多摩川慕情 狛江の四季

水鳥たち 羽広げにぎわう“楽園”

 磨いたような空。陽光にきらめく川面のあちこちで、野鳥がさえずり、羽ばたく。多摩川の狛江流域が、水鳥たちでにぎわい始めた。
 「ほら、見てください」。小田急線鉄橋下流にある二ケ領宿河原堰。「狛江探鳥会」代表の由井敏雄さん(74)が、柵越しに立てた野鳥観察用の望遠鏡を指す。レンズをのぞくと、流れが穏やかな水面に全身灰色の大きな鳥が羽を休めていた。「アオサギです。多摩川では最も大きな種類ですよ」。その前で、カルガモやマガモがのんびりと泳いでいた。
 グループは平成2(1990)年の発足。市民ら約30人が、多摩川で毎月催す探鳥会を中心に野鳥の生態を観察。年間60種、約3,000羽を確認している。自宅からほぼ毎日、カメラ片手に川に通う由井さんの案内で、晩秋の昼下がり、探鳥コースを歩いた。
 堰堤に真っ黒なカワウの大群が止まっていた。約150羽。夜明け前に河口からアユやコイなどの魚を求めてやってくるという。「500羽ほどいたこともあります」
 川辺に下りると、足が黄緑色の小柄なオジロトウネン、ダイサギ、コサギの姿も見えた。ユリカモメも飛来し、カワウが捕まえた魚の「争奪戦」を繰り広げるという。
 堰の周辺には、中洲や地層が露出している場所もあり、水鳥が多い。由井さんは狙った鳥に出合うと、夢中でシャッターを切る。「心が躍る瞬間です」。600㍉の望遠レンズで切り取った写真には、鳥の周りに飛沫がきらきらと輝く。「奥多摩の渓流のように感じる」
 コースの帰り道。河原のこんもりした林を抜けて小道を進むと、池に出た。通称「ヤンマ池」。オニヤンマやギンヤンマの貴重な産卵地だ。カワセミがコバルトブルーの羽を広げて飛び立ち、茂みに隠れた。
 この河原一帯は、「狛江水辺の楽校」の教室だ。川の自然を生かして、市内の子どもたちが環境学習に活用している。だが、2年前の台風でわらごみや流木などが堆積。ヤンマ池も埋まったが、狛江市の依頼で国土交通省が重機で掘り返してくれた。
 「楽校」を運営する協議会の呼び掛けで、毎週日曜日に親子ボランティアら約30人が、草刈りをしたり散策路の整備をしたりして再生に汗を流す。
 湧き水、小川、池、草地に雑木林……。変化に富む自然環境が、野鳥の生息地を支える。それも、市民の地道な取り組みがあってこそ。
 協議会副会長の竹本久志さん(69)は言う。「『市民力』は年々上がっています」

 佐藤清孝(元新聞記者)

 


「狛江水辺の楽校」12月行事予定

子どもクリスマスリースづくり

〔日程〕5日(日曜日)
〔内容〕多摩川のクズなどで自宅に飾れるリースを作ります。
〔講師〕八原ダリさん(グリーンコーディネーター)

ホタル川の環境保全清掃

〔日程〕12日(日曜日)
〔内容〕小川のごみすくいや散策路づくりを行います。
〔講師〕酒井優さん(市民ボランティア)

ポンポコ村の環境保全清掃

〔日程〕19日(日曜日)
〔内容〕実生で生えた柿や桃の木などを移植します。
〔講師〕矢間広司さん(市民ボランティア)

今年最後の多摩川清掃&ご苦労さま会

〔日程〕26日(日曜日)
〔内容〕清掃後に青空親睦会を開きます。
〔講師〕野口昌男さん(水辺の楽校校長)

各日〔時間〕午前10時~正午
※クルミ村集合(雨天中止)
〔持ち物〕軍手、タオル、水筒、草刈り鎌など
〔問い合わせ〕竹本 電話090(3525)8506

 

12月の古民家園

古民家園で遊ぼう

〔日程〕2日(木曜日)・18日(土曜日)
〔時間〕午前10時~11時30分
〔対象〕乳幼児とその家族(原則親子同伴)
〔内容〕子育て中の親子が屋内や園庭で楽しく遊び交流できます。
※子育ての専門スタッフが交流のお手伝いをします(授乳とおむつ交換の場所あり)。
〔講師〕サポート狛江

昔あそび体験

〔日程〕25日(土曜日)午後1時~4時(出入り自由)
〔内容〕折り紙などを使って昔ながらの遊びが体験できます。
〔講師〕たま川お手玉の会

正月花の生け花教室

〔日程〕26日(日曜日)
〔時間〕午後1時~2時・2時~3時・3時~4時(全3回)
〔対象〕高校生以上の方
〔定員〕各回先着5人(要予約)
〔内容〕お正月花の生け方を初心者の方でも分かりやすく指導します。
〔講師〕狛江市華道連盟
〔持ち物〕持ち帰り用の包み紙
〔費用〕1,500円(材料代)
〔申し込み・問い合わせ〕むいから民家園 電話(3489)8981(開園時間午前9時30分~午後4時30分、月曜日休園
※年末年始は12月28日(火曜日)から令和4年1月4日(火曜日)まで休園)へ。

 

12月の市民相談

相談名 開催日・時間 相談員 申し込み等
法律相談 毎週月・木曜日
午前9時~午後0時10分
弁護士 事前予約制
(相談日の1週間前から秘書広報室で受け付け)
行政相談 17日(金曜日)
午後1時~4時10分
行政相談委員 事前予約制
(1日(水曜日)から秘書広報室で受け付け。
空きがあれば当日も受け付けます)

※夜間相談は相談当日の午後4時まで受け付け。

※行政相談は15日(水曜日)午後4時まで受け付け。

※通訳を希望する方はご相談ください。

交通事故相談 21日(火曜日)
午前9時30分~正午
弁護士
土地家屋調査
測量表示登記相談
23日(木曜日)
午後1時~4時10分
土地家屋
調査士会
不動産取引相談 14日(火曜日)
午後1時~4時10分
宅地建物
取引業協会
相続相談 7日(火曜日)・21日(火曜日)
午後1時~4時10分
行政書士会
調布支部
夜間相談 14日(火曜日)
午後6時~7時50分
カウンセリング・
心の相談
1日(水曜日)・15日(水曜日)
午前9時~正午
カウンセラー
女性のための
カウンセリング
8日(水曜日)・22日(水曜日)
午前9時~正午
カウンセラー
登記相談 13日(月曜日)
午後1時~4時10分
司法書士会
調布支部
夜間相談 27日(月曜日)
午後6時~7時50分
労働相談 17日(金曜日)
午前9時~午後0時10分
社会保険労務士会
武蔵野支部
税務相談 9日(木曜日)
午後1時~4時10分
東京税理士会武蔵府中支部
※会場は東京税理士会武蔵府中支部
毎週木曜日
午前10時~正午
午後1時~4時
事前予約制
電話042(488)5550
消費生活相談 月~金曜日
午前9時~正午 午後1時~4時
消費生活相談員 地域活性課へ(午後3時まで受け付け)
更生保護相談 28日(火曜日)
午前10時~正午
午後1時~3時
保護司 第1市民相談室へ
難病者相談 24日(金曜日)
午後1時~4時
難病相談員 福祉総合相談窓口へ
手話通訳相談 毎週水曜日 午前9時~正午 手話通訳登録者
介護保険
苦情相談
2日(木曜日)・16日(木曜日)
午後1時~4時
介護保険
苦情相談員
生活困窮の相談 月~金曜日
午前8時30分~午後5時
生活困窮者自立支援相談員 福祉総合相談窓口
こまYELLへ
こころの
健康相談室
23日(木曜日)
午後1時30分~4時30分
精神科医師 事前予約制(福祉相談課で受け付け)
ひとり親相談 月~金曜日
午前8時30分~正午
午後1時~5時
ひとり親家庭等専門相談員、
母子・父子
自立支援員
事前予約制(子ども政策課で受け付け)
婦人相談 婦人相談員
教育相談
(電話相談)
月~金曜日
午前9時30分~午後5時15分
教育相談員 教育支援センター
電話(3430)1411へ
健康相談 9日(木曜日)・23日(木曜日)
午前10時~正午
保健師、栄養士 直接2階フロアーへ
年金相談 毎週月・水・金曜日
午前9時~正午
午後1時~4時
社会保険労務士 保険年金課へ(午後3時30分まで受け付け)
シルバー人材センター入会相談 13日(月曜日)
午後1時~4時30分
狛江市シルバー人材センター
電話(3488)6735※電話予約制