平成30年度第1回 狛江市認知症初期集中支援チーム検討委員会(平成30年12月21日開催)
1 日時 | 平成30年12月21日(金曜日) 午後7時~8時30分 |
2 場所 | 防災センター403会議室 |
3 出席者 |
委員長 矢野勝治 副委員長 岩下達雄 オブザーバー 門馬洋子、内木場あゆみ |
4 欠席者 | 委員 中村貞夫 |
5 議題 |
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6 提出資料 |
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7 会議の結果 | |
1.制度上の課題点の確認および今後の方向性についての検討事務局より資料1から4および追加資料を説明。 (事務局) 認知症初期集中支援チーム(以下「チーム」とする。)を円滑に回すためには、1点目に「事務局となる地域包括支援センター(以下「包括」とする。)が活用しやすい・活用したくなる仕組みづくり」、2点目に「ケースをチーム支援へ円滑につなげるための工夫」、3点目に「チーム員が過度な負担なく円滑に活動できる環境の構築」、4点目に「チームによる支援の効果を高めるための工夫」の少なくとも4つの視点が必要と考える。この4つがうまく回らないと課題が顕在化すると考えるが、この点についてどうか。これ以外の柱として考えられるものはあるか。全部進めていければいいが、少なくとも今抱えている課題等から考え、優先順位を決めて、大きな方向性を定め、視点を整理する必要がある。その上で具体的な取組につなげていきたい。 (委員長) 皆さんどうか。今回の調査結果を見て、多くの気付きがありよかった。少し事務局の質問からはずれるかもしれないが、他の区市では入院施設を持つ医療機関にチームを一括して委託することで円滑に入院につなげているところもある。狛江市のチームについてはそのような形態ではないため、入院へとつなぎにくい。入院ができると、一旦入ってもらい観察することが可能になる。そこが弱い。今後は、そういう選択肢が持てるよう考えていく必要がある。なかなか件数が上がらないということだが、対象者の決定はどこが行っているのか。 (事務局) 包括と事務局が話し合って決定している。 (委員長) 基準はあるのか。 (事務局) 医療・介護サービスにつながっていない等の大枠の基準は設けている。ただし、事務局側が対象に挙がった方を外すことはしていない。 (委員長) 対象に挙げるかどうかの前段階で、もう少し気軽に相談できる場、選定会議のような場があればいいのかもしれない。 (事務局) その点は、事務局内でも話題に挙がっていた。チームを使うかどうかは置いておき、チームに挙げるつもりはないケースについても様々な意見をもらう場があっていいのではないか。その話し合いの中でチームが有効という結果になればチームを活用する。チームありきではなく、他職種から意見をもらえる場。こういった場について可能性を検討してみたいと考えている。 (包括) タイムリーに相談できる場は欲しい。総合相談を受け、サービス未利用の方には、2、3か月かけて集中的に支援を行っている。あの手この手を考え動いている時、そんな時にどの方法が効果的かアドバイスを受けたい。ケースを挙げて動き出すよりも、会議が定例化している状態で、その都度アドバイスを受けたい。 (事務局) 会議が定例化していることで、チーム自体の事務局機能も果たしやすくなると思われる。 (委員) デイサービスの利用相談もそうだが、最初が大変。なかなかつながらないケースはその状態像をどう咀嚼していくかが重要で、その際にいくつかの偏った見方が生じてしまう。包括職員という見方、デイサービス相談員の見方、そこをつなげるのがチームであると考える。今の方法がいい形で広がれば、多面的に見ることをやりやすくなるのではないか。 例えばアルコール依存症のケース。課題を解決するといっても何をもって解決とするのか。朽ちていく生き方、それを困りながら望んでいる心理。支援、助けるとはどういうことか、生命を守るとはどういうことか、話し合うことが経験値を積むこと、コンセンサスを共有することにもつながる。 (包括) チームにどういうケースが向いているか、もう少し大きく捉える必要があった。今回明らかに膠着するケースを挙げてしまったので、包括の中でも再度話し合いたい。うまく機能したケースも聞いてみたい。 (事務局) 現時点で効果的な事例は、件数も少なく積みあがっていないが、少なくともどういうケースに力が発揮できるかは整理が必要。比較的スムーズに流れたこまえ苑のケースは、少なくとも訪問に拒否が見られなかったケース。完全拒否だと難しい。 (委員) チームという道具はどういうことが得意なのか、他の自治体の関係者にも聞いてみたが、まだまだ曖昧で定まっていないのが現状。まだまだ自分たちには関係ないもの、関わる前の段階のもの、上から言われてやらなければいけないものといった認識が強かった。 (事務局) チームの活用方法として、成功事例ばかりに目を向けるのではなく、作戦会議や初回訪問で終了してしまうかもしれないケースについても、包括の判断を補強する目的で利用することもありかと考える。判断能力が低下した方の支援は、様々な考え方を持った大勢の専門職で決定できるとよい。 (委員) そのプロセスを踏むことに賛成である。成功しなくとも、チームが関わることで環境条件が変わり、次の展開へ進む。それも重要なプロセス。 (事務局) ケースについて相談できる会議を作ることができれば、様々な視点を支援に反映させることにつながる。今後具体的な案を考えさせていただく。 最初にお示しした柱についてはどうか。取り組むべき柱について、優先順位があればご提案いただきたい。 (委員長) チームにつなげることも含めた話し合いの場が求められている。 (委員) マンパワーが欲しい。考え方には多様性があり、そこを厚くしていく必要がある。構成メンバーを増やすことで、時間、経験値をプールしておくことができる。 (委員) 職種について、後見人、弁護士を加え、相談できる体制が取れるとなおよい。ただし報酬も安くない。 (委員) 狛江市の場合、包括をバックアップするというしっかりとした軸がある。これは分かりやすい。そうなるとやはり、1点目の「事務局となる包括が活用しやすい・活用したくなる仕組みづくり」が重要ではないか。とくに支援の長期化、職員が多忙で十分関われないといった点は、チームで取り組んでいけるところ。これまで通り包括を軸に考えていったほうがよい。それができるのが狛江市。 (委員) タイムリーはキーワードかもしれない。手続を待っている間に時間は流れる。そこをどう解決するか。包括が使いやすい方法を考えていくべき。 (包括) 包括として、タイムリーという視点は大きい。例えば今回チームに挙げたケースは、最初は近隣からの相談だった。火事を起こすのではないかという不安な気持ちが強く、タイムリーという視点はありがたい。 (委員) 私たちも、今医師にこの状況を相談したいという気持ちはよく理解できる。 (事務局) では、皆さんからいただいたご意見をもとに、2月の第2回会議までにもう少し整理をさせていただき、そこで決定していく。
2.支援ケースの進捗状況の報告(あいとぴあ) 報告が途絶え申し訳なかった。その後、本人より必要がないと11月8日から配食サービスを中断。IHコンロも提案したが、ガスより電気のほうが恐いと実現しなかった。12月に入り、実は本人の状態が改善している。以前より室内はきれいに片付き、一緒に買い物に行ってみたが冷凍ピザ、おでん等食べたいものを購入し、支払いも1円単位で問題なく行えている。必要な支出は、用途別に封筒に分けて入れる等できており、週1回は銀行に行っている様子。通帳や印鑑もまとまっている。ただし高額な貴金属を以前に購入したようで、ローンの引き落としがある等気になる点はある。 ヘルパーによる買い物同行を行ってはどうかという話も出ていたが、準備に3、40分かかり、現実的ではない。外出は1人でできている。先日は美容院で髪を切って染めてきた。あまりに時間が経過し、本人の自立度が改善してきた。ただし、近隣住民からの心配の声は続いている。本ケースはこのまま見守っていきたい。 (委員) ガス台の下だけでも不燃シート等敷いてみてはどうか。今の話を聞く限り、サービスが必要な状態ではない。脱水か何かで一時的に認知機能が低下しただけかもしれない。今の状態での介入は難しいので、あとは安全確保をどう行っていくか。 (委員) 状態が改善し良かった。様々な人が入り、活気が出た部分もあるのではないか。 (副委員長) チームは必要性が出ればまた復活してもいいのか。介護保険の認定が今後切れてしまうかもしれない。 (事務局) 必要性が生じれば、ぜひお願いしたい。 (委員長) 住民説明会はやらなくてはいけないものなのか。個人情報の取扱いはどうなるのか。 (あいとぴあ) 先日ちょうど地域ケア会議の研修を受けてきた。地域ネットワークを活用し、みんなで関わって支援体制を作っていく必要がある。包括でも地域ケア会議を実施しているが、住民側の参加者は、民生委員、町会長等役割を持ち、守秘義務を理解している人が主となっている。
3.その他次回は、2月22日(金曜日)19時開催。 |
狛江市認知症初期集中支援チーム検討委員会 委員名簿
肩書 | 選任の区分 | 氏名 |
委員長 | 認知症疾患医療センター | 矢野勝治 |
副委員長 | 狛江市医師会 | 岩下達雄 |
委員 | 認知症疾患医療センター | 八城直子、名古屋恵美子 |
委員 | 認知症対応型通所介護事業所 | 河合幸人 |
委員 | 介護支援専門員 | 遠藤由紀子 |
委員 | 地域包括支援センター職員 | 大谷美樹、小島恵子、小木都紀子 |
委員 | 市職員 | 中村貞夫 |
委員 | その他 | 梶井文子 |