当選人は、選挙ごとに定数(人数)が決まっており、選挙の開票結果を開票管理者が選挙長に報告し、選挙長が選挙会を開き当選人を決定します。
選挙長は結果を管理する選挙管理委員会に報告します。選挙管理委員会は、当選人に告知をするとともに告示を行い、当選人に対し当選証書を付与します。
狛江市では、選挙期日の翌日に当選証書の付与式を行っています。

衆議院および参議院の比例代表選出議員選挙を除いては、得票数の多い者から順次当選人となります。ただし、当選人となるためには一定数以上の得票(法定得票数)があることが必要です。
得票が同数であるときは、選挙会において選挙長がくじで当選人を決定します。

また、これとは別に供託物没収というものも存在し、得票数の規定の数に達しなかった場合や、候補者が立候補を辞退したなどの場合は、供託物が没収されることになります。立候補者が乱立することを防ぐための制度です。

法定得票数

衆議院小選挙区選出議員選挙 定数1人

有効投票の総数の6分の1以上

参議院東京都選出議員選挙 定数12(6)人

有効投票の総数÷通常選挙における議員定数(6)×6分の1以上

東京都知事選挙 定数1人

有効投票の総数の4分の1以上

東京都議会議員選挙(北多摩第三) 定数3人

有効投票の総数÷議員定数(3)×4分の1以上

狛江市長選挙 定数1人

有効投票の総数の4分の1以上

狛江市議会議員選挙 定数22人

有効投票の総数÷議員定数(22)×4分の1以上

供託物が没収される得票数またはその没収額

衆議院小選挙区選出議員選挙 定数1人

有効投票の総数の10分の1未満

※供託額は300万円

衆議院比例代表選出東京都選挙区議員選挙 定数19人

供託額(総額)-(300万円×重複立候補者のうち小選挙区の当選者数+600万円×比例代表の当選者数×2)

※供託額は候補者1人につき600万円
 候補者が重複立候補者の場合は、比例代表の供託額は300万円

参議院東京都選出議員選挙 定数12(6)人

有効投票の総数÷通常選挙における議員定数(6)×8分の1未満

※供託額は300万円

参議院比例代表選出議員選挙 定数100(50)人

供託額(総額)-600万円×比例代表の当選者数×2

※供託額は候補者1人につき600万円

東京都知事選挙 定数1人

有効投票の総数の10分の1未満

※供託額は300万円

東京都議会議員選挙(北多摩第三) 定数3人

有効投票の総数÷議員定数(3)×10分の1未満

※供託額は60万円

狛江市長選挙 定数1人

有効投票の総数の10分の1未満

※供託額は100万円

狛江市議会議員選挙 定数22人

有効投票の総数÷議員定数(22)×10分の1未満

※供託額は30万円

比例代表選出議員選挙での当選人の決定

衆議院および参議院の比例代表選出議員選挙においては、名簿届出政党等の総得票数に比例して、いわゆるドント式により、各名簿届出政党等の当選人の数が決定します。

衆議院比例代表選出議員選挙

政党または政治団体名称の名称または略称を記載して投票します。

当選人の決定

  1. 選挙区(ブロック)ごとに政党等の総得票数に比例して、その当選人の数が決まります。
  2. 政党等が届け出た候補者名簿には、各候補者の「当選人となるべき順位」が記載されているので、その順位で当選人が決まります。これを拘束名簿式といいます。なお、小選挙区選挙の候補者を比例代表の候補者とする重複立候補が可能です。
  3. 上記の順位が「同順位」と定められている候補者の間の順位は、惜敗率の高い順になります。惜敗率とは、小選挙区選挙での最多得票者の得票数に対する落選した候補者の得票数の割合です。なお、重複立候補者が小選挙区選挙で当選した場合には、名簿には登載されていないものとみなされます。

参議院比例代表選出議員選挙

候補者名もしくは政党または政治団体名称の名称または略称を記載して投票します。

当選人の決定
  1. 各政党等の総得票数(ある政党等の比例代表候補者の得票数とその政党等の得票数の合計)に比例して、政党等ごとの当選人の数が決まります。
  2. 特定枠(特定枠を設けるかどうか、また設けた場合何人とするかは、各政党等が自由に決めることができます)の候補者があるときは、特定枠に登載されている候補者を上位とし、名簿登載の順位のとおりに当選人となります。このように政党等が優先的に当選人となるべき候補者を、他の名簿登載者と区分して名簿に記載することができることを特定枠制度といいます。
  3. 特定枠の候補者がないときは、各名簿登載者の中から得票数の最も多い者から順に当選人となります。このように政党等があらかじめ候補者の名簿順位を決めず、名簿に登載された候補者の得票数の順位により決める方式を非拘束名簿式といいます。

ドント式の計算方法

ドント式とは、比例代表選出議員における議席の配分計算方法の1つであり、現在の国政選挙の比例代表選出の議席配分に採用されています。

具体例

諸条件
  1. 議席数 6議席
  2. 政党数 4党 (A党、B党、C党、D党)
  3. 各政党の得票は、A党1,200票 B党900票 C党600票 D党420票
ドント式の当選人決定方法
政党名 A党 B党 C党 D党

総得票数

1,200

900

600

420

1で割る

1,200
(1位)

900
(2位)

600
(3位)

420
(6位)

2で割る

600
(3位)

450
(5位)

300

210

3で割る

400

300

200

140

当選人数

2

2

1

1

決定方法の概要
  1. 上記の表のとおり各政党の得票数を「1」で割ります。
  2. 続いて得票数を「2」、「3」で割り、上記の表のように作成します。
  3. 各党の得票数を割った票数をすべて比較して、票数の大きい順に議席数が6議席になるまで選び、選ばれた議席の数が各党の議席数(当選人の数)とします。

衆議院議員選挙における拘束名簿式

拘束名簿式とは、名簿上の候補者の当選人となるべき順位が、政党等が提出した名簿によってあらかじめ定められている方式をいいます。

具体例

諸条件
  1. 小選挙区での立候補者 A氏、B氏、C氏、D氏
  2. 比例代表での立候補者 A氏、B氏、C氏、D氏、E氏、F氏
  3. A氏からF氏まで同一政党「◎党」での立候補
  4. 比例代表選出議員選挙の結果、◎党は2議席を獲得
  5. A氏、B氏、C氏、D氏は重複立候補者、E氏、F氏は比例代表単独立候補者

衆議院議員選挙の比例代表選出においては、「政党または政治団体名称の名称または略称」を記載して投票し、政党等名の得票数に応じてドント式により議席数が決定します。
なお、小選挙区と比例代表に重複立候補した場合は、名簿同一順位内の「惜敗率(小選挙区選挙での最多得票者の得票数に対する落選した候補者の得票数の割合)」によって名簿順位が決定します。

小選挙区選出の結果
小選挙区 候補者名 当落 惜敗率

ア選挙区

A氏

当選

イ選挙区

B氏

当選

ウ選挙区

C氏

落選

90%

エ選挙区 D氏 落選

70%

小選挙区選出の結果を受けての比例代表選出の結果
◎党での名簿番号(順位) 候補者名 立候補種別 惜敗率 当落
1位

E氏

比例代表単独

比例当選

2位

B氏

重複立候補

小選挙区当選

2位

C氏

重複立候補

90%

比例当選

2位

D氏

重複立候補

70%

落選

5位

A氏

重複立候補

小選挙区当選

6位

F氏

比例代表単独

落選

決定方法の概要
  1. 比例代表選出議員選挙の結果、◎党は2議席確定しているので、まずは◎党での名簿順位1位のE氏が当選人となります。
  2. ◎党で名簿順位の2位には3名いますが、B氏は小選挙区選出で当選しているので、除かれます。
  3. C氏とD氏は◎党で同じ名簿順位であるが、「小選挙区の惜敗率」が高いC氏が当選人となります。

参議院議員選挙における非拘束名簿式

非拘束名簿式とは、政党等があらかじめ候補者の名簿順位を決めず、名簿に登載された候補者の得票数の順位により決める方式をいいます。
なお、令和元年の参議院議員通常選挙から比例代表選出議員選挙に特定枠が導入されたため、一部拘束名簿式となります。

具体例

諸条件
  1. 比例代表での政党 A党、B党、C党
  2. A党から4名、B党から4名、C党から3名立候補
  3. 比例代表での議席は6議席

参議院議員選挙の比例代表選出においては、「候補者名」もしくは「政党または政治団体名称の名称または略称」を記載して投票し、政党等に属する候補者名を記載した得票数と政党等名を記載した得票数の合計が政党等の総得票数になり、総得票数に応じてドント式により議席数が決定します。
その後に、各政党が獲得した議席数の中で、候補者名の得票数の多い順に当選人が決定します。
なお、参議院議員選挙は「選挙区選出」と「比例代表選出」の重複立候補はできません。

各政党の名簿登載者
A党 B党 C党

H尾

I本

K永

H川

I藤

K野

H山

I田

K岡

H沢

I中

 

各政党の得票数並びに当選者一覧
政党名 A党 B党 C党

総得票数

600

360

300

1で割る

600
(1位)

360
(2位)

300
(3位)

2で割る

300
(3位)

180
(6位)

150

3で割る

200
(5位)

120

100

当選人数

3

2

1

A党総得票数

600

当落 B党総得票数

360

当落 C党総得票数

300

当落
A党

380

  B党

160

  C党

30

 
H尾

120

当選 I本

60

当選 K永

70

落選
H川

30

当選 I藤

90

当選 K野

170

当選
H山

50

当選 I田

10

落選 K岡

30

落選
H沢

20

落選 I中

40

落選  

 

 
決定方法の概要
  1. ドント式によって各政党ごとの議席は、A党3議席、B党2議席、C党1議席となります。
  2. 各政党の中から候補者票の多い順に当選人が決定します。A党はH尾、H山、H川。B党はI藤、I本。C党はK野が当選人となります。