1  日時 令和元年5月28日(火曜日) 午後7時~午後8時50分
2  場所 防災センター403会議室
3  出席者

委 員 若柳善朗 桑原勇進 中山千緒里 下田禎敏 樋口豊隆 花岡藍子 樋口ユミ 重国毅 久保田郁恵 増川邦弘(10名)

政策室長 田部井則人 政策室協働調整担当 馬場麻衣子 石由貴

傍聴者 なし

4  欠席者 田中映子
5 議題

 1.開会

(1)前回会議録の確認

2.議題

(1)条例の骨子案について

(2)中間報告フォーラムについて

3.その他

6 提出資料

前回会議録

資料1:条例骨子案たたき台

資料2:中間報告フォーラムについて<案>

7 会議の結果

1.開会

-事務局より出席者、配布資料及び前回会議録の確認-

 

2.議題

(1)条例の骨子案について

-資料1に基づき事務局より説明-

(委員長)骨子案について、過不足等あれば検討したい。

(委員)条例を制定するにあたり、文章の書き方等、ルールのようなものはあるか。

(事務局)法制執務上のルールはある。前文においては柔軟な書き方ができる。

(委員長)委員会においては平易な言葉で議論をし、条文化する際に法令としてふさわしい言葉使いに直していきたい。条文の細かい表現についてはまた議論したい。

(委員)やさしい言葉で表現したいという意見があったので、「責務」を「大切にすること」と言い換える等してはどうか。

(委員長)他自治体における条例と足並みをそろえる必要もあるので今後検討したい。

(委員)フォーラムの前の段階では、条文ではなく要点を列挙する形で良いのか。

(委員長)条文の形を意識しつつ、骨子として議論を進めたい。

(委員)理念の部分には、今ある人権課題を具体的に挙げた方が良い。列挙しない事柄は「等」とつけて補い、新しい問題等については、必要に応じて足せば良いのでは。

(委員長)国立市の条例では人種、皮膚の色等10以上列挙してある。

(委員)細かく列挙してしまうと、それに縛られてしまうのではないか。

(委員)今の骨子案はやさしい文章で書かれているがゆえ、全体的にふんわりしたやさしいだけの文章になってしまっており、何が言いたいかわからない文章になっている。こういうことがダメだ、イヤだという具体例を端折っているからではないか。狛江として何をしようとしているのか具体的に入れることは大切である。また、戦争や暴力への非難を盛り込んだ方が良いのでは。

(委員)条例は多くの人にとって難しいものであり、読むことを躊躇してしまう。

(委員)「人権」について詳しくない人たちにとっては、具体的な問題が書いてあった方がピンと来る。

(委員)具体的なメッセージをどう選択し、いかに狛江らしさを出すかが難しい。

(委員)条文を見て、こういうことをやってはいけないのだとわかるものにするため、いくつか具体例を出す方が良いとは思うが、条例を見てその内容を理解してもらうか、制定後に周知の仕方を工夫することで理解してもらうかはまた別である。

(委員)いろいろな人に読んでもらうためやさしい文章を心がけているので、条例と周知の二段構えではなく、皆が何を言おうとしているか分かる条例にした方が良い。

(委員)具体例を挙げる際に、限定列挙になっていないということが分かれば良い。

(委員)東京都が人権施策推進指針を示している。人権課題は、15年前は9つだったものが、今は15くらいになっている。国立市は人権課題として「被差別部落」という言葉を使っているが、都は「同和問題」という言葉を使っている。これに見るように、言葉の使い方一つをとっても独自性が出る。狛江市としてどのような言葉を使うのかきちんと検討すべきである。人権問題には、目に見えるものと目に見えないもの、我々が見落としているものがある。例えば様々な理由で出自を伏せている方が市内にいるかもしれない。狛江には大きな人権課題がないという言い方をしてしまえば、何らかの問題で苦しんでいる市民には届かない。大きな人権課題、小さな人権課題、ではなく、例え少数の方たちでも苦しんでいる人がいるということをきちんと認識したい。

(委員)狛江としてこの条例を通して何を伝えたいのかと考えると、やはり具体的に例を挙げた方が良いと思う。具体的に書くならば、広くいろいろな課題を網羅して列挙しないと、そこに挙げられていない人達は自分たちが軽視されていると感じるのでは。

(委員)見えるもの、見えないものを委員会で検討し、できる限り具体的に列挙したい。

(委員)15年前は性的指向や性同一性障がいに関する問題は、人権問題として重視されていなかった。今はそのことをきちんと人権課題として捉える時代であり、学校でも女子の制服にスラックスを取り入れる自治体もある。今後男子の制服にスカートが認められる時代になるかもしれない。人権はこのことを例にしてもどんどん進み、拡がりを見せている。今ある課題を列挙するのか、あらゆる人権課題の進展に対して対応でき、この条例はもう古いよね、とならないようにした方が良いか、考えたいところである。

(委員長)法務省の人権擁護委員会では人権課題として17項目挙げている。書き出すとあれもこれもと増えていくだろう。時代の流れにより適宜改正していく方法もある。

(委員)いくつか事例を挙げながら、「社会的マイノリティへの差別『等』」と書き、これからもいろいろなことが起こるだろうと余韻を残す書き方もある。性別、国際的な民族差別等、今だから入れるべき課題は必ずある。最近の課題を入れるということは、ここまで考えているというアピールになる。

(委員)インターネット、いじめ、虐待といった問題もある。

(委員)「子ども」という人権課題の中に、いじめや虐待の問題がある。

(事務局)言葉の選び方や順序についても、きちんとした根拠が必要となる。都の資料をそのまま写しただけでは狛江市の独自性がなくなる。

(委員)傷ついた人達を守るという意味ではどんどん人権問題が広がっていることはいいことである。こんなにあって大変、と表すものではない。

(委員)前文に書くか理念に書くか。

(委員長)理念はある程度抽象的であるべきであり、前文の方が良いのでは。

(委員)今後フォーラムやパブリックコメント等でいろいろな意見が出てくるたびに、必要であれば足していけば良いのでは。

(委員長)事務局でたたき台を作成してほしい。

(委員)東京都や教育分野では現状このような課題がある、それに対して狛江市では、という書き方でも良い。

(委員)新しい人権課題が出てきて、条例を改正するという話になったときに、前文と理念どちらが改正しやすいか。

(委員長)前文も含めて条例なので、差はない。前文は全体としての解釈のバックボーンとなるもの。条文はシンプルなものが多いのでは。

(事務局)列挙する課題については、次回の委員会までに事務局にて整理し、再度議論いただきたい。

(委員)弱いものを守ること、個性を潰さないことが人権侵害ではないかと思う。難しく書くよりも、このような言葉でこれをしてはいけないと書いてはどうか。やわらかい言葉で書きたい。

(委員長)条文は条文らしく、前文はやわらかく書けば良い。

(委員)いじめや子どもの虐待をトピックとして入れたい。性別、障がい者、外国人、子どもたちについて明記し、他にも社会的マイノリティを守る、いたわるといった言葉が入っていれば、条例の本質が伝わる。

(委員)狛江市教育委員会は、いじめ防止基本方針を定めている。理念でそういったことを列挙するのは違うと思うので、前文に書きたい。

(委員)定義の部分について、それ以外では「市民一人ひとり」と表現しているが、ここだけ「者」と書いてあるので違和感がある。

(委員)よりわかりやすく書くために、住む、働く、学ぶといった表現を使うことはできるか。

(委員長)間違いではないが、国や地方の法律では資料にある表現をするのが一般的である。

(委員)国立市や東京都の条例を見ても、市民や都民の定義という項目はない。条例として必要なのか。

(委員)働いている人については、きちんと定義しないと抜け落ちてしまう。

(委員)旅行者等は定義に含まれないのでは。

(委員)罰則は入れないので、定義を細かくしすぎる必要はないと思う。

(委員)義務を「持つ」ではなく、義務を「負う」の方が良い。

(委員)用語については市の法制担当にチェックしてもらいたい。

(委員)事業者等の責務について、所属する個人の権利だけでなく、事業者等が市民の人権を侵害しない、という趣旨の文言はなくても良いか。ハラスメントをしないという意味合いもあるのか。

(事務局)この文では、例えば会社の従業員を守るということを意味している。

(委員長)事業所等についても、対個人、対市民、対事業者等というように、いろいろある。

(委員)その活動において、市民一人ひとり及び所属する個人の権利を守る、と書いてはどうか。

(委員長)市民の責務における「相手」という言葉はどう定義するか。「全ての人」と表現した方が良いか。審議会については、他自治体の組織等も参考に事務局にて構成を考えてほしい。

(委員)市民の責務、事業者等の責務、最後に市の責務と並べた方が自然ではないか。

(委員長)事業者の権利についても言及するか。

(委員)人権となると、個人の権利という解釈が一般的である。

(委員)体制の整備について、相談窓口を整備し、それについて周知するのか。それとも窓口を案内する体制を整備するのか、読み取れない。

(委員長)後者だろう。

(事務局)既存の窓口を活用したいという趣旨である。

(委員)既存のものが機能しているのかが重要。相談者は被害を受けたと感じているが、それが白か黒かわからないような場合、現状としてそういったことも相談しやすい窓口になっているのであれば、窓口につなぐ役割を強化すれば良い。しかし、相談しようと思える体制にない場合、狛江において求められる体制を作る必要がある。

(委員長)人権身の上相談は、相談件数は年に数件である。法律相談において人権侵害にあたるような相談もある。

(委員)体制の整備の項目だけ、事業課題を挙げている。相談窓口で気軽に相談できるようにする、くらいでも良いのでは。

(委員長)既存の相談を利用する、としておき、条例が普及してきたら体制を整備することもできる。

(委員)相談したい人がいた場合、適切な相談を受けられるようにする、と書いても良い。

(委員)どこに相談したらいいかわからないから、それをわかりやすくする、と言いたい。

(委員長)連絡協議会や市の支援、啓発、表彰、教育活動については抽象的に記述しておきたい。

(委員)審議会の役割にも啓発と書いている。市の役割と審議会の役割が不明確である。

(委員長)審議会は、市から諮問を受け、啓発、表彰、重点項目の設定といった諸々のことを検討する。項目としての啓発活動は、一般的に市として啓発活動を行うという意味である。

(委員)教育活動は啓発活動の前後に持ってくるべきではないか。重視すべき項目が上に来るべきでは。

(委員会)審議会の設置や体制の整備は最後に持ってくるべきでは。法制担当と検討していただきたい。

(委員)今後規則に落としたり、検討したりする項目についてはどのような扱いなのか。

(事務局)条文には入れないが、事務局が規則として定めるべく検討を行いたい項目である。本委員会では基本条例について検討いただく。

(委員)規則を決める際に、検討委員会にて出た意見を申し送りのような形で参考にしてもらいたい。審議会における若い人を巻き込む工夫については、諮問の段階で出すのではなく、委員会を構成する段階で取り組んでもらいたい。

(事務局)規則に規定するものもあれば、運用の中で考えていくものもある。規則は条例と同時に施行となる。

(委員)相談体制のイメージ図について、理想的ではあるが実態とは異なるため、誤解を生む可能性がある。

(委員長)本日の議論をもとに事務局にて骨子案の修正をお願いしたい。

 

(2)中間報告フォーラムについて

―資料1に基づき事務局より説明―

(委員)講演内容の「目立った人権問題のない地方自治体」という書き方は変えた方が良い。人権問題が見えづらい、自覚しづらい、等。

(委員)人権について狛江が考えなければいけないこと、等。

(事務局)講演いただく横大道教授には近日中にご挨拶に伺う。フォーラムの名称について意見等あればお願いしたい。

(委員)どのような方が来場するだろうか。定員100人はハードルが高い。子ども向けであれば「じんけんってなに?~狛江がかんがえるべきこと~」のようなタイトルになる。

(委員)子どもたちの発表、報告があれば多少親しみやすくなるが、時期的に難しいだろう。

(委員)生きづらさの解消、生きやすいまちづくりといったキーワードが出ている。人権という難しい問題ではなく、誰にとっても身近なことであるとアピールしたい。

(委員)8月23日に民生児童委員、学校長、主幹教諭、PTA会長、教育委員会等による連絡会があり、そこでも子どものいじめ問題等についてディスカッションしている。

(委員)今後審議会や連絡協議会に入ってくるような方々に参加いただきたい。

(委員)このフォーラムは、人権について啓発するものか、それとも条例の骨子案について意見をもらうためのものなのか。

(事務局)委員会でまとめた骨子案について広く意見をいただくためのフォーラムであり、きっかけとして基調講演をお願いしている。結果として啓発につながれば尚良い。

(委員長)事務局にて更なる検討をお願いしたい。

 

3.その他

(事務局)

  • 第5回委員会は6月25日(火曜日)午後7時から開催する。
  • 中間報告フォーラム8月3日(土曜日)午後2時から開催する。

  

-閉会-