市長対談コーナー

第1回 白銀 武郎(しろがね たけろう)さん(狛江消防署長)

 市内の各分野においてご活躍されている方(躍動人)に、市長がお話を伺うコーナーです。
 今回の躍動人は、狛江消防署長の白銀武郎さんです。いつも狛江市の安心安全を守っている心強い存在の狛江消防署ですが、白銀署長から火災予防や私たちにできる救命処置についてお話を伺いました。

火災予防について~市民一人ひとりの心掛け~

市長 いつも狛江市民の生命、身体、財産をお守りいただきましてありがとうございます。また、日頃から市のイベントなどにもご協力いただきましてありがとうございます。火災を起こさないように私たち一人ひとりが注意しなければならない点などがあれば教えてください。
署長 市内の火災発生件数は平成30年は前年比で10件減少していますが、東京消防庁管内では3,973件発生しています。この中で、火災原因は放火が一番多くなっています。このため、ごみは決められた曜日・時間に出す、家の周りの整理整頓を行うといった放火をさせない環境を作ることが大切だと思います。また、コンセントのトラッキング現象(※)による火災や、不適正なたこ足配線などによる電気火災も多くなっています。大掃除などの機会に電気器具などの火災のもととなる箇所を確認することも大切だと思います。
市長 ご家庭で火を扱っている時に、ちょっとした用事を思い出し火の元を離れてしまい火災につながるといったこともあると思います。
署長 最近は認知症の方が起こしてしまう火災といったものもあります。ご家族やご近所の方が注意を払うといったことも大事になってくると思います。狛江市では火災防止に向けて、市民や消防団の皆さまのご協力もいただいており、非常に心強いパートナーであると感じています。

救命処置について~私たちにもできる救命処置~

市長 これからの時期は暑くなり、熱中症などで救急出動が増えていくこともあると思います。
署長 今年も酷暑となるという予想もあります。小まめな水分補給や、無理をせずエアコンを使用するといった対策が必要です。
市長 平成29年度には狛江消防署猪方出張所にも救急隊が配備され、大変心強く思います。そのような中でも、出動が重なり救急車が足りなくなってしまう事態も考えられますが、どのような対応をとられているのでしょうか。
署長 東京消防庁管内全体で補完できる体制をとっています。例えば狛江市で救急車が不足したら、新宿区辺りからでも応援に来てもらえるような体制となっています。狛江だけでなく、東京消防庁全体で補完し合える部分は強みだと感じています。また、救急車を呼ぶべきか迷った場合などに電話で相談できる#7119の「救急相談センター」を開設していますので、ぜひこちらもご利用ください。
市長 東京消防庁管内で補完体制をとっていただいているということですが、救急車が到着するまでの間に一定の時間がかかることもあると思います。
署長 救急車が到着するまでの間に、バイスタンダーと呼ばれる、現場に居合わせた方が救命処置を行うことが非常に大事になります。そういう意味では、定期的に救命講習を受けていただくことも大切だと思います。
市長 市役所をはじめとして、市内各所にはAEDを設置していますが、いざという時に使えるように講習を受けることは大切ですね。
署長 講習は一度受けただけでは忘れてしまうこともあるので、再講習などで何度か受けていただくことも大事だと思います。また、災害対策として防災訓練も実施していますが、参加される方が固定化されてしまう傾向があります。お忙しいとは思いますが、多くの方にご参加いただければと思います。

消防署と市の密な連携

市長 狛江消防署の職員の方は現在何人いらっしゃるのでしょうか。
署長 139人おります。3交替制で勤務をしております。
市長 多くの職員の方のお力があって市内の安全が守られているのですね。現在東京消防庁から市役所に職員を派遣していただいており、消防署と市で密な連携が取れていると感じています。お互いに顔の見える関係であり、非常に心強く感じています。これからも、狛江市民の生命、身体、財産をお守りいただくよう、よろしくお願いいたします。

※トラッキング現象
 コンセントに差し込んだプラグの差し刃間に付着した綿ぼこり等が湿気を帯びて微小なスパークを繰り返し、やがて差し刃間に電気回路が形成され出火する現象です。