第1回 狛江市都市計画マスタープラン改定及び立地適正化計画策定委員会 議事録

1 日時

令和2年2月5日(水曜日)18時30分~20時45分

2 場所

特別会議室

3 出席者

委員長  卯月 盛夫   副委員長  加藤 仁美

委員   入江 彰昭   委員    杉浦 浩

委員   小楠 寿和   委員    佐藤 高志

委員   本橋 正美   委員    岡山 孝昭

委員   五十嵐 秀司  委員    癸生川 祐介

委員   小俣 和俊
 

事務局   まちづくり推進課長   三宅 哲

      都市計画担当副主幹   松野 貴洋

      まちづくり推進担当主査 富永 和歌子

      都市計画担当主任    伊藤 真弓

      都市計画担当主任    草野 智之

      都市計画担当主事    関  源次郎

      都市計画担当主事    瀬戸 功次郎

 

委託事業者 昭和株式会社 立山 善宏

             森山 長和

             武内 俊樹

4 欠席者

委員  河上 牧子
5 議題
  1. 都市計画マスタープラン改定・立地適正化計画策定について
    (1)現状(追加分)及び課題・検討の方向性
    (2)市民アンケート調査の集計結果(時点報告)
    (3)オープンハウスの実施内容(案)
  2. その他

 提出資料

  1. 本市の都市づくりに関する現況整理(第2版)
  2. 現況整理を踏まえた都市計画上の課題・検討の方向性
  3. 市民アンケート調査の集計結果(時点報告)
  4. オープンハウスの実施内容(案)及びパネル(案)
7 会議の結果

議題1 都市計画マスタープラン改定・立地適正化計画策定について
-事務局より各配布資料の説明ー
委員
 防災に関連して、まちの電気屋や水道屋の分布状況は分かるのか。それらと災害時の協定を結ぶこと等もあるが、団地などでは災害時は有効に機能すると思う。その様な情報もあると良い。
委員長
 それは、いざという時に協定を結んでいるお店の箇所ということか。それとも、全てのそれら店舗ということか。
委員
 協定という訳ではないが、どこに分布しているかが分かると、持ち家の人が家の中で電線が切れてしまってうまく電気がつかない時に役に立つ情報になる。
事務局
 それらまちの電気屋などを地図に落としたものはない。先日の台風でもあったが、市内の商工会や土建関係の組合と防災に関する協定を結んでいるケースもある。また、個別として、災害時での対応の協力を頂きたい旨を行政の方から下話的に話しておくケースもあった様である。ただし、都市計画マスタープランの中では、防災関連でそこまでの話をしない部分でもある。

委員
 これから長期計画を進めていく上では、財政面が非常に気になる所であると思うが、資料1の37ページの行財政のグラフの見方として、2008年度と2017年度の歳入と歳出が出ており、その差が10億円程度に収まっているが、これは、非常に健全という見方で良いのか。
事務局
 この内容が健全かどうか問われると、一概には言えない部分はあるが、一時期よりは良くなっている。ただし、これが理想形かと言うと、そうでもない。今後は、都市基盤の整備や社会情勢の変化などで、必要になる分野もかなり変わってくると思うので、将来を見据えた中で現状として割合が望ましいかというと、そうは言い切れない状況である。
委員
 一応の見込みとしては、黒字だと思って良いのか。
事務局
 黒字か赤字かということで言うと、赤字にはなっていない状況である。市の借金も以前よりは減っている。この内容の趣旨としては、今後、都市計画マスタープランで将来都市像を検討する中で重点的に費用が掛かることが見込まれる項目もあるため、現在の財政状況と照らし合わせた中で将来的に見えてくる財政面の課題があるという認識を持ってもらいたく整理している。

委員
 かなり詳細にデータを整理しており、全体的によく出来ていると思う。防災に対する市民活動状況の中で自主防災組織などがきちんと書かれているが、町内会や自治会のマップもあるともっと良い。また、マンションも増え始めていると思うので、マンションの自治も非常に重要だと思っているが、それらが分譲か賃貸かということも分かると、自治という視点で色々なことが見えてくると思う。
事務局
 町会と自治会については用意は出来る。マンションについても、マップ化しているものがあるわけではないが、落とし込むことは出来ると思う。

委員
 前回に発言した、昭和12年の古地図や下水道マップを入れてもらい、将来的なマスタープランに向けた検討も更に出来る様になったと感じている。27ページに下水道の分流区域と合流区域に分かれた図面があるが、27ページと18ページの地形図を照らし合わせながら見ても、標高が低い和泉多摩川駅の周辺が分流式にもなっており、雨水を多摩川の方に流すことになっている。今回の台風の影響でもそうだが、集中豪雨や台風の時に雨水を溜める機能が大事になってくる場所であり、内水氾濫が場合によっては起きる可能性がある場所である。また、多摩川が調布市の方から蛇行して和泉多摩川駅の方に来るが、地形的には高い所から低い所に広がっていることから考えても、扇状地になっている場所でもある。そのため、この地域の土地利用としては、雨水を溜める貯留地や、公園や学校施設等の公共用地に対して雨水を溜める機能を加味していくのが大事だということを見ていて感じた。また、30ページ、31ページに浸水想定区域が描かれているが、それらと昭和12年の図面を照らし合わせると、浸水想定区域の部分がかつては水田だった、あるいは水路だったということも見えてくるので、水田だったということは水を溜めていたという場所になる。水田は水を張ることにより保水機能が増すので、水を溜めるということが元々の土地利用にあったのであれば、この地域に関してはなるべく水を溜めるような土地利用について、公共用地や民有地に対して加味していく観点が大事だと感じている。一方で、高齢者施設がそういった浸水想定区域にあるというのは、国の方針でもなるべく配慮しようとなっているので、12ページに高齢者関係施設や障がい者関係施設が浸水想定区域に存在することに関して、今後の計画の中で配慮していくことも視点として大事だと感じる。
事務局
 国や東京都の方でも、多摩川水系は今回大きな被害が出たということもあり、対策を講じる方向で動いている。昨年の12月に東京都でも、2030年代、2040年代に向けた戦略を示す中で、貯留施設の整備などについても記載されている。そういった中で、狛江市としても、今回の浸水を踏まえて、周辺自治体と連携しながら対策を講じていくことを検討したい。
委員長
 立地適正化計画においては、入江委員がご指摘したことが重要である。また、市民アンケートの結果でも出ているが、台風被害の後のアンケートなので、非常に災害に関するご指摘が多い部分であるものの、それに関連しても、とても重要なご指摘だと思う。
 12ページに高齢者関係施設の図の中に日常生活圏域として3つに分かれているが、この根拠は分かるか。小中学校区などか。
事務局
 地域包括支援センターが市内に3箇所あり、それを中心に3つに分かれている。
委員長
 そうだろうとは思っていたが、市民アンケート結果にある様な北部・中部・南部といった自然な区域取りとは違うと思う。コミュニティの観点から見ると、実態とは相違がある区域取りになっていると感じる。

事務局
 確認する。

委員
 今の話に出た小学校区と中学校区は基本となるため、掲載した方が良い。
委員
 そのご指摘に併せて、15ページが教育文化施設になっているが、表記の仕方として、小学校、中学校、高校、専修学校と学校を五角形の記号で示しているが、色が分かりづらいので変更した方が分かりやすい。また、小学校や中学校の校庭は大事なオープンスペースなので、表記の仕方として、都立公園の様に、実際の区域で示すと良い。
委員長
 これに学校区域を入れると良いかもしれないが、情報量が多いので、図面を分けるべきである。

委員
 1ページの人口予測の比較表の内容については、私が考えているような傾向が出たと思っている。将来的に狛江市が減らない中、他の3市は全て減っている。この意味合いを考えると良いと思う。つまり、日本の総人口が増えない中で、狛江市は増えるということは、都市間競争に勝っているという意味がある。今後、この予測通りに狛江市が都市間競争を勝つためには、どの様な展開が考えられるのか。狛江市の広域的な位置付け、外環道との関連、リニアとの関連もある。あまり丁寧にやる必要はないが、狛江市の位置付けを共通で持っておくと今後検討がしやすくなる。
委員長
 現段階で人口が増えていると感じていることは何かあるか。一般的には、マンションが建ってきたことが言えるのではないか。戸建てよりは農地の跡にマンションが建ってきた印象を持っている。
事務局
 ここ1、2年では、以前よりは、マンション計画のペースは落ちてきた印象はあるが、それでも絶え間なく、それなりの規模のマンションは継続して計画されているので、まだまだ人口増加は見込まれる場所という認識はしている。
委員
 そこに対する論理的な考察があると良い。マンションはこれからも建設されると思うが、マンション立地の可能性ももっと増やせば、その分、きちんと流入するのか、あるいは狛江市の地理的条件として、戸建も含め選ばれている場所なのかとか、それらの簡単な考察をした方が良いと思う。 

委員長
 例えば、5年間の年齢別の人口推移みたいなものを見ると、ファミリー層の人達が増えてきているとか、今の指摘の様に、少し難しいデータ整理かもしれないが、どこから引っ越してきているかを確認することや、どういう理由で狛江市に来たのか等の既存データがあると有効だと思う。年齢別はすぐに出るか。
事務局
 出せると思う。
委員長
 あとで市民アンケート結果でも出ると思うが、今回は15歳以上の子供たちにもアンケートをやっており、回収数は多くないが、私は結構回答を頂いたと思うので、子供たち、あるいは子育てをしている人たちに対してどういうサービス、都市計画をしていくかということを考えることが重要である。もちろん高齢者の方に対しては言うまでもない。

委員長
 パーソントリップ調査において、隣接市と比べて自転車の利用率が高い理由はどういうことか。平坦だから走りやすいということか。駅との関係とか。バスの関係とか。
事務局
 やはり平坦であることが大きな要素であると思う。また、京王線と小田急線の間でも、それほど距離がある訳ではないため、その間を公共交通機関を使うよりも自転車なりの手軽な交通手段で移動する方が多いのではないかと思っている。あとは、市域が狭いので市内のどこに行くにも自転車で行けてしまう距離であるかと思う。
◇課題・検討の方向性
委員
 これから、将来的な検討をするには、予算についても考える必要がある。先ほどの質問にもあった資料1の37ページの図を見ると、歳入は57.1億円に増えているのに市税はほとんど増えていない。人口も増加しており、地価も上がっているので、もう少し増えても良い印象がある。その面から言うと、資料2の1ページの一番下にある「人口増減に大きな変動がないことによる安定した歳入による行財政運営」というのは、「守る」という印象を受ける。表現としてはこうなるのかもしれないが、税収をもっと増やしていくような考えがあっても良い。資料1の37ページでなぜ歳入が増えているのかというと、都支出金や国庫支出金が増えているからであり、私は企業会計をやっているから、その様な見方をしてしまうが、税収増加のニュアンスをもう少し入れた方が良いのではないかと感じた。
委員長
 思いつく税収アップの施策は何かあるか。
委員
 人口増加と共に、市民の所得や購買力が増えていかなければならない。あとは、若い人を呼び込み、市内で消費する仕組みづくりが必要である。その面では、多少の開発はしないと市として伸びがない。
委員長
 雇用を生み出すことも考えられる。
委員
 また、観光名所ではないが、多少なりとも市外から人が来て消費し、お金を落としていくような考えも必要である。あるいは、店舗の誘致をして、そこでお金を落としてもらう。
委員長
 庁内には、観光を担当する課はあるのか。
事務局
 観光課はないが、地域活性課という部署があり、そこの産業部門が観光も担当している。観光協会もあり、一緒になって進めているのが現状である。
委員長
 最近は「都市観光」という言葉がある。観光という言葉は狛江市では相応しくないのかもしれないが、地域の誇りの様な視点もあるかもしれない。

委員
 狛江市は、聞いているところによると、絵手紙発祥の地とのことで、その様な文化的な面での良さ、あるいは課題はあるかもしれない。
事務局
 都市計画マスタープランの中では、文化などの純粋なソフト面の話は触れにくいということがある。先ほどの観光や収入等については、ハードだけでなくソフトの部分もあり、将来のまちの姿として、都市計画マスタープランの「あるべき姿」として全面的に書くことはやってこなかった。また、産業部門の方で、様々な計画を策定しており、例えば、商業であれば商業振興計画において、観光等について担っている内容もあるので、全てをこの計画で網羅する形では整理をしていない。
委員
 アンケート結果の自由意見をざっと読んだが、その中でも図書館の整備の話が多く出てくる。その点を考慮すると、私が日常的に図書館をかなり使っていることもあるが、もっと整備しても良いと感じた。

委員
 資料2の2ページ「まちの構造に関すること」にある②地域交流拠点について、地域交流拠点として、和泉多摩川駅周辺、喜多見駅周辺、慈恵医大病院周辺の3箇所を挙げているが、住宅マスタープランの方だと、地域交流拠点としては、和泉多摩川駅と喜多見駅周辺が書かれているが、新たに慈恵医大病院周辺を加えた理由としては、何か高齢者の対策や医療機関の影響などによるものか。
事務局
 慈恵医大病院は、狛江市だけでなく周辺の自治体も含めて、医療拠点として非常に大きな位置付けを持っている。現行の都市計画マスタープランの中でも地域交流拠点の位置付けをしており、基本的な考え方としては、変えずに検討しようと思っている。

委員
 資料1の26ページにある公園の分布状況から見ても、狛江市は非常に小さな公園が多い。83箇所だったと思うが、それら小さな公園のマネジメントが非常に大事な課題になっている。「弱みを克服する視点」として、「量を増やして適正配置をしていく」とあるが、一方で、既存の小さな公園の管理・運営をどう解決していくのかも大事な視点になってくる。その時には、先ほど話が挙がっていた小・中学校区といった学校区の視点が重要となる。公園のマネジメントでは、パークディストリクトという公園区の考え方があるが、この考え方は、武蔵野市や札幌市でも導入しており、いわゆる街区公園や児童遊園の様な小さな公園の管理・運営を行政だけで担うのは大変なため、公園区の考え方を導入して、住民と共に管理・運営をしている自治体もあるので、子育て世代がこれからも増えていくことが予想される中、行政だけではない様々な民間や市民の力をマネジメントに活用できる方向性を考えることが必要である。その様なことが「弱みを克服する視点」に入ってくると良い。
事務局
 庁内で「緑の基本計画」の改定作業を進めており、その中でも、児童遊園などの非常に小さい規模の公園の集約等について、将来的には必要になってくるのではないかという議論も出ている。それらの方向性も踏まえながら、都市計画マスタープランでも整合性を図る必要があると考えている。

委員
 前回も同じ質問をしたかもしれないが、狛江市の市民一人当たりの公園面積などのデータはあるのか。
事務局
 データとしてはある。今日は用意していないが、他都市と市民一人当たりの公園面積を比較すると、狛江市は非常に少ない。
委員
 アンケートの自由意見でもその様な意見は多かったと思うので、現状の具体的な少ない数値を課題として出して、周辺都市に追いつくのは難しいかもしれないが、最低限の数値目標を出せると分かりやすい。
また、もう1点質問だが、資料1の26ページの図で未開設の公園がピンク色で示してあるが、未開設というのはどういうことか。決まっているのに開設していない原因はあるのか。
事務局
 都市計画公園として指定はしているが、今はまだ、営農をしている等により事業化には至っていない状況である。
委員
 全て開設した場合は、他都市と比べて、多いのか少ないのか。
事務局
 恐らくこれらが全て開設されたとしても、状況は変わらない。数の話もそうだが、配置として非常に偏りがある状況を何とかしなくてはならないと考えている。その中で、みどりの総量としては、公園だけではなく、色々な手法で、みどりや公園機能の確保を図っていきながら、市内全体でバランスを取る必要があると考えている。
委員長
 これらの点は重要である。現行の都市計画マスタープランの中でもページを割いていたと思うので、是非これからも議論していきたい。

委員
 狛江駅前のロータリーにある公園や弁財天池公園、歴史的なものを集めた公園があると聞いている。そういうことも踏まえ、先ほどの話にもあった観光や歴史・文化的資源については重要となる。それらを場所としてきちんと位置付けて、例えば、自転車ネットワークの中で、それらとリンクして公園や文化的な資源に辿り着くとか、そういったソフト面も含めて充実させていくことも都市計画の方向性の一つだと思う。都市計画では、主にハード面を見ていくが、先ほどの公園マネジメントも含めて、ソフト面も十分に関連してくる。住んでいて楽しいかどうかは一番のポイントであると思うので、それらも含められると良い。

◇市民アンケート調査の集計結果(時点報告)
委員
 資料2で強みと弱みが示されているが、少しきれいにまとめすぎている気がする。図書館や公園についての意見もアンケートで出ているので、アンケートも分析を進めた上で資料2に反映して、強み・弱みをもう少し明確にした方が良いいった意見が先日の庁内検討委員会でもあったので、今後、その様にしていくことで良いか。
事務局
 アンケート結果については、分析が終わっていない部分もあるので、その点も踏まえて、課題を改めて整理したいと考えている。

委員
 これだけボリュームがあるアンケート調査で回答率が33%はすごいと思ったが、前回でも同様の質問として、経年変化が分かれば良いと言ったが、それは難しい感じか。
事務局
 狛江市では毎年、意識調査を行っているが、その中でも、多くは比較できないと思う。経年変化を把握していくことについては、このアンケート結果を踏まえて、次期計画の運用面での課題として捉えていく必要がある。

委員
 年齢層に偏りがあるので、数字は注意して見ないといけない。今後、年齢別の集計も行うということだが、現段階で、特に若い方が将来に何を期待しているのか、分かっていれば教えてほしい。
事務局
 年代別の回答の中でも、災害対策や施設に関しての不満というのは、若い方からも不満として見られる。逆に、みどりや交通の便といった点については、世代を問わず評価されている。他の年代の方と比べて、30代から50代の方のマイナス評価が多いのが気になるところである。
事務局
 10代から20代の方が、他の年代の方よりも「狛江市は住宅地として住みやすい」とういう認識がある意見も大事にしなければいけないと思っている。10代から20代の方で「図書館の整備状況が良くない」という意見が挙がっているが、他の年代の方からは図書館について不満だという意見は多くはない。10代から20代の方が子育て支援施設の整備状況はマイナス0.08点になっているが、60代以上の方は、逆にプラスの点である。ただし、30代から50代の方もマイナス0.09点となっているので、狛江市として、これから子育て世帯に住みやすいと感じてもらえるためには、図書館などを充実させていくことも重要なことだと思っている。
委員長
 10代から20代の意見は貴重なため、他の設問でも年代別を整理する中で、面白いと思う傾向をピックアップしてほしい。また、自由意見も243件あり、半数ほどが回答してもらっている素晴らしい状況なため、その中で、10代や20代がどういう自由意見を書いているのかは大変興味がある。その点も整理すると良い。

委員
 日常の利用駅の回答では、9割が3駅に集中している。ここまで集中するのは、他の都市ではあり得ない。これをメリットとして捉え、市内のみでの展開のしやすさとして、考えない手はないと思う。また、基本計画の委員会でも、小田急電鉄ともう少し連携したら良いのでは、という意見が出ていたが、駅周辺のまちづくりで連携が必要である。また、自由意見については、手間はかかるが、類型化をして傾向分析をすると良い。
委員長
 3駅で9割近いというのは私も本当に驚いている。都市計画では、駅を中心としたまちづくりというのがあるが、実際は、大都会では駅ばかりあって難しい面もあるが、狛江市では、3駅を中心とするまちづくりを徹底的に考えることでも良いのかもしれない。駅の再開発によって、駅の近くで働いて住宅に自転車で戻るといった生活を送る等、駅を中心にしたコンパクトシティという都市構造を分かりやすく整理できるのかもしれない。

委員
 アンケート結果をパラパラ見ていくと、公共施設はこの様なものがほしいというのが多くある。生活の便利さや、楽しむことを目的に、それら施設が駅周辺にきちんと整備できれば非常にハッピーだと思った。また、全体を見て、なぜ狛江が良いと思っているのかと考えると、恐らく、密度が適度に低いからだと思う。暑苦しくないというか、要するに、低層が広がっていることがある。それを活かしながら、自転車が使いにくいという話もあったので、道路や緑道を全体ネットワークの中で築いていくことも良いと思う。また、地産地消にも関心があるようなので、農地や公園も充実させていくと非常に広がりがあって、コンパクトで便利な住宅地になっていくと思う。

委員
 年齢別にもう少し精査すると面白いと思った。資料3の13ページを見ると10代と20代の回答において、他の年代に比べて「緑の豊かさ」を大きく感じてくれている。若い世代が狛江の街路の緑、公共用地の緑、民有地の緑にこんなに関心があるのか、他にはない特徴だと思って見ていた。加藤先生が言われていた通り、緑の豊かさは都市農地にあると思う。先ほど、狛江市は公園が非常に少ないという話があったが、一方で、民有地の緑が多いと回答した理由は農地だろうと思う。今後の農地をどうしていくのかの問いに対して、今後も農地を残していきたいと答えたのが全体の9割以上いるのは非常に頼もしい。今後の後押しになるようなニーズだと思うので、それに対する方向性として、設問でも聞いているが、地産地消、直売所、学校教育との関連等も必要な視点だと思う。市民農園等のニーズがあることを考えると、消費者がすぐそばにいることは、狛江の農家のメリットだと思うので、消費者と生産者がフェイストゥフェイスになれる関係性をハード・ソフトでつくっていける仕組みを計画で検討することが大切である。
委員長
 都市農地について、このようなアンケートをやったのであれば、その期待に応えなければいけなく、都市計画マスタープランを改定して、どんどん都市農地が減ってしまってはお叱りを受けてしまう。入江先生もいるので、真剣に取り組まなければいけない視点である。私は個人的には、「農福連携」というのに大変興味があり、いくつかの福祉施設を訪ねると、生き生きと働いている障がいをお持ちの方がいる。私たちはそういう方々から学ぶことも多くあるので、「農業を活かした住まい」や「農業を活かした福祉のあり方」なども大きな柱にしたいと感じる。そういう所に住んでみたいと思う高齢な方やお子さんをお持ちの方もいる時代になっているのではないかと思う。

委員
 年代別のアンケート結果を見ると、30代から50代が一番不満の項目が多い。この世代は働いている人たちだと思うが、内容を見ると、狛江の交通は駅近で良いという意見が総論としてありながらも、自転車の駐輪場の利用のしやすさは非常に低く、走りやすさも低かったりして、「駅まで自転車で来て、そこから停めて、電車に乗って仕事に行くというライフスタイルをしずらい」ということを言っているのだと私は思った。一方で、喜多見駅にもう一つ改札を設けるという話も出ているが、コスト的に本当に実現性があるのか。駐輪場はコストが安くて現実的であり、満足度も上がるかもしれないだとか、その点は今後、議題に出てくることはあるのか。
事務局
 具体的な話になっていることはまだ何もないが、駅前や駅周辺のあり方については、今後、検討しなくてはならない。狛江駅は、昔から南口の再開発については話があり、以前も検討したことはあるが、実現化に至らなかった。喜多見駅は、都市計画道路が直近で整備されることもあり、まちの状況も変化していく中で、改札周りに住む方の意見が聞こえてくることもあり、また、その沿道についても、そのあり方を今後検討していかなければならない。和泉多摩川駅については、市民の方々が駅周辺について検討しなければならないと思っていることも情報として伺っている。

委員
 福祉分野において、住民懇談会と言って、住民の方が集まって生活や福祉のことを話し合う場を定期的に設けているが、その中でも、生活のしやすさや交通の利便性、自然環境などを評価してもらっている意見が多い。ただし、自転車のことも多く話題になっており、高齢の方や障がいがある方、あるいは、ベビーカーを押している方は、自転車が怖い時がある。道路幅が狭いところもあるので、市でも道路計画をつくって工夫をしていると思うが、高齢者や障がい者からみると自転車は怖いと思っている部分がある。交通ルールが徹底されていない状況もあるかと思うので、今日の議論の様な交通の利便性を高めることとは別の視点の配慮もあると良い。
委員長
 高齢者と自転車の事故は増えている。単に自転車道路をつくれば良いという時代ではない。とても重要な視点だと思う。

委員長
 駅の周辺地域と、駅から離れた地域によって、何か差が出るのかが少し気になっている。全項目では必要ないが、その様な視点で分析が出来ると良い。

◇オープンハウスの実施内容(案)
委員長
 先ほど都市農地の話があったが、都市農地の話題を多く入れても良いのではないか。アンケートについては、年代別のシールがあると良い印象がある。また、図書館整備の意見が多く挙がったが、それをどこにほしいのかといったこと等も考えられる。
委員
 都市農地のことに関して質問になるが、現在、クラインガルテンや市民農園は市内ではやっているのか。また、ファーマーズマーケット的なもので、例えば、市の野菜が買える直売所はあるか。
事務局
 市民農園は、市で運営している所が数箇所ある。地域に偏りはあるが、非常に人気があり、抽選になることが多い。その他、民間の市民農園で、生産緑地を活用して昨年開園したところが1箇所ある。直売所については、市内の農家さんが小屋を建てたり、路地等の様々な形式はあるが非常に多くある。JAでも直売所をつくったり色々な活動をしてもらっている。また、体験農園についても市内に2箇所開園しており、そちらも人気が高い状況である。
委員
 今回のオープンハウスの中で、市民農園がもっとあった方が良いのか、値段的に高いのか安いのか、利用のしやすさとか、それらをストレートに聞いてみても良いと思う。直売所も買いやすさ、あるいは、駅前にあってほしい、大型のスーパー、京王さん、サミットさんとか色々あるが、そういったスーパーの中に置いてほしいとか、あるいは、狛江市産の農産物を使った飲食店、レストラン等があった方がよい等、農業と食に関わることを具体的に聞く項目があっても良いと思った。
委員長
 資料3のアンケート結果の20ページに農地活用に関する選択肢があり、これをもっと細かく増やして、回答してもらうと面白い。また、言葉だけではなくて、既に市内に実例がある場合は、写真付きであると分かりやすい。これからは、都市農地が残るのは大変だと思うので、ここまで市民の意識が高いというのを使って都市計画をやっていくためには、今のご指摘は良いと思う。

委員
 市街地で適度な密度の低さを考えるとき、都市農地の話は非常に大きい。住宅地の中でも疲れない住宅地はあると思う。狛江はまさにそうだと思う。何となく普通の住宅地であるが歩いていてストレスを感じない、というようなまちである。
 このパネル案を見ると、全体的にもう少し簡単で良い気がする。また、都市マスって一体何から始まってしまうと読みづらいので、最初に人口関連はあっても良いと思うが、先ほどのアンケート調査の中から主な結果を出して、大きなマップを出しながら、都市農地や都市の骨格的なものを入れて、ここをどうしたいのかをマップ上に入れてもらう。あるいは、マップ上に入れてもらうと集計が難しい面もあるので、いくつかのテーマに絞って良いと思うものにシールを貼ってもらう。それも年代別にしてもらうとそれぞれの思いが伝わる結果になるのではないかと思う。支離滅裂だがイメージとしてそんな感じである。とにかくオープンハウスにおいては、難しいものは見ない。この案に書かれた内容を知ってもらうのも重要ではあるが。

委員
 アンケートのQ2では、駅の周辺に限定しているがその意図は何か。全市的なことも聞いても良いのではないか。
事務局
 駅周辺で実施することを想定しているためである。駅周辺であえて通勤客がいる時間帯に実施すれば、市民に満遍なく確認できるだけでなく、通勤時間帯なので市外在住の方の意見を聞きやすいと考えている。
委員
 可能であれば、簡単に自由意見も聞けると良い。アンケートだと無機質でよく分からない部分もあるため、自由意見は参考になる。

委員
 アンケートのQ2で、商業施設の選択肢をショッピングセンター等の大型施設、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、飲食店で整理しているが、これは駅周辺にあったら良い施設ということで聞いているのか。
事務局

 そうである。鉄道駅周辺にあったら良いと思う施設、充実してほしい施設として聞いている。
委員
 この分類は少し偏っている印象がある。これに含まれない商業施設も多くある。サービス業一般もあり、一般小売業も色々ある。商工会から来ていることもあり発言しているが、小さな小売店も多くあり、存続が難しい店舗もある。このパネルに対する発言とは違うかもしれないが、その様なことも考えることも今後の1つの視点としてある。

委員
 共同募金などについて、駅などでよく参加しているが、狛江駅、和泉多摩川駅、喜多見駅で下車する方の人数にはかなり差がある。狛江駅と喜多見駅は多いが、和泉多摩川駅は比較的少ないので、余計な事かもしれないが、職員の人員配置も加味すると良い。また、喜多見駅で降りる方は、狛江市と世田谷区に住んでいる方の両方がいるので、アンケートを行う際は、その点も考慮すると良い。
委員長
 具体的なアドバイスでありがたい。

委員
 私は25年前から狛江市に住んでいるが、それ以前の狛江と言ったら、台風で多摩川の家が4、5軒流された際のイメージが強い。我々の年齢層はそう思っている者もいると思うので、それに対する対策をしてきたことをPRすることも必要ではないか。決壊はしたが、堰が出来て、今後その様なことはありませんと説明した方が良い。それを入れると後ろ向きの宣伝になってしまう部分もあるので、よくないのかもしれないが、きちんとその際のイメージを打ち消して、こんなにも立派な市になっているんだよ、と前向きの姿勢を示せれば良いのではないかとも感じた。
事務局
 昭和41年での水害の出来事自体を消すことは出来なく、まだ記憶に残っている方も多くいる中で、それを隠すということは特段することはないと思っているが、やはり、今後狛江市はどの様になっていくかを前面に押し出したまちづくりの方向性を示していく必要があると思っている。時間の経過と共に、どうしても、そららの記憶は薄れてしまっていくが、それらを乗り越えて、新たなまちを目指していくということを示せれば良いと思っている。
委員
 このパネルでは示すことはしないということか。
事務局
 その様に考えている。ただし、都市計画マスタープランの中で、それらの過去の表現については、継続的に検討していきたい。

委員長
 オープンハウスの実施まで時間がないので、今日頂いたご意見を参考にしながら、事務局で検討してもらい、委員長と副委員長にその修正案を提示してもらう予定だが、次回の委員会までの間には、改めて議論する時間はないので、申し訳ないが、委員長と副委員長に一任させてもらいたい。

委員
 もし変更可能であるならばということで聞いてもらいたいが、今検討しようとしている4つの方向性である「まちの構造」、「まちの空間」、「まちの生活」、「まちの安全」について、細かく分けると(1)から(9)まで項目があるが、それらがパネルの中で関わってくる様な構成にすると分かりやすいのではないか。昔の狛江市が1ページ、今の狛江市が2ページにあるが、この意図が分かりづらくなってしまっているので、オープンハウスの目的として、市民への都市計画のPRに留まらず、対話形式で確認したいという思いでやるのであれば、この委員会で今まで議論してきた内容を踏まえつつ、適宜、先ほどの都市農地の関心が高い結果等の市民アンケート結果も載せながらパネルを整理すると、この委員会の流れも加味できるのではないか。
委員長
 限られた時間であるが、そのような形で出来る限り改善できればと思う。