昭和56年、新市庁舎が落成した。以前の庁舎を知っている市民の方も多いと思うが、木造二階建て(第一庁舎)と数棟のプレハブ造の建物であった。
 第一庁舎は、よく映画やテしビの撮影に使われていたが、それは戦前の田舎の警察署や裁判所等として画面に登場した。
 この木造庁舎は、25年に建設され、物資の乏しい頃としてはなかなかスマートな建物で、その正面は新宿区役所をモデルとしたともいわれており、さらに世田谷区役所砧支所に受け継がれたと伝えられている。
 しかし、人口が急増し事務量も増える中で、未庁する市民の利便性や中で働く職員の執務環境の面からも問題とされていた。
 用地は、32年に約1,000坪を購入したのをはじめ、7期に渡って敷地の買い足しをした。新庁舎建設のため基金の積み立てを行い、学校、保育園、福祉会館、市民センターなど市民から要望の多い施設の整備が一段落した54年に庁舎の建設に着手した。
 
これに至るまでの間、審議会の設置、議会側の特別委員会の設置、設計や起債手続きなどが進められてきた。
 新庁舎は、市民に便利で親しみやすい建築物であることを基本理念として、執務効率、コスト、防災等の面を配慮して設計され、56年5月に市制10周年記念と併せて、落成披露の式典を挙行した。
 この新庁舎は、鉄筋鉄骨造5階建て延べ10,600平方メートルで、同一敷地内に先に建てられた市民センター、市民の憩いの場となっている市民ひろばとともに、シビックセンターとして広く市民に親しまれ今日に至っている。
 なお、市庁舎前の歩道にそびえ立っている2本のヒマラヤ杉は、旧庁舎建設当時に植えられた(都道拡幅前は市役所の敷地内にあった。)ものであり、狛江の発展と行政の変遷を見守り続けている。もし言葉を語れるものであれば、どんな感想が聞けるのであろうか。