2階建てのアパートと変わらない建築物を長屋扱いにでき、15戸未満の場合狛江市まちづくり条例の対象外となってしまうのは色々と問題ではないかという考えから今回の狛江市まちづくり条例改正で手続きの対象とした。ただし、対象にしたからといって何か規制が加わるかというと、それほどのことではなく、周辺住民との協議の対象になるということに過ぎない。

 

狛江市

 大規模開発等事業の手続きフロー(案)についての説明をさせていただく。現状の狛江市まちづくり条例の規定だと、事業者が開発等事業の届出をした段階では、ある程度事業計画が定まっている状態となっている。その段階から狛江市まちづくり条例に基づく協議事項を進めても、事業者としても変更できる余地があまりないと考え、今回の狛江市まちづくり条例の一部改正に合わせ、事業構想を立て始めた早い段階から近隣住民への周知をはじめ、狛江市からも助言をできるような仕組みを作る必要があるのではないかという考えから、フロー図をお示しさせていただいた。

 

参加者

 このような制度を導入している他自治体の事例はあるか。

 

狛江市

 他自治体の事例としては、武蔵野市、国分寺市、調布市、三鷹市が導入しているかと思うが、現在資料を全て確認できないので、パブリックコメントにて確定的な内容を改めて回答させていただきたい。

 

委員長

 世田谷区も導入している。

 

参加者

 このような制度でうまくいっているのか。

 

委員長

 ある程度うまくいっているようだ。

 

狛江市

 承継について説明させていただく。承継には一般承継や特定承継というのがあるが、一般承継は相続や会社の合併等で発生する包括的な承継行為であるのに対して、特定承継は当初事業を計画していた事業者が、経営状況や資産整理等の理由によって、ある固有の財産や事業のみに関して他の事業者に売却するという承継行為である。

 

参加者

 狛江市まちづくり委員会で議論されていることということで、第1種低層住居専用地域で1,000平方メートル以上の開発行為の場合には最低敷地面積を規定するという内容や、3,000平方メートル以上の開発行為の場合には緑化の担当部局と協議をするという説明があった。東京都の自然保護条例を上回る緑化規定を入れるというのは積極的なことだと思う。これは議論しているということのようだが、できれば今回の狛江市まちづくり条例の一部改正の中に入れられないかと思う。

 

委員長 

 そもそも今回の狛江市まちづくり条例の一部改正は、狛江市都市計画マスタープラン策定の中でも市民の皆さんからご指摘をいただき、それをできるだけ取り入れようということで議論してきた。緑化基準について色々と議論もしたが、条例に付随する指導基準のような一律基準で市域全部を規制する方法は少し無理があると考えている。本当に狛江らしい緑化の仕方はどのようなものなのかということや、どのような場所にどのような形で緑化させればよいのかということは、現在狛江市で景観に関する制度を検討中のようなので、その中で議論していただいた上で、景観に対する措置が狛江市として制度化される際には緑化の基準も入れようという観点に立っている。同じく、天空率型の斜線規制はトラブルの原因になるので何とかならないかという議論もあった。これについても景観のきめ細かい議論を踏まえた上でないと一律に規制を強化するわけにいかないので、今後の検討に委ねようという結論に至った。そのため、狛江市まちづくり条例の大きな改正としては、大規模開発等事業の構想段階での検討の中で様々なことを近隣住民の方も交えて丁寧に議論しながら望ましい形に誘導しようということを第一と考えた。その他は細かい技術的な修正が狛江市まちづくり条例の修正となっており、そこにまちづくり指導基準の改正として第1種低層住居専用地域での130平方メートル規制という部分と、準工業地域で一定規模以上の集合住宅を建築する際には住居系と同じような斜線規制を守ってもらおうという部分と、3,000平方メートル以上の開発行為については緑化の担当部局で宅地内緑化推進の手法の変わり目であるので、その手法に合わせて何らかの形で従来通り事業面積の6%の緑地は確保してもらうという部分を明確にさせた。その他の細かい景観づくり等は今後景観に対する計画づくりと合わせて検討していくという結論に至った。さらに議論をしてもよかったのだが、最大の問題は大規模な開発が起きることを想定し、早急に大規模開発等事業の構想段階の協議の規定を狛江市まちづくり条例に盛り込みたいということを考え、制度化しようという考えに立っている。

 

参加者

 準工業地域で将来住居系の用途地域になっても大丈夫なように斜線の制限をするという内容をまちづくり指導基準の中に入れていくということでよいか。

 

委員長

 その通りだ。

 

参加者

 大規模な開発の場合には必ず事業主が説明会に出席するといったような努力義務を入れられないか。

 

狛江市

 大規模開発等事業の手続きについては事業者に対して求めることとなる。代理人という立場の方がいることも事実であり、代理人が出席することもあるかもしれないが、あくまでも事業者に対して狛江市まちづくり条例に基づいた一連の流れの対応を求めていくことになるかと考えている。

 

委員長

 補足する。調整会と同じような形で協議をすることになるわけだが、その際に必要があれば事業者の代表者を呼び出して議論に参加してもらうよう要請はしている。ただ、毎回調整会でそのような代表者が出てくる必要は必ずしもないので、実態上は代理人と協議をしている。

 

参加者

 現在の狛江市まちづくり条例では事業者の定義は「まちづくりに関わる行為の注文者」となっているので、事業者の代表者がこれに入っているということでよろしいか。

 

委員長

 その通りだ。ただし、大抵代理人が出てくる。これは社会的通念からいってもよくあることであり、これまでの調整会もそのような形で進めてきたものも多い。事業者の代表者が毎回参加することは現実的ではない。どうしても必要であれば事業者の代表者に参加を要請することもある。また、事業の名義人が高齢な場合もあり、息子が代理人として参加することはよくあることなので、致し方ない部分ではある。

 

参加者

 改正内容について、市の責務として誘導方針を情報提供しなければならないと記載されているが、例えば世田谷区のまちづくり条例では誘導方針を定めなければならないという表現になっている。これは同じ意味なのか。

 

狛江市

 ご質問いただいた内容についても狛江市まちづくり委員会のなかで議論していただいており、その必要性については狛江市まちづくり委員会として示されている。ただ、狛江市として今回の狛江市まちづくり条例改正のタイミングに合わせて世田谷区のような取り組みが現実的に対応できるかどうかについては現在検討中である。今回の改正内容で想定していることは、狛江市まちづくり条例は狛江市都市計画マスタープランに基づいて施行されているので、上位計画となる狛江市都市計画マスタープランや現在作業を進めている狛江市用途地域の指定方針、指定基準といった都市計画に関連する各種計画の存在や内容について情報提供をしていくイメージを持っている。

 

委員長

 まずは大規模開発について早期の計画段階での協議を入れようと議論をしてきた。中間答申を出す当日の議論で、世田谷区と同様な誘導指針を盛り込んだ方がよいのではないかという意見が委員会から出た。ただ、中間答申案も固まっていた状況なので、とりあえず現段階では今回の内容にして、いずれパブリックコメント等で意見が出てくれば、それを受けてどうするかは今後検討していくという形になった。ただし、世田谷区は100万人近い人口規模の地方自治体だが、狛江市で都市計画を担当している職員は少数であるため、能動的にまちづくり誘導指針を前もって必ず決めなければならないということが義務付けられると過負荷になりかねないので、情報提供程度で収めた方が現実的だろうと思う。しかし、まちづくり誘導指針が事前にないと、いざ話が起きた時に実効性のある誘導ができないかもしれないということは理解しているので、条例上規定の有無に関わらず、市として早めに用意しておく必要はあると感じている。

 

参加者

 今回の改正内容において、緑の基本計画や環境基本計画といったものとの連携については狛江市まちづくり委員会で議論がなされたのか。

 

狛江市

 同じタイミングで緑化に関する計画の改定作業が進んでいたので、狛江市まちづくり委員会での狛江市まちづくり条例改正の議論の進捗に合わせて、庁内で関係各課との協議を同時進行で進めてきた。狛江市まちづくり条例改正の中で緑化をどのように位置づけていくかといった部分を情報提供しながら、緑の基本計画の改定作業を進めてきたため、連携して作業を進めてきたという認識をしている。

 

参加者

 どこの自治体だったか定かではないが、まちづくり条例の中に緑の基本計画を位置づけている自治体もある。狛江市ではまちづくり指導基準になるのかもしれないが、そのような議論があったのかが気になった所だ。もう一点、例えば大規模な土地の所有者がマンション事業者に土地を売却した場合に、売り主の責任として狛江市まちづくり条例を尊重した開発をするように事業者に申し送れるかどうかという部分を担保できる仕組みができないかと思うが、その辺りについては議論したのか。

 

狛江市

 議論はした。ただ結論として、売り主が個人である場合も想定されるので、その場合、その土地をなぜ売却しなければならないかという事情も様々あり、その部分を売り主の責任として明確にしてしまうのは少し難しいと感じる。今回は大規模開発等事業という部分でその土地を取得し現実的に開発等行為を行う事業者に対して、早い段階から説明責任という部分で協力をお願いするという形で狛江市まちづくり条例改正の中で考え方の整理をさせていただいた。

 

委員長

 基本的に売り主責任は問えない。このようなこともあるので、誘導指針を事前に決めておけばいくらか効果はあるがそれはできないので、開発者側が開発を企画した段階で早めに届け出てもらい、その内容で狛江市や近隣住民として認められるかを議論して計画を進めていく方法をとった。

 

参加者

 先月武蔵野市である土地を巡っての調整会が開催されたが、その際に土地の売り主は事業者に約1年後に武蔵野市が高さ制限の規制をかけるという申し送りをしていた。それにも関わらず、事業者は高さ制限を尊重しない開発行為を行った。このようなことをモラルの問題だけに片づけず、例えば土地の売り主から事業者に対して書類のやりとりのようなことをするような仕組みを作ると言ったことも必要なのではないかと思う。狛江市の場合は高さ制限25メートルを入れてはいるが、高さ制限に限らず、緑化をどれだけ確保できるかといった話も入ってくるかもしれないので、このような申し送りができないものかと思い質問した。

 

委員長

 条例改正の問題とは少し別の問題になるが、民間事業者や地主に自発的に自主規制のようなものを決めて、それを開発事業者に契約の条件として渡すというのは難しいと思う。また、それを一方的に法的根拠もなく行政が押し付けることも難しいと思う。例えば土地の所有者が事前に市と協議をし、協定のようなものを決めたうえで土地を売却することもできなくはないと思うが、そのようなことをするよりも折角このような協議の仕組みを導入しようとしているので、その枠組みの中でコントロールしたり、早めに指導指針を決めたり、場合によっては地区計画を決めていくという手法が必要であると思う。武蔵野市のように1年後に高度地区をかけるとなれば駆け込み開発の届出が出るのは目に見えているので、それをどのようにして防ぐのかということと併せて考えなければ高度地区は導入できないと思う。だからといって民間事業者に自発的な規制を求めることも難しいと思う。大規模開発の事前の届出について、最近では土地を入札制度や事業企画提案型で売却する傾向がある。そういった中で事前の計画段階の協議をどのように運用するかと言うのは実は難しい。事業者は企画提案を出す前に構想の届け出はできないし、企画提案を出した後であれば構想はある程度固まっているはずである。しかしそうではなく、狛江市では計画の変更が容易な段階で届け出なければならないので、変更をしてもらうということを行政や市民は事業者に伝えるという決意が必要になる。

 

狛江市

 他に質問はあるか。ないようなので本日の狛江市まちづくり条例の一部改正に関する市民説明会を閉会する。